カメラの画素数とプリンターの解像度との関係

2016/05:発行
2020/01/09:更新

目次



1: はじめに



初めてカメラを購入された貴方。

カメラにバッテリーをセットして試し撮りを行ったら、次に行うのは初期設定でしょう。

そして真っ先に悩むのは、記録画素数(画像サイズ)ではないでしょうか?


SONY α7Sのメニュー画面に表示された記録画素数(画像サイズ)と縦横比と画質

当然画素数が多い方が画質が良くなるのは分かっているのですが、それではファイル容量が大きくなって扱うのに持て余してしまいます。

かと言って、余りに小さいとわざわざ高いカメラを購入した意味が無くなってしまいます。

このため操作説明書を見ると、プリントする用紙サイズで記録画素数を選ぶ目安が書かれていますが、カメラの画素数とプリンターの解像度の関係は一体どうなっているのでしょうか?


Canon IXY 170(2000万画素)のカメラユーザーガイド

という訳で、本書ではカメラの画素数とプリンターの解像度の関係を分かり易くご説明したいと思います。

なお、既にカメラの画素数とモニターの解像度の関係をお読み頂いたとしたら、本書の2: 言葉の定義3: カメラの画像ファイルは全く同じ内容ですので、一気に4: プリンターと画素数の関係まで進んで下さい。


2: 言葉の定義


いきなり本題に進んでも良いのですが、恐らく本書を読んでいくうちに、画素とか解像度とか、100万画素とか1MPixとか、似た様で異なる単語が出てくるので、混乱される方があるかもしれません。

という訳で、ここで言葉の意味と単位について書いておこうと思います。

じっくり読む必要はないのですが、前段階として目を通しておいて頂けると、後々分かり易くなると思います。

言葉 定義
画素
(Pixel)

画素とは、デジタル入出力機器においてフルカラーを表現できる最小単位を指します

一つの画素は、さまざな明るさと色の値を持っていますので、それだけである一つの色を表現できます。


また本書では使っていませんが、一般的に良く聞くピクセル(pixel)とは画素と全く同じものです。

また単位も、全て”画素”で統一しています。

なおSI単位(国際規格)の接頭語を使うと、100万は1M(メガ)と表せるため、100万画素を1MPix(メガピクセル)と表記する場合があります。

ですので、例えば1200万画素と言えば、12MPixになります。

解像度
(Resolution)

解像度とは、画像や文字の繊細さの尺度であり、モニターやプリンターにおいて使用されます。

もっと分かり易く言うと、モニターやプリンターで出力される画像や文字の精細さの程度を指します。


本来解像度とは、単位面積(或いは単位長さ)当たりの画素数を指すのですが、カメラやモニターにおいては画面の大きさに関わらず単純に全画素数、プリンターでは1インチ(25.4mm)当たりのドット数で表します。

ですので、カメラやモニターにおける解像度の単位は画素、プリンターでの単位はdpiを使う事にします。

画像ファイル

本書では、1画素に入っている画像情報を画像データと呼ぶ事にします。


更にこの画像データが沢山集まってできた1枚の写真の画像情報を画像ファイルと呼ぶ事にします


また画像ファイルには、後述しますRAWファイルとJPEGファイルの2種類があります。

いずれも大きさの単位はMB(メガバイト)です。

記録画素数
(画像サイズ)

記録画素数とは、カメラで撮影する画像の総画素数を指し、一般的にS、M、Lの3種類が指定できます。


Lを指定すると、カメラが搭載している撮像素子の全画像データを画像ファイルとして取り込むのに対して、MSはそれより少ない画像データを画像ファイルにします。

ですので、例えば2400万画素の撮像素子を搭載したカメラの場合、Lで撮影すれば解像度は2400万画素なのに対して、Mだと1000万画素、Sだと600万画素程度になります。

メーカーによっては、これを画像サイズと呼んでいる場合もあります。

いずれの場合も、単位は画素もしくはPixです。



 3: カメラの画像ファイル


それでは次に、カメラの画像ファイルにはどんな情報が含まれていて、出力機器であるモニターはその画像ファイルをどうやって表示しているかをご説明したいと思います。

という訳で、先ずはカメラの画像ファイルについて述べたいと思います。

読み物風になっていますので、順番に読み進んで頂ければと思います。


①撮像素子の構造

それでは早速、カメラの画像ファイルについてご説明しますと言いたい所ですが、その前に(今まで一度も話に出なかった)撮像素子の話から進めたいと思います。

遠回りの様に思われる方もあるかもしれませんが、その方が断然近道ですので、少々お時間を下さい。

撮像素子とはご存じの通りカメラのレンズの裏側にある受光体で、フィルムカメラのフィルムに当たります。


カメラ内部


撮像素子

この撮像素子にレンズを通った光が結像することで、画像が形成されます。

その撮像素子の構造ですが、下の図の様に光を受けると電圧を発生するフォトダイオードが格子状にびっしり並んでいます。


このフォトダイオード1個が1画素に当たりますので、もし1,600万画素の撮像素子でしたら、フォトダイオードが水平方向に46万個、垂直方向に34万個並んでいて、46万個と34万個を掛けると1,600万個になるという訳です。

このフォトダイオードは、光の強さを感知することはできますが、色の違いは感じられないため、フォトダイオードの前には、赤青緑のカラーフィルターが装着されています。

この3色の光の信号が、A/D(アナログ→デジタル)コンバータで12ビット、もしくは14ビットのデジタル信号に変換され、更に各種画像処理が加えられて、メモリーカードに書き込まれるという訳です。


キヤノン EOS 7D Mark IIの画像処理ブロック図

この12ビットのデジタル信号に変換するというのは、例えばフォトダイオードの出力が、受けた明るさによって0~3Vに変化するとすると、0~4096のデジタル値(2の12乗)のデジタル値に変換する事を表します。

14ビットでしたら0~16384(2の14乗)のデジタル値になりますので、14ビットの方が4倍細かく明るさを表す事ができるという訳です。

またご存じと思いますが、赤青緑は光の3原色ですので、この3色の光の強さが分かれば、全ての色を再現する事ができます。


また一つのフォトダイオードの前には、1色のフィルターが付いていますので、本来ならば1画素の持つ画像データは、1色の明るさの情報しか持っていない事になります。

ですが、この1画素がメモリーに書き込まれる際、何故か3色分の画像データが書き込まれるのです。


②1画素の画像データ

ではなぜ本来一色分のデータしか持っていない1画素が、3色分のデータを持っているのでしょう。

それは、この1画素の周囲にある画素のデータを参考にして、この1画素の中に3色の画像データを持たせているのです。

すなわち、カメラの1画素の画像データの中には(1色ではなく)フルカラーの情報が入っているという訳です。

例えば、緑のフィルターが乗った画素で空の青い色を読み込んだとすると、その周辺も空で殆ど大きな差はないだろうから、周囲の赤と青のフィルターが乗った画素情報を流用して、その画素の3色の画像データにしているのです。

ただし空の様に似た色が続いている場合はそれで全く問題ないのですが、空と人物の境目の様に色が大きく変化する場合はそれではうまくいかないので、偽色と呼ばれる本来存在しない色が境目に発生する事があります。

またこの3色の画像データは、前節でご説明した様に、 1色につき12~14ビットの情報を持っていますので、もし12ビットであれば3色合わせて36ビット、14ビットであれば3色合わせて42ビットの情報量になります。


先ほどお伝えした様に、12ビットとは2の12乗で4,096諧調、14ビットとは2の14乗で16,384諧調性を持っている事になります。

それが3色分ありますので、これを3乗すると、12ビットで68,719,476,736(680億色)、14ビットで4,398,046,511,104(4兆3980億色)と、とんでもない程の色を表現できる事になります。

このとんでもない程の色情報を持っているのが、次の項でお話ししますRAWファイルです。


③RAWファイル

RAWファイルとは、光の明るさをA/D変換して、周囲の画素情報から3色分の明るさの情報を持った、JPEGの様な一般的な画像ファイルになる前の生データの事です。

下の図はα7R IIの画像処理ブロック図ですが、この図の黄色で示された”ファイル記録RAW”と書かれたのがRAWファイルを表します。


ソニー α7R IIの画像処理ブロック図

以前はカメラ内部でのみ使われていたのですが、JPEGより遥かに多い画像情報を持っているので、近年外部に取り出して、専用ソフトで自分の好みに加工してJPEG等に変換できる様になりました。

となると、次に知りたいのは、RAWファイルの容量ではないでしょうか?

先ほど、3色の画像データは、 1色につき12~14ビットの情報量を持っているとお伝えしました。

ところがRAWファイルの場合、3色の補間前なので、1色の色情報しか持っていません。

このため、1バイトが8ビットですので、全容量(バイト)は画素数xビット数÷8ビットで計算できます。

ですので、仮に1600万画素(16Mpix)の場合ですと、

12ビットで、16Mpix x 12 / 8=24MB
14ビットで、16Mpix x 14 / 8=28MB

になります。

さて、それでは実際にRAWファイルで画像を出力したら、どの程度のメモリー容量になるでしょうか?

手元のカメラで調べた結果が以下の表になります。

機種 ソニーα7
ソニーNEX-5R
富士フィルムX-T1
画素数 2,400 万画素 1,610 万画素 1,630 万画素
RAWファイル容量 実測値 24Mバイト 16Mバイト 33Mバイト
公称値 27Mバイト 18Mバイト 35Mバイト

例えば表中央にある1610万画素のNEX-5Rの場合、RAWファイルの実容量は16Mバイトです。

NEX-5Rの分解能(情報量)は14ビットなので、前述の計算ですと28Mバイトのはずなのですが、実際にはその5分の1以下である、たったの16Mバイトしかないのです。

どこかで計算が間違っていると言いたい所ですが、それはありません。

なぜ16Mバイトしかないかと言えば、この28Mバイトを圧縮して16Mバイトにしているからです。

一方、ほぼ同じ画素数のX-T1の場合、RAWファイルの容量は、33Mバイトです。

これは非圧縮RAWで、さらにフジフィルム独自の情報を付加しているからなのでしょう。

この様に同じ画素数にも関わらず、RAWファイルの容量が異なるのはメーカーによって、圧縮方法と圧縮率が異なるからです。

このため各メーカーによって、RAWファイルの現像用ソフトが異なるという訳です。

なお最近ではα7R IIの様にRAWファイルを圧縮しないで、そのまま出力できる機種もあります。

これでRAWファイルの中身と、その容量の関係について分かって頂けましたでしょうか?


④JPEGファイル

RAWファイルの次は、一般的な画像ファイルであるJPEGファイルをしたいと思います。

先ほどお伝えしました様に、RAWファイルは1色12~14ビットの情報を持っていますが、JPEGファイルになると1色8ビット(256諧調)の情報に減ります。


ソニー α7R IIの画像処理ブロック図

上図の青色の部分が、JEPGファイルの事です。

とは言え、これが3色分ありますので、256X256X256となり全部で16,777,216(1,678万)通りの色が表現でき、現実的にはほぼ十分と言えます。

なおこの1,678万色という数値は後程また出てきますので、是非覚えておいてください。

ですので、14ビットのRAWファイルを現像して8ビットのJPEGファイルに変換するという事は、画像データを圧縮するという事になります。

ちなみにソニーのα7、NEX-5R、富士フィルムのX-T1を使ってJPEGを撮影すると、その容量は以下の様になります。

各機種の画質とサイズの組み合わせにおけるデータ容量
項目\機種 α7 NEX X-T1
画質 記録
画素数
(画像
サイズ)
2400万画素
(24Mpix)
1610万画素
(16.1Mpix)
1630万画素
(16.3Mpix)
記録
画素数
容量(MB) 記録
画素数
容量(MB) 記録
画素数
容量(MB)
実測 公称 実測 公称 実測 公称
EXT FINE L 2400 16 19 N/A N/A
M 1000 8
S 600 5
Fine L 2400 8 10 1610 4 7 1630 5 7
M 1000 4 840 3 800 4
S 600 3 400 1 420 2
Normal L 2400 5 7 1610 3 5 1600 3 4
M 1000 3 840 2 800 2
S 600 2 400 1 420 1

これをご覧頂きます様に、FINEのLを選択すると、RAWファイルに対して、1/3~1/4に圧縮される事が分かります。

ところで、上記の表で、どの記録画素数と画質を選ぶのが一番合理的で無駄が無いかは後程ご説明したいと思います。




4: プリンターと記録画素数の関係


それでは次に、カメラで撮った画像をプリントする場合、必要となる記録画素数を考えてみます。

とは言え、必要となる記録画素数はプリントする写真の大きさで変わりますので、ここではA4サイズ(210x297mm)の大きさを例にしたいと思います。

それでは、A4サイズ(210mmx297mm)でどれくらいの画素数が必要になるでしょうか?

一般的なカラープリンターの解像度は4800 x 1200DPI 9600 x 2400DPIまでありますが、ここでは説明が簡単な様に1200 x 1200DPIとして話を進めます。

1200DPIとはどの位の解像度かと言えば、長さ1インチ(25.4mm)の中に1200個のドットが打てる事を示しています。


1200 x 1200DPIの解像度(1インチ四方に144万個の点が打てる)

ですので、上の図の様に1インチ x 1インチの正方形の中には、全部で1,440,000個(=1,200 x 1,200)のドットが打てる事になります。

となると、A4の中にいくつのドットが打てるかは、以下の計算で求める事ができます。

(210mmx297mm) / (25.4mmx25.4mm) x 1,440,000dot = 139,210,118dot(1億3921万dot)

とすると、A4サイズにカラー写真をプリントすると1億3921万ドットが必要になるかと言えば、そうではありません。

徐々に説明していきますので、もう暫くお付き合い下さい。

2値画像


とは言え、いきなりカラー画像の話をすると難しいので、先ずは白黒画像の話をさせて下さい。

もしプリントする画像が、文字の様に白と黒だけ(これを2値画像と呼びます)でしたら、1億3921万個の白と黒のデータがあればプリントできます。


白と黒だけの2値画像

ですので、もしカメラで文字画像を撮影して、1200x1200DPIのプリンターでA4サイズにプリントするためには、確かに1億3921万画素が必要になります。

ところがです。

人間の目には限界がありますので、この2値画像の解像度をいくら上げても(ドットを小さくしても)、ある解像度から差が分からなくなるのです。

具体的には、一般の人で240x240DPI、かなり目の良い方でもせいぜい300x300DPI以上に解像度が上がっても、解像度が上がった(ドットが細かくなって綺麗になった)と判別できないのです。

    
100x100DPI        200x200DPI        300x300DPI
2値画像の場合、300x300DPIを超えると目で識別できない

上の図は多少誇張して作成していますが、解像度が高くなると斜め線のギザギザが少なくなって、ある解像度を過ぎると(虫眼鏡で拡大しない限り)人の目ではギザギザが確認できなくなるのは分かって頂けると思います。

ですので、実用上300x300DPIで十分なので、以下の様にA4サイズでしたら870万ドットで十分なのです。

(210mmx297mm) / (25.4mmx25.4mm) x 90,000dot
=8,700,632dot(870万dot)

実際一昔前の白黒プリンターでしたら、300x300DPIが一般的でした。

にも関わらず、なぜ1200x1200DPI(A4サイズで1億3921万ドット)以上もの解像度が必要なのでしょうか?

多値画像


答えは簡単です。

もし前段の文字の様に白と黒だけしかプリントできない状態で写真をプリントしたら、下の様な写真になってしまうからです。


2値画像の写真

これでも猫だとは分かりますが、何か変です。

何が変かと言えば、ハーフトーンが無いのです。

このため、写真の様にハーフトンのある画像を黒と白のドットしか打てないデジタルプリンターで表現するためには、いくつかのドットを集めたブロックが必要になります。

下の図は、簡単な例として8x8ドットを1ブロックした場合です。


この場合、濃度0から濃度64までの65諧調のハーフトンが表現でき、下の写真の様に白黒の多値(たち)画像になります。


多値画像

この場合、64ドットを1ブロック(すなわち1画素)として使用しましたので、A4で必要となる画素数は、以下の様に218万画素になります。

139,210,118dot÷64dot=2,175,158画素

すなわち、65諧調のハーフトーンのあるA4サイズの白黒写真をプリントする場合、218万画素の記録画素数が必要になるという訳です。

先ほど2値画像では、300x300DPIで十分だとお伝えしましたが、もし65諧調の1ブロックを300x300DPIの1ドットと同じ大きさにするとしたら、64倍の2400 x 2400DPIの解像度が必要になるという訳です。

またもし65諧調の1ブロックを300x300DPIの1ドットの2倍の大きさにしたら、その半分の1200x1200DPIの解像度が必要になるという訳です。

これでなぜカラープリンターでは1200x1200DPIもの高解像度が必要になるか、ご理解頂けたのではないでしょうか。


カラー画像


今までは白黒写真の話でしたが、カラー写真の場合、赤青黄色の3色になりますが、必要な画素数に変化はありません。


カラー画像

なぜならば、カメラの1画素の中には光の3原色に関する情報(12ビットで4,096諧調)が既に入っており、プリント時には同じ所に3色のインク(もしくはトナー)を順番に乗せていくだけだからです。

ですので、A4サイズのカラー写真を27万色(65諧調の3乗)でプリントする場合、同じ様に218万画素のデータが必要になるという訳です。

なお鋭い方でしたら、ここでカメラの3原色は光の3原色であって、プリンターは色の3原色で異なるものだと気が付かれたかもしれません。


その通りで、両者は似て非なるものなのですが、この変換はプリンターメーカーがそのプリンターで最適な画像になる様に、プリンタードライバーで変換しているのです。

ついでに言っておきますと、色の3原色においては3色を混ぜれば黒になるのですが、実際にはグレーになるため、黒色のインク(もしくはトナー)を入れて4色にしているのが一般的です。

またご存じの様に、高いインクジェットプリンターですと、カラーを3色だけではなく、6色とか9色のインクカートリッジを備えているものまであります。

上記は非常に簡単な例で説明しましたが、プリンターメーカーが提供する実際に必要な画素数を表にすると以下の様になります。

プリントサイズ 例(用途) 必要な記録画素数
A1 594 x 841mm 新聞紙見開き 5,000 万画素 50Mpix
A1 594 x 841mm 新聞紙見開き 4,800 万画素 48Mpix
B2 515 x 728mm 壁掛けカレンダー 3,600 万画素 36Mpix
A2 420 x 594mm 新聞紙半折り 2,400 万画素 24Mpix
B3 364 x 515mm 電車の中吊り広告 1,800 万画素 18Mpix
A3 297 x 420mm 選挙ポスター 1,207 万画素 12Mpix
B4 257 x 364mm 新聞チラシ 800 万画素 8Mpix
A4 210 x 297mm コピー用紙 600 万画素 6Mpix
B5 182 x 257mm 週刊誌 500 万画素 5Mpix
A5 148 x 210mm ハードカバーの本 400 万画素 4Mpix
はがき 100 x 148mm はがき 300 万画素 3Mpix
L版 89 x 127mm L版写真 207 万画素 2Mpix

上の表をご覧頂きます様に、A4サイズで必要な画素数は600万画素になっており、今まで説明した218万画素より約3倍も多くなっています。

その理由は、今までの説明では8x8ドット(65諧調)の非常に簡単なブロックを使って説明していたのですが、実際のプリンターは256諧調の誤差拡散方式で画像をプリントしていますので、600万画素の記録画素数が必要になるという訳です。

ところで、上の表をご覧になって、小さい画像の方が面積当たりの画素数が多いと思われた方は、かなり鋭い方です。

例えばA4サイズの場合、1インチ当たりの画素数は、以下の様に249画素/インチになります。

A4サイズの1インチ当たりの画素数(PPI) =(600万画素÷(210/25.4×297/25.4))^0.5
=249画素/インチ(249PPI)

それに対してL版サイズを計算すると、343画素/インチになります。

この理由は、大きな画像は遠くから見るのに対して、小さい画像は近くで見るので、より高解像度(より細かい画素)が必要になるからです。

PCよりスマホのモニターの方が高解像度なのは、これが理由です。


5: まとめ


それでは最後にまとめです。

①白黒だけの2値画像であれば、プリンターの解像度は300x300DPI程度で十分である。

②ただし写真の様にハーフトーンのある多値画像の場合、2400DPIx2400DPI程度の解像度が必要である。

③カメラの1色当たりの諧調性は12ビットで4,096諧調もあるが、プリンターの場合256諧調しかない。

④写真をプリントするのは、せいぜいA4サイズ程度の大きさならば、記録画素数は300万画素で十分である。

⑤もし2400万画素の写真ならば、新聞の半分の大きさまでプリントできる。





カメラの画素数とプリンターの解像度との関係





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