カメラのダイナミックレンジ
(RAWファイルの本当のメリットとは?)
Feb. 2016:Release
目次
18)まとめ
いかがでしたでしょうか?
これでカメラのダイナミックレンジについて、分かって頂けましたでしょうか?
今まで述べた事の要点と、最後に全体のまとめを述べておきます。
①カメラのダイナミックレンジとは、カメラが1露光で写せる光の範囲の事である。
②ラチチュードとは適正露出から外れても許容できる光の範囲を指し、ダイナミックレンジとは全く異なる指標である。
③日常の光の範囲が140dB(23.5EV)に対して、一般のカメラのダイナミックレンジは70dB(11.6EV)ほどである。
④カメラのダイナミックレンジが広がっても、モニターや紙で見る写真には直接影響しない。
⑤ただし適正露出から外れた場合は、カメラのダイナミックレンジが広い方が後で救済し易い。
⑥カメラの全ダイナミックレンジをJPEGに詰め込んでしまうと、インパクトのない軟調な画像になってしまう。
⑦通常のJPEGファイルは、カメラのダイナミックレンジの両端がカットされた中央部分の情報が入っている。
⑧撮像素子の大きさが同じでれば、1画素のサイズが大きいほど、感度は良くなりダイナミックレンジは広くなる。
⑨画素数とダイナミックレンジは反比例するので、単純にダイナミックレンジのみ比較するのは意味が無い。
上記を更にまとめれば、以下の様になります。
カメラのダイナミックレンジは1画素の大きくなれば広くなるので、異なる画素数で比較する事は意味がない。
また撮影後に明るさの補正をしない限り、カメラのダイナミックレンジはさほど重要ではない。
それでは最後に、はじめにに記載したダイナミックレンジの寸評について解説して、終わりにしたいと思います。