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カメラのファイル名が重複しない様にする方法
目次
- はじめに
- DCF概要
- 概要
- 設定方法
はじめに
同じメーカーのカメラを使って困るのが、写真のファイル名が重複する事です。
このため、ただメモリーカードの中にある数枚の写真をPCにある共通の写真フォルダーに入れたいだけなのに、ファイル名が重複していちいちリネームしなければなりません。
昔のカメラでしたら、こんな事はありませんでした。
なぜならば、以前はファイル名に機種名が入ったり、日付が入ったりしていたのですが、今はメーカー名とたった4桁(一部例外有り)の通し番号しか使えないからです。
これは日本の業界団体がユーザーの利便性を高めることを目的として決めたという事になっていますが、とんでもない話です。
4.3.2.1 DCF(Design rule for Camera File system)オブジェクトの目的
DCFメディアに記録されているファイルのうち、お互いに関連する画像ファイルや音声ファイルなどをまとめて取り扱うための方法を規定することにより、ユーザーの利便性を高めることを目的とする。
ちなみに各メーカーのファイル名の体系は以下の様になっています。
メーカー | ファイル名 | |
記号 | 数字 | |
CASIO | CIMG | 4ケタ |
CANON | IMG | 4ケタ |
EPSON | EPSN | 4ケタ |
FUJIFILM | DSCF | 4ケタ |
Kodak | DCP_ | 4ケタ |
Nikon | DSC | 4ケタ |
OLYMPUS | P | 7ケタ |
Panasonic | P | 7ケタ |
PENTAX | IMGP | 4ケタ |
RICOH | R | 7ケタ |
SANYO | SANY | 4ケタ |
SONY | DSC0 | 4ケタ |
TOSHIBA | PDRM | 4ケタ |
という訳で、抜本的な対策ではないのですが、取り敢えず重複させないで同じフォルダーに取り込む方法をお知らせします。
DCF概要
DCF(design rule for camera file system)とは、日本の電子情報技術産業協会(JEITA)が策定したデジタルカメラ用のファイルシステムの規格です。
デジタルカメラやプリンターなどの機器間で、記録メディアを介して画像を相互利用するために作られています。
と、ここまで聞けば誰しも結構な事だと思われるでしょう。
しかしながら実態は、各社で画像のファイルシステムを独自に決めると、他社の機器で自動的に呼び出せなくなるなので、業界全体で統一して画像データーを共有しましょうという魂胆です。
別に他社機で画像データを共有する必要は全く無いのですが、ここまでならばまだ許せます。
問題は次です。
更にカメラ毎にフォルダーやファイル名をユーザーに勝手に付けらても困るので、メーカー名だけで分類し、連番の桁数も極力管理し易い桁数に抑えましょう、という訳です。
ファイル名からメーカー名だけ識別できれば、記録メディアを介したダイレクト印刷にも不自由しないという訳なのでしょうが、使用する側からすればとんでもない話です。
通常こういう策定を当局が主導して行う場合、一応パブリックコメントとして民意を吸い上げるのですが、民間の業界団体ですので、民意よりも各社の利益優先で決められているという訳です。
実際かなりのユーザーがファイル名を自分で決めたいと思っていながら、こんな業界の都合でそれを妨げているのですから、それこそ本末転倒でしょう。
少なくともデフォルトはDCF準拠にしても、DCFから外れても構わないユーザーならば、ファイル名は自由に設定できるようにするべきです。
このDCFをISO(国際規格)にも申請しているそうですが、こんな閉鎖的な規格をISOが承認する筈がありません。
そもそもDCFやらDCIMやらExifという名称自体が酷すぎます。
DCFを、ダメなカメラファイルと呼べば覚えやすいかもしれません。
概要
ダメなファイルシステムならば、自分達で何とかするしかありません。
ですが、その方法は恥ずかしいくらい簡単です。
もし同じメーカーのカメラを2台使用する場合は、1台目のメモリーカードに末尾が0001のファイルを入れ、もう2台目のメモリーカードには末尾が5000のファイルを入れておけば良いのです。
そうすれば、次に撮影する写真のファイル番号は、次の0002、もしくは5001になりますので、ファイル名が重複する可能性は大幅に減らせます。
確かに、この場合でもどちらか1台が5000枚以上撮ったらまた重複する恐れがあるのですが、そのときにまとめてリネームするだけでもかなりの手間が省けます。
またもしカメラの台数以上にメモリーカードをお使いの場合でしたら、その枚数に応じてファイルの開始番号を振り分けておけば良いのです。
例えば、もしメモリーカードを4枚お待ちだとすれば、以下の様に振り分ければ良いのです。
1枚目 | 0001~ |
2枚目 | 2500~ |
3枚目 | 5000~ |
4枚目 | 7500~ |
こうすれば、どれか1枚のメモリーカードで2500枚撮るまで不愉快なメッセージに悩まされる事はありません。
ただしここで、もう一つ重要な事があります。
例えPCに画像ファイルを吸い上げても、撮影した最後の1枚は必ずメモリーカードに残しておく事です。
そうしないと、ファイル名はまた0001から始まってしまいます。
面倒ですが、やるしかありません。
21世紀に何でこんな事をしなければいけないのか、本当に謎です。
設定方法
設定方法については、説明不要と思いますが、一応お知らせしておきます。
1台目
先ず1台目はファイル番号をリセットして、カウンターを0000にします。
ファイル番号のリセットについては、機種によって異なると思いますが、メニューボタンを押して、その中のセットアップ(工具箱)のタブの中に入っていると思います。
2台目
続いて2台目です。
2台目はメモリースロットルからメモリーを抜き出して、PCに挿入します。
PCに挿入したら、写真の入っているフォルダーを開きます。
メモリーに入っている画像フォルダー(DCIM)を開く
そして一番最後に撮った写真にファイル名の4桁の数字を5000に書き換えます。
最後に撮った写真のファイル名の下4桁を5000に書き換える
書き換えたら、またメモリーカードをカメラに挿入します。
ソニー機の場合の注意ですが、ファイル名がDSC01875になっていますが、5桁目の0は固定ですので変えてはいけません。
その状態で1枚撮影すれば、ファイル名は5001番から始まります。
たったこれだけの事ですので、是非お試し下さい。