サイト紹介



Photo Cafeteriaにようこそ。

写真やカメラに関するコンシューマレポート、テクニカルレポートは各種ありますが、ここでは余り知られていない耳寄りな情報を、小学生にも分かる様に平易にお伝えしたいと思います。

徐々に更新していきますので、もし宜しければ珈琲でも飲みながらお楽しみ下さい。



新着情報


高倍率コンデジ
2021/10/22(金)

月を撮ってみたくて、高倍率コンデジにどんな物があるか調べてみました。

ニコン


COOLPIX B600
2019年2月15日
1605万画素
24-1440mm f/3.3-6.5
B700の廉価版

COOLPIX B700
2016年10月14日
2114万画素
24-1440mm f/3.3-6.5
P610の後継機

COOLPIX P610
2015年3月19日
1605万画素
24-1440mm f/3.3-6.5
P600の後継機

COOLPIX P600
2014年2月27日
1605万画素
24-1440mm f/3.3-6.5
光学60倍初搭載



COOLPIX P950
2020年2月7日
1605万画素
24-2000mm f/2.8-6.5
P900の後継機

COOLPIX P1000
2018年9月14日
1605万画素
24-3000mm f/2.8-8
光学125倍初搭載

COOLPIX P900
2015年3月19日
1605万画素
24-2000mm f/2.8-6.5
光学83倍初搭載




WordPressに移行中
2021/09/23(木)

長い間、老朽化した幣サイトにお付き合い頂き誠にありがとうございます。

そう聞かれると、ついに店じまいかと思われるかもしれませんが、残念ながら未だです。

ご存知の様に最近は、短いブログ形式の記事ばかり書いているので、思い切ってここでネット記事作成用のプラットフォームをWordPressに変更する事にしました。

おまけにドメイン名もphoto-cafeteria.comと、一流サイトと見まごう様な名称になります。

と言っても未だ未だ作成途中なのですが、もし興味があれば覗いてみて頂ければと思います。


作成中のhttps://photo-cafeteria.com/

これをご覧になって、何だちっとも代わり映えしないなと思われたら、そこが味噌です。

ご存知の様に、WordPressを使うとどれも似たり寄ったりのデザインになるのですが、何とか昔の雰囲気を残そうと、無い知恵を絞って努力しています。

これが完成した暁には、記事をデータベース化できるため、サイト内のワード検索が可能になり、執筆もかなり捗ります。

また現在はデータ量が増えすぎて、記事を保存するのも更新するのも数分掛かっていたのが大幅に短縮できますので、得意の誤字脱字も多少減らせるかもしれません。

引っ越しが完全に終了するのはまだまだ先ですが、新サイトに新規記事をアップしているかもしれませんので、お暇な折りに覗いてみて頂ければ幸甚です。



キヤノンお前もか!
2021/09/22(水)

もうガックリです。

先日ソニーのα7 IIIの動画性能の説明が分かり難くい、という話をさせて頂いたのですが、実はそれより酷い経験をしてしまいました。


PowerShoto G7 X Mark IIII

色味の良さと自動水平補正機能に期待してキヤノンのPowerShoto G7 X Mark IIIを購入したのですが、早速FHD120P動画を撮ろうとしたらいきなり以下の表示です。


G7 X Mark IIIのFHD120Pの設定画面

何とFHD120P動画では、電子手振れ補正はおろか、AFも働かないのです。

この表示を見た瞬間は、蒼ざめました。

何しろ、広告記事にも仕様書にも、FHD120P動画でAFも電子手振れ補正も効かないなどとは、一切書かれていないからです。


注意書きが一切無いG7 X Mark IIIのFHD120Pに関する宣伝文

電子手振れ補正も効かないのですから、当然ながら期待していた水平維持機能も使えません。

一体何のためにこんな物を買ってしまったのでしょう。

恐らく操作マニュアルには書かれているのでしょうが、今さらそれを確認する気もおきません。

キヤノンお前もか、と言いたい気持は分かって頂ける事でしょう。

ただしソニーの場合は、小さな薄墨文字ながら注意書きがあった分、まだましです。

キヤノンの場合は、どこにも書かれていないのですから、ソニーより悪質と言えます。

それともキヤノンの商品企画は、FHD120Pはただのオマケ、もしくはFHD120PでAFも電子手振れ補正も機能しないのは一般常識とでも思っているのでしょうか?

力が抜けてしまいました。



視線入力の費用対効果
2021/09/20(月)

お待たせしました。

いよいよEOS R3のお話です。

ネットを見ると、EOS R3の視線入力をベタ褒めする記事が溢れています。

確かに瞬間的に被写体を切り替えられる事は、便利なのは間違いありません。

ところが忘れてならないのは、これらのベタ褒め記事においては、誰一人自腹でEOS R3を購入していない事です。

そりゃー、値段を全く考慮せずに評価すれば、こんな記事になるでしょう。

ましてや、次回もまたキヤノンから貸出機を回して貰わなければならないので、そうそうネガティブな事も書けません。

また発売直後になれば、自腹で買ったYouTuber達がこぞって褒め称えるのでしょうが、それも視聴回数稼ぎが目的なのですから、動画をアップしたらさっさと高値で売却するのでしょう。

すっかり前置きが長くなってしまいましたが、何が言いたいかと言えば、視線入力はコストと使用頻度を考慮して評価しなければならないという事です。

推測ですが、EOS R3のファインダーは接眼部が大きくなり、瞳を検知する発光部や受光部を備えており不随する専用のカスタムICまで含むと、原価だけで数千円、もしかしたら1万円近くはするかもしれません。


EOS R3の視線検出光学系

これに開発費や販売台数等を考慮すると、これだけで4~5万円は高くなっていそうです。

75万円の内の5万円だと割合としては小さい様に思えますが、この視線入力だけのために5万円払うかと訊かれれば、どなたもかなり悩まれるのでしょう。

確かにあれば便利なのは間違いないでしょうが、何もそれを使わなくても代用する手はいくらでもあるからです。

またスポーツ撮影の様に瞬間的に被写体を切り替える場合はどうしても必要かもしれませんが、一般人がそんなにスポーツ撮影などするものでしょうか。

やると言われる方もいらっしゃるでしょうが、その頻度はどれくらいでしょう?

せいぜい1年に数回あるかないか程度ではないでしょうか。

さらにその中で、下の写真の様に二つの被写体がちょうど良い塩梅(あんばい)で、前後に並んでくれるシーンに遭遇できる確率はどれくらいでしょうか?


キヤノンの視線入力説明動画の抜粋

殆どの場合、団子状態か単独でしょう。

そんな訳で、幣サイトの結論としては、視線入力はあれば便利だが、コストと使用頻度に見合う価値はないとしたいと思います。

そういう意味では、この様な機構をプロ用モデルであるEOS R3に投入したのは大正解です。

何故ならば、一般ユーザーが(一部のユーザーのために)そのコストを負担する必要が一切ないからです。

視線入力をベタ褒めするプロやYouTuberの方々は、自らの言動に責任を負う意味でも、是非EOS R3を自腹で購入して末永く使って頂きたいものです。

そういう意味では、もっと値段を高くして頂いても良かったかもしれません。

また、よもやそんな事はないと思いますが、この様に費用対効果の薄い機構を普及機に搭載する事だけは、止めて頂きたいものです。



一眼レフの優位性
2021/09/19(日)

皆様は、カメラ Watchに掲載されたキヤノンに聞いた「EOS R3」一問一答(その1)を読まれましたでしょうか。

EOS R3の話は、また別の機会にするとして、前振りの段階でキヤノンが興味深い事を述べています。

それが何かと言えば、⼀眼レフのもつアドバンテージはファインダー/動体AF/バッテリー寿命/防塵防滴、ミラーレスならではのアドバンテージは高速撮影/AF追尾/IS、と述べている事です。

先日書いた一眼レフは10年後にも生き延びているのかの中で、一眼レフの優位性は、機械音、光学ファインダー、測距精度、電池、昇温だと述べさせて頂きました。

どれも間違いはないと確信してはいるものの、測距精度に関しては残念ながら確固たる裏付けはありませんでした。

ところがここで、日夜カメラの性能を分析しているカメラメーカーが、一眼レフの優位性に動体AFを挙げてくれたのです。

恐らくこれは専用のAFセンサーを積んでいる事と、基線長の長さが影響しているのではないでしょうか?


日本光学の九六式六十六センチ測距儀

いずれにしろ、カメラメーカーが一眼レフの優位性を明確に示してくれた事で、一眼レフの寿命が少し延びた様な気がします。


EOS R3のダイナミックレンジに関するイラスト
2021/09/18(土)

電子シャターの幕速度(1/180秒)と値段(75万円)を聞いて、すっかりEOS R3の熱が醒めた幣サイトです。

と言いながらも、やっぱり気になります。

そんな訳で、EOS R3の公式HPを見てみたら、ゾクゾクする様な新機軸がいくつかあるではありませんか。

その話はいつかするとして、今回取り上げたいのは下の図です。


キヤノンの公式HPにあるEOS R3のHDRモードの説明図

これは、今回EOS R3に新たに追加されたHDRモードに関する説明用のイラストなのですが、下の幣サイトが数年前に作成したイラストに良く似ているではありませんか。


JPEGファイルのダイナミックレンジは凡そ40dBと想定する

そんなイラストは誰でも思い付くと言われればそれまでなのですが、こう描くに当たってはかなりの葛藤があったのです。

何しろJPEGファイルは画像データであって、それ自体にはダイナミックレンジなど存在しないからです。

にも関わらず、モニターのダイナミックレンジと同じ長さの矢印を描くとは、何と無謀な振る舞いでしょう。

いつかこれに関してキツイご指摘を頂くのではないかと、毎日眠れぬ夜を過ごしていたのですが、大企業がこれに似たイラストをアップしたとなれば、これで弱小サイトが責められる事もないでしょう。

なお上の幣図には、もう一つmathematics上の大きな問題があるのですが、それもイメージという事で許して頂きましょう。

それと最後にもう一つ。

キヤノンのイラストですが、もし幣サイトが描くとしたら、一番左の濃度パターンは、他の2枚と同様に伸ばした状態にします。


SONY α7 IVの動画性能
2021/09/17(金)

SonyAlphaRumors にα7 IVの追加情報がアップされました。

①発表は10月(半導体の供給の問題がなければ)
②新開発の3300万画素センサー
③7Kオーバーサンプリングの4K30p動画
④5.5段分の効果のボディ内手ブレ補正(+アクティブモード)
⑤α7S IIIと同じボディデザイン
⑥フルサイズのHDMI端子
⑦UHS-II SDカードとCFexpressカード

注目すべきは、③7Kオーバーサンプリングの4K30p動画です。

これだけ見ると、かなり進歩した様に思えるのですが、4K60Pはどうなのでしょう?

α7 IIIは4K30Pまでしか撮れなかったのですが、他社機は全て4K60Pに対応していますので、恐らくα7 IVも4K60Pは撮れるのでしょう。

ですが、深読みすればα7 IVの4K60Pは7Kオーバーサンプリングではないと言っている様に取れます。

ではα7 IVの4K60Pはどうやって読み込んでいるのかお話しする前に、現行機であるα7 IIIの動画性能に関する記述を見ておきたいと思います。

下はα7 IIIの動画性能に関するソニー公式HPの抜粋です。


α7 IIIの動画性能に関するソニー公式HPの抜粋

これを読んで頂ければ、どなたもα7 IIIの4K動画は、いずれも6Kオーバーサンプリングだと思われる事でしょう。

ところが、これには下の様な薄文字の分かり難い注釈が付くのです。


なおここでは文字を大きくしていますが、実際はもっと小さい文字です。

問題は、”*2 24P記録時。30P記録時は、約1.6倍です。”の記述です。

この意味をすんなりご理解頂ける方は殆どいらっしゃらないでしょう。

解説しますと、”24P記録時”とは、6Kオーバーサンプリングの4K動画は4K24Pでしか撮れないという事です。

また”30p記録時は、約1.6倍です”の意味は、4K30Pは4Kの√1.6倍(すなわち1.2倍)である5Kオーバーサンプリングで読み込んでいるという事です。

更に5Kで読み込んでいるという事は、画像を1.2倍(6K÷5K)にクロップしているのです。

もしそうならば、何故以下の様に誰でもすんなり分かる様に記述しないのでしょうか。

4K24Pは、6K(4Kの約2.4倍)のオーバーサンプリングです。
4K30Pは1.2倍にクロップして、5K(4Kの約1.6倍)のオーバーサンプリングです。

良く言われる、契約書の薄くて小さな文字には注意しろというのは、正にこの事です。

ちなみに説明書にも4K30Pでクロップされるとは、どこにも記述されていません。

ソニーだけを責めるのは酷かもしれませんが、何とかしてほしいものです。

話は戻ってα7 IVの4K60Pですが、恐らくこれもクロップして読み込むのでしょう。

問題はどれくらいクロップして、何Kのオーバーサンプリングになるかですが、むしろ気なるのは、その記述方法です。

相変わらず、重要な事を小さな薄文字で分かり難く書くのでしょうか?



4K120P動画の現実性
2021/09/17(金)

動画のスローモーションにすっかりはまった幣サイトです。

人物撮影において、どんなに良い表情の瞬間にシャッターボタンを押した所で、その瞬間は既に遠い過去です。

この瞬間を撮るために、高速連写で撮り続けたりするのでしょうが、どんなに高速なカメラを使っても、所詮毎秒20~30コマ(0.05~0.03秒間隔)です。

ところがFHD120P動画でしたら、毎秒120コマ(0.008秒間隔)で撮れるのです。

ですのでこれで撮り続けている限り、その決定的瞬間を取り逃がす可能性はほぼゼロと言っても良いでしょう。

このためまれに依頼主から、静止画の切り出しを依頼されたりするのですが、如何せんFHDですと200万画素しかりません。

一般的なFHDのモニターで見るには何の支障もないのですが、拡大したりB5サイズ以上にプリントすると画像が粗(あら)くなってしまいます。

そうなると4K120Pで撮りたくなるのですが、現状それが撮れるのは、以下の3機種だけではないでしょうか。


SONY α1

α7S III

EOS R5

ご存知の様に4Kと8Kでは解像度が4倍異なりますので、単純計算すれば4K120Pという事は、8K30P並みの画像処理能力が必要という事です。

そうなると一般庶民が4K120Pを撮れる様になるのは、まだまだ先の様です。

そんな訳で、4K120Pの事は綺麗サッパリ忘れる事にします。



全速ストロボ同調可能な電子シャター
2021/09/16(木)

日中シンクロについて長々と引き摺ってきましたが、今度こそ最終回です。

先日、レンズ交換式のカメラであっても、間もなくそれ(全速同調可能なシャッター)を使える可能性が出て来た、とお伝えしたのですが、どんなカメラか想像が付きましたでしょうか?

答えは簡単で、グローバルシャッター搭載機です。

メカ式のフォーカルプレーンシャッターの電子版がローリングシャッターだとしたら、常に全開するレンズシャッターの電子版がグローバルシャッターになります。

グローバルシャッターと聞くと、動体歪みが無い事ばかりが取り沙汰されますが、実はストロボの全速同調も可能になるのです。

ですので、グローバルシャッターを搭載したカメラが出た暁には、ガイドナンバーが一桁の超小型ストロボであっても、日中シンクロが可能になります。


1/160秒 F10 ISO100(EV14)

例えば、毎度お馴染みの上の写真ですが、もしグローバルシャッターが1/8000秒を出せるとしたら、絞りはF1.4になります。

という事は、被写体までの距離が2mだとすればガイドナンバーはたったの2.8で済むのです。

という事は、もしかしたら(放電チューブは不要で)高輝度のLEDでもいけるかもしれません。

なおこれは、あくまでも絞りを思いっきり開けた場合で、絞りを絞ればそれなりのストロボが必要になります。

とは言え、グローバルシャッターになれば、小さなストロボでも十分日中シンクロが可能になる事は分かって頂けた事でしょう。

そうなると、いつかハイスピードシンクロという言葉が死語になるかもしれません。

またグローバルシャッター搭載機には、(例えプロ用であっても)是非コンパクトカメラと同じ様に超小型のストロボ(もしくは高輝度LED?)を内蔵して頂きたいものです。


いつでもストロボ発光が可能だったミノルタα5700i

ついでに言わせて頂ければ、ボタンを押してストロボをポップアップさせるのも面倒なので、上のミノルタα5700iの様に、発光部が常時顔を出していていると最高です。

すっかり気の早い話をさせて頂きましたが、はたしてグローバルシャッター搭載機はいつ頃出るのでしょうか?



SONY RX100V v.s. Canon PowerShoto G7 X III
2021/09/16(木)

ソニーのRX100Vを星空ポートレートと水辺撮影用に購入したのですが、キヤノン機と比べるとどうしても色味の違いが気になります。


ソニーの1型コンパクトカメラ、RX100V

また今時タッチパネルにも対応しておらず、FHD120Pは撮れるものの編集しないとスローにならず、お伝えした様に水中ハウジングがバカデカイのも気にいりません。

そんな訳で、RX100Vをキヤノンの1型コンパクト機であるファインダー無しのG7 X III、それにファインダー有りのG5 X IIと比べてみる事にしました。


DSC-RX100 V

G7 X III

G5 X II

それで作ったのが以下の表です。

項目 RX100VA G7 X Mark III G5 X Mark II
発売日 2018/7 2019/7 2019/7
画素数 2010万画素 2020万画素 2020万画素
レンズ 24-70mm
F1.8-2.8
24-100mm
F1.8-2.8
24-120mm
F1.8-2.8
最短撮影距離 5~30cm 5~40cm 5~20cm
光学手ブレ補正 不明 4.0段分 4.0段分
シャッター速度 30秒-1/2000秒 30秒-1/2000秒 30秒-1/2000秒
ISO感度
(拡張)
(80)
125-12800
125-12800
(25600)
125-12800
(25600)
ファインダー 236万ドット 無し 104万ドット
モニター 120万ドット
(チルト)
104万ドット
(チルト)
104万ドット
(チルト)
タッチパネル 非対応 対応 対応
連写 24コマ/秒 30コマ/秒 30コマ/秒
動画 4K/30p
FHD/120p
4K/30p
FHD/120p
4K/30p
FHD/120p
電子
手振れ補正
光学+電子併用
回転方向対応
5軸
自動水平補正
5軸
自動水平補正
マイク端子 X
防塵防滴
サイズ 102×58×41mm 105×61×41mm 111×61×46mm
質量 299g 304g 340g
相場 9万円 8万円 9万円

これをご覧頂きます様に、RX100Vはファインダーとモニターの解像度、それにサイズと重さは僅かに有利なのですが、それ以外は概ねキヤノン機の方が上回っている感じです。

特に目を惹くのが、キヤノン機の電子手振れ補正は自動水平補正機能が付いている事です。

RX100Vの電子手振れ補正は回転方向対応となっていますが、これは(傾いた状態まま)回転方向のブレを抑えるだけで、水平を維持してくれる訳ではありません。

またRX100Vは、光学手振れ補正の補正量が明記されていないという事は、手振れ補正はかなり劣ると思って間違いないでしょう。

CIPA準拠の手振れ補正量が書かれていないという事は、それこそ補正量は1段未満の可能性すらあるという事です。

そして、それでも法的には光学手振れ補正搭載と書いても、何のお咎めも無いのです。

EOS R5やR6が手振れ補正量8段を達成して以降、補正量の明記されていない手振れ補正は絵に描いた餅でしかない事にようやく気付いた次第です。

その昔、ボディー内手振れ補正内蔵の文字に釣られて、大枚をはたいてα99IIを購入したのを、今さらながらに思い出します。


手振れ補正量について、何故か一言の言及も無かったα99II

あの手振れ補正は、本当に効いていたのでしょうか?

そんな訳で、安い中古があったらG7 X IIIに買い替えようと思うのでありました。



日中シンクロにおけるレンズシャッターの優位性
2021/09/15(水)

大変申し訳ございません。

日中シンクロの話は前回で終わりにする予定だったのですが、ある思惑があって再度続けさせて貰う事にしました。

では何の話かと言えば、レンズシャッターです。

レンズシャッターの場合、フォーカルプレーンシャッターと違って、全速度でストロボが同調します。


1/160秒 F10 ISO100(EV14)

このため上の写真の場合、シャッタースピードを一般的なレンズシャッターの最高速である1/2000秒まで上げるとしたら、絞りはF2.9まで開ける事ができます。

となると、被写体までの距離が2mであれば、ガイドナンバーは2.9×2でたったの5.8で済むのです。

これはかなりビックリの話ではないでしょうか。


コンパクトカメラ(写真はPowerShot G1 X Mark III)の超小型ストロボでも日中シンクロはできる

知らない人が余りにも多いのですが、コンパクトカメラのストロボはガイドナンバー6前後の超小型でありながら、日中シンクロにも十分使えるのです。


コンパクトカメラ(G1 X Mark III)での日中シンクロ(F4.0 1/1000秒 ISO160 EV13.3)

これこそ、日中シンクロ最強の組み合わせと言えるのでないでしょうか。

そうは言っても、今時レンズシャッターを搭載しているのは、レンズ一体型のコンパクトカメラだけなので、レンズ交換式のカメラでは全く使えません。

ところが、レンズ交換式のカメラであっても、間もなくそれを使える可能性が出て来たのです。

という話を次回したいと思うのですが、何の事だか分かりますでしょうか?


水中ハウジングの陥穽(かんせい )
2021/09/15(水)

ついに買ってしまいました、ソニーRX100シリーズ用の水中ハウジング(MPK-URX100A)。


ソニーの水中ハウジング(MPK-URX100A)

で、驚いたのはその大きさです。

上の広告画像だとかなり小さく見えるのですが、何とフルサイズのカメラより大きいのです。


キヤノンのEOS R6とソニーの水中ハウジング(MPK-URX100A)

カメラが1インチサイズなので、当然ハウジングもそれなりに小さいと思っていたら、こんなにも大きいとは。

いくら中にカメラが入るからと言って、これはさすがにやり過ぎでしょう。


ソニーのRX100VとMPK-URX100A

これなら以前持っていたAPS-Cサイズ機用のキヤノンの水中ハウジング(WP-DC56)と大して変わりません。


キヤノンのPowerShot G1 X Mark III用水中ハウジング( WP-DC56)

一目現物を見て購入すれば良かったのですが、田舎暮らしですとそうもできません。

こんなに大きな筐体で、実は1インチとは情けない。

どんなにレア品であってもネットで購入できる良いご時世なのですが、大きさだけはしっかり確認しなければならないと思う今日この頃でした。



白壁の不思議
2021/09/15(水)

先日お伝えしました、白壁の実験はやってみて頂けましたでしょうか?


白い壁に近付いて撮ると露出はどう変わる?

答えをお伝えしますと、白壁に近付こうが離れようが、カメラの露出は全く変わりません。

そう聞かれて、エッと驚かれる方と、そりゃ当然だと思われる方の二通りがあるでしょう。

もしそうならば、エッと驚かれる方は至極真っ当です。

そうりゃ当然だと思われる方は、どうかしてます。

さすがにそれは言い過ぎかもしれませんが、やっぱりそうです。

何故ならば、電球にしてもローソクにしても、光源に近付けば露出計の針は明るい方向に振れるからです。

スピーカーに近付けば、音が大きく聴こえるのと同じ事です。

音も光も所詮エネルギーですので、近付けば大きくなり、離れれば小さくなります。

にも関わらず、なぜ明るい白壁に近付いても、露出は全く変化しないのでしょうか?

もしかしたら白壁は反射光で、電球やローソクは自ら光っているからだと思われるかもしれません。

ところが、PCのモニターを全面白にしてカメラを近づけても、露出は全く変化しません。

当然PCのモニターも裏面に光源があり、自分で光っています。

さあ、何故なのでしょう。

光源に近付けば露出は変わるはずなのに、何故白壁だと全く変化がないのでしょう?

ちなみに白壁でなくても、赤壁でも青壁でも色ムラが無ければ同じです。

もしこれについて理論的に説明できる方がいらっしゃいましたら、貴方は超優秀ですので、幣サイトを卒業してもっと上位のサイトを覗くべきです。

もしご不明の方は、(残念ですが)引き続き幣サイトを覗いてみて頂くしかありません。


スピードライトトランスミッターの蹉跌
2021/09/15(水)

何てこったい。

EOS R3と同時発表された、ストロボ用のトランスミッターですが、電池室と表示部が無い事により、飛んでもなくコンパクトになりました。


EOS R3に装着したスピードライトトランスミッター(ST-E10)

本来なら画期的と言うべきなのでしょうが、ひねくれ者の幣サイトは違います。

ここまでやるなら、何で本体に組み込まなかったのでしょう。

この筐体を見る限り、恐らく内部はメイン基板が1枚だけで、その他はLEDとコネクタとアンテナくらいなのでしょう。

だとしたら、本体の基板に組み込めば、外形を変えずに何とか入ったかもしれません。

このストロボトランスミッターが、カメラに組み込まれたら、ストロボ撮影が格段に楽になります。

何しろストロボが必要だと思ったら、バックからストロボを取り出して、左手でストロボ、右手でカメラを持って、後はシャッターボタンを押すだけで済むからです。

人によって異なるでしょうが、GPSを内蔵するのならば、こちらを内蔵してほしいくらいです。

更に言わせて頂ければ、電波だけでストロボを制御する様にすれば、カメラとストロボについている端子を完全に削除できるので、コストダウンと共に信頼性も大幅にアップします。

遅かれ早かれその日は来るのでしょうが、どうせ来るのならば早く来てほしいものです。



EOS R3の幕速度は1/180秒
2021/09/14(火)

EOS R3の正式発表を待ち構えていたのですが、読者の方より(軒下カメラ情報局によれば)電子シャッターのストロボ同調速度は1/180秒と教えて頂きました。


間もなく正式発表のEOS R3

ストロボ同調速度は、幕速度に対して多少余裕を待たせて遅くしたりもするのですが、恐らくこの場合は幕速度と同じなのでしょう。

という事は、EOS R3は2400万画素にも関わらず、5000万画素のα1よりも遅いという訳です。

SONY Canon Nikon Lumix
機種 α7 III α7S III α9 α1 R5 R6 Z7 Z6 Z5 S5 S1 S1R
Full 1/30 1/125 1/150 1/200 1/60 1/60 1/20 1/45 1/10 1/20 1/20 1/30
APS-C 1/35 1/250 1/160 1/80 1/15
メカ 1/250 1/250 1/250 1/400 1/300 1/300 1/250 1/250 1/350 1/320 1/500 1/500
フルサイズ機の電子シャッターとメカシャッターの幕速度(単位:秒)

キヤノンファンには大変申し訳ないのですが、それだけで一気にお祭り気分が失せてしまいました。

そんな訳で、次はこの撮像素子を流用した廉価機に、(いつもの通り)多大な期待を寄せたいと思います。


日中シンクロの裏技
2021/09/14(火)

過去3回、日中シンクロにおけるストロボの光量の話をしてきましたが、いよいよ大詰めです。


1/160秒 F10 ISO100(EV14)

過去3回の記事をまとめると以下の様になります。

①ストロボ同調速度以下であれば、日中シンクロでもガイドナンバー20程度の小型ストロボで対応できる。

②ただし、絞りを開けてストロボ同調速度を超えるシャッタースピードを使う場合、ハイスピードシンクロが必要になり、その場合やはり大型ストロボが必要になる。

③どんなに濃いNDフィルターを付けても、絞りを調整する限りストロボの光量は変わらない。


さて上のまとめを読んで、何か衝撃的な事実に気付かれませんでしょうか?

もし気付かれたら、かなり鋭い方です。

通常、日中シンクロで背景をぼかして撮る場合、

先ず絞りを開ける
→そうなると露出オーバーになるのでシャッタースピードを早くする
→そうなるとシャッタースピードがストロボ同調速度を超える
→このためストロボをハイスピードシンクロに切り替える
→そうなるとガイドナンバーが低下するので大型のストロボを使う、

というのがほぼ常識の様になっています。

すなわち、小型のストロボで背景をぼかした日中シンクロは不可能というのが、一般常識です。

ところがです。

その不可能を可能にする手があるのです。

何故ならば、まとめの①にあります様に、絞りを思いっきり絞ってシャッタースピードをストロボ同調速度まで下げると、ガイドナンバー20程度のストロボでも日中シンクロが可能で、尚且つまとめの③にあります様に、濃いNDフィルターを付けて絞りを開けて撮れば、ストロボの光量を増やす必要はないからです。

すなわち、思いっきり濃いNDフィルターを使てシャッタースピードをストロボ同調速度以下に落とせば、小型のストロボであっても、背景をぼかした日中シンクロは可能だという事です。

例えば上の写真の場合ですと、5段分光量を落とすND32のフィルターを使えば、シャッタースピードは1/160秒のまま絞りをF1.8まで開ける事ができます。


それでいてガイドナンバーは20(1.8×2×5.6)のままで済むのです。

恐らくこんな事を言っているのは世界中探しても幣サイトだけだと思いますので、是非覚えておいて頂ければと思います。



EOS R3はメカシャッター搭載
2021/09/14(火)

Canon Rumorsによると、EOS R3のプレスリリースがリークされたそうです。


依然メカシャッターを搭載したEOS R3

それによると、何とEOS R3はメカシャッターを搭載しているとの事です。

そうなると電子シャッターの幕速度(≒電子シャッターのストロボ同調速度)が知りたい所なのですが、生憎まだ不明です。

この幕速度が1/250秒以上に達したのにメカシャッターを搭載したのか、それとも達成しなかったから搭載したのか、早く知りたいものです。

また最大常用ISO感度は102400で、期待していた業界初のISO20万は無理だった様です。


最大常用ISO感度順に並べたフルサイズ機のISO感度スパン

ただし動画性能については、何と6K60PのRAW収録が可能との事です。

そんな訳で仕様書が開示されたら、大反省会をやるしかありません。


実験の勧め
2021/09/14(火)

いやはや便利な世の中になりました。

昔は何か調べ事があれば、図書館に半日は籠(こも)らないと、思った様な情報は得られなかったのですが、今ではネットを検索すれば必要な情報の殆どは手に入ります。

ただし玉石混合なのが困りものです。

それはともかく、下の様な問題はネットで見つかるでしょうか?

貴方は、均一に照らされた白い大きな壁の前に立っています。


白い壁に近付いて撮ると露出はどう変わる?

この状態で壁の中央部分の写真を撮るとして、元の位置と壁までの距離を半分にした場合で、カメラの露出はどれくらい変わるのでしょうか?

そう聞かれると、中には”同じ時もあれば違う時もある”、或いは”少し違う”といった曖昧な答があるかもしれませんが、これには明確な答えがあります。

そしてこれは、写真(露出)の基礎中の基礎とも言えそうな事なのですが、ネットで検索してもなかなか答えは見つからないのではないでしょうか。

答えはここには書きませんので、ご存知ない方は是非ご自分のカメラで試してみて頂ければと思います。

実験方法は至って簡単で、カメラをマニュアルモードにして、白壁(あるいは白紙)に近付いたり離れたりして、露出計がどれくらい振れるか見るだけです。

恐らくビックリする様な結果になると思います。

これを知らなくてもいくらでも写真は撮れるのですが、間違いなく知っておくべき事象でしょう。


NDフィルターを付けるとストロボの光量はどうなるのか
2021/09/14(火)

過去2回、日中シンクロにおけるストロボの光量の話をしてきましたが、いよいよ佳境に近付いてまいりました。

今回はレンズにNDフィルターを付けると、ストロボの光量は増やす必要があるかどうかについて考えてみます。


1/160秒 F10 ISO100(EV14)

レンズにNDフィルターを付ければ当然光量が減るので、ストロボの光量は増やさなければいけないと思うものの、NDフィルターを付けた事により絞りを開けるので、変わらない様な気もしないではありません。

今回はその曖昧な部分をハッキリさせたいと思います。

絞り

では上の写真において、光量を半分に(1段)落とすND2フィルターを付けた場合を考えてみます。

そうなると、絞りを1段開けるのでF7.1になります。

被写体までの距離が2mだとすると、ガイドナンバーは7.1×2の14になり、元のガイドナンバー20から比べると小さくて済みます。

と言いたい所ですが、レンズに入ってくるストロボの光はND2フィルターによって1段分減りますので、この分の光量を補わなければなりません。

ではガイドナンバー14の光量を1段分アップするといくつになるかと言えば、これを1.4倍(正確には√2倍)して20になるという訳です。

驚かれるかもしれませんが、同じ露出であればどんなに濃いNDフィルターを付けても、絞りを調整する限りストロボの光量は変わらないのです。

これはNDフィルターを付けても、その分絞りを開ける事になるので、レンズに入ってくる光は同じになると言えば、ご納得頂ける事でしょう。

ISO感度

ところでNDフィルターを付けた場合、絞りを開けずにISO感度を上げる手もありますので、念のためにこれについても考えておきましょう。

この場合絞りはF10のままで、距離は2mですので、ガイドナンバーは20になります。

ただしND2フィルターによって1段分ストロボの光量は減りますので、それを補うためにガイドナンバーはその1.4倍の28が必要になります。

このため、ストロボの光量は増やさなければいけない、と言いたい所ですがそうではありません。

ISO感度を1段上げると、ガイドナンバーは必然的に1.4倍に増えるのです。

カメラに内蔵されている小型ストロボでも、ISO感度を上げると遠くまで光が届くのはこれが理由です。

ですからガイドナンバー28を再度1.4で割って、結局元の20で済むのです。

説明が今一なので、何かキツネにつままれた様な気分かもしれませんが、これが事実です。

ISO感度を上げれば実質的にストロボの光量を上げた事になるので、NDフィルターで光量が減った分を補えると言えば何となく分かって頂けるでしょうか。

そんな訳で、どんなに濃いNDフィルターを付けても、露出が同じであればストロボの光量は常に変わらない、と言いたい所ですがこれも間違いです。

シャッタースピード

例外はシャッタースピードです。

ND2フィルターを付けた事によって、シャッタースピードを1/80秒にしたとします。

すると背景の明るさは変わらないものの、閃光であるストロボの光量だけは(シャッタースピードの影響を受けずに)ND2フィルターによって1段分減らされます。

これを補うために、ガイドナンバーは1.4倍の28が必要になるのです。

以上をまとめますと、どんなに濃いNDフィルターを付けても、絞りとISO感度を調整する限りストロボの光量は変わらない。

ただしシャッタースピードを遅くすると、NDフィルター分光量をアップしなければならない、という事になります。

ご理解頂けましたでしょうか?



Fvモードの美味しい使い方
2021/09/13(月)

お待たせしました。

先日お伝えしましたEOS Rシリーズに追加されたFvモードの美味しい使い方をご紹介します。


Fvモードの説明図

既にお伝えしました様にFvモード最大の利点は、ゴミ箱ボタンを長押しするだけで、シャッタースピード、絞り値、ISO感度の全ての値を、最も適切な値に一発で変更できる点です。

ただしFvモードで、Avモード相当やSvモード相当に切り替えるのには、それなりの手間と時間が掛かります。

ならばFvモードを、Avモード(もしくはSvモード)単独の機能として使えば良いのです。

具体的にはFvモードを事前にAvモード相当(もしくはSvモード相当)の状態にしておき、それをC1~C3のカスタム設定モードに登録してしまうのです。


FvモードをAvモード相当に設定してC1のカスタム設定モードに登録した所

そうすれば、そのカスタム設定モードを呼び出すだけで、最適な露出設定に一発で変更できるAvモード(もしくはSvモード)として使用できるのです。

そしてカスタム設定モードに登録すると、更に良い事があるのです。

本来のFvモード(モードダイヤルをFvモードにした場合)ですと、下の図の様に電源をOFF/ONしても前に設定した値が残っているのですが、カスタム設定モードに登録した場合、上の図の様に電源をOFF/ONすると全ての設定値がAUTOから始まってくれるのです。


本来のFvモードで電源スイッチをOFF/ONすると前の設定値が残っている

すなわちゴミ箱ボタンを長押しする事なく、シャッターボタンを半押しするだけで、絞り値を含む全ての設定が一旦最適値になるのです。

後はその状態で撮っても良し、いやなら前ダイヤルを回して、Avモードと同じく好みの絞り値を選択すれば良いのです。

すなわちFvモードをカスタム設定モードに登録すれば、電源スイッチを入れる度に、常に最適な露出設定から始められるAvモード(もしくはTvモード)として使用できるのです。

これはかなり美味しい話だと思うのですが、いかがでしょうか?



ハイスピードシンクロに必要なストロボの光量
2021/09/13(月)

先般お伝えしました様に、下の写真の様な撮影条件であれば、ガイドナンバー20程度のストロボで日中シンクロが可能だとお伝えしました。


1/160秒 F10 ISO100(EV14)

ただしこの場合は、シャッタースピードが/160秒とカメラのストロボ同調速度以下なので、ストロボの通常発光で対応できました。

ところが、もしシャッタースピードをストロボ同調速度より速くした場合、ハイスピードシンクロを使わなければなりません。

その場合、ストロボは高速の連続発光を強いられるため、シャッタースピードが速くなるに連れてガイドナンバーがどんどん低下します。

そんな訳でここでは、シャッタースピードを1/320秒にしたらガイドナンバーが1/3に低下する事で考えてみます。

上の写真の場合、シャッタースピードを1/320秒にすると絞りは1段開けてF7.1になります。

被写体までの距離が2mだとしますと、そのときに必要な光量(ガイドナンバー)は2×7.1で14になります。

ハイスピードシンクロでガイドナンバー14という事は、通常発光ではその3倍であるガイドナンバー42のストロボが必要になるという事です。

そんな訳で同じ日中シンクロであっても、ハイスピードシンクロを使って絞りを開けて撮ろうとすると、やはりそれなりの大型ストロボが必要になるという訳です。


EL-1

600EX II-RT

430EX III-RT

EL-100

270EX II

別の言い方をすれば、もし手元に小型のストロボしかなくても、ストロボ同調速以下で絞りを絞って使えば、日中シンクロにも使えるという事です。

覚えておいて損はないでしょう。


EOS R3の撮像素子流用機
2021/09/13(月)

EOS R3の正式発表の日が刻一刻と迫ってきました。


2021/9/14に正式発表予定のEOS R3

と言っても所詮高くて買えないので、興味の対象は、この撮像素子が他機種に流用されるかどうかです。

ちなみに今までのキヤノンの撮像素子は、下の表の様にEOS R5の4500万画素品以外全て複数の機種に使われてきました。

撮像素子 採用機種
3000万画素 EOS 5D Mark IVとEOS R
2600万画素 EOS 6D Mark IIとEOS RP
2400万画素 EOS R3と?
2000万画素 EOS-1DX MarkIIIとEOS R6

EOS R3の場合、高価で数が出ない事を考えれば、開発費を回収するために、他機種に流用するのは間違いないでしょう。

そうなると、どの機種に流用されるかです。

EOS Rの後継機でしょうか?

それともEOS RPの後継機でしょうか?

幣サイトとしては、非積層型の本撮像素子が両機種に採用されると予測するのですが、どうなるでしょう。

ただしそうなった場合、最大の問題はEOS R6の立場です。

恐らくEOS R6より下の価格帯になるであろうEOS R後継機は、どうEOS R6と性能差を付けるのでしょう。

素人目で見れば、EOS R後継機の2400万画素の裏面照射型と、EOS R6の2000万画素の表面照射型を比べれば、前者の方が間違いなく格上に見えます。

唯一考えられるのは、EOS R後継機にはボディー内手振れ補正を搭載しない手です。

そうなるとかなり売れ行きに影響しそうですが、そうでもしない限り価格を20万円台に抑えるのは難しいのではないでしょうか。

また殆どのRFレンズにはレンズ内手振れ補正が搭載されており、動画撮影においては強力な電子手ブレ補正を搭載する事にすれば、その可能性はあるかもしれません。

その上で、EOS R後継機はファインダー有り、EOS RP後継機はファインダー無しとすれば、何となく辻褄が合いそうです。

果たしてこの予想は当たるでしょうか?



EOS RシリーズのFvモードを使いこなす
2021/09/12(日)

先日お伝えしましたEOS R6の不満点におきまして、Fvモードを使いこなせなかった話をさせて頂きました。


Fvモードの説明図

あの記事を書いた後、(余りにも悔しくて)何とかFvモードを使えないものかと、数日間悩んでみました。

と言うのは、Fvモードには多々不満点(Avモード相当やSvモード相当に切り替えるに手間が掛かるとか、Mモード相当に一発で切り替わらない等)はあるものの、どうしても捨てがたいメリットが1点あるからです。

それはFvモードのときにゴミ箱ボタンを長押しすれば、シャッタースピード、絞り値、ISO感度の全ての値を、最も適切な値に一発で変更できる点です。

この最も適切な値とは、以前お見せしましたレンズの焦点距離手振れ補正の有無、或いは低速限界の設定値によって変わる、露出制御パタンに即した極めて妥当性の高いものなのです。


EOS R6の露出制御パタン(焦点距離:24mm、手ブレ補正:なし、低速限界:中速)

何方も経験があるでしょうが、撮り始めの1枚目、或いは撮影環境が変わった直後の1枚目の画像が、すんなり満足できるものだったらその後の撮影も順調に進みます。

ところが、たまたまその前の撮影で絞やシャッタースピードを極端に変えていたりすると、予想外の出力画像にうろたえたり、慌てて設定を変えたりと、無用な時間とストレスを味わう事になります。

そんな場合に、このボタン一つで全ての設定を最適値にできる機能は非常に有効です。

となれば、Fvモード以外の露出モード(AvモードやSvモードやMモード)でも、ゴミ箱ボタンを長押しすれば、全ての設定値を最適化してくれれば良さそうなものですが、弱小サイトのそんな戯言を大企業が聞き入れてくれるはずがありません。

そんな訳で、今ある仕様の中でこの機能を活かす方法を考えてみました。

その方法を後ほどお伝えしたいと思いますので、お楽しみに。



日中シンクロに必要なストロボの光量
2021/09/12(日)

急に思い立って、日中シンクロに必要なストロボの光量(ガイドナンバー)を調べてみる事にしました。

例えば下の様な夏場のビーチ写真の場合、被写体は露出アンダーですが、これで露出を上げると背景の雲が白く飛んで、空の青色がどんどん薄くなってしまいます。


1/160秒 F10 ISO100(EV13.3)

では背景の明るさはこのまま、すなわち露出設定はこのままで、被写体だけを明るくするには、どれくらいの光量(ガイドナンバー)のストロボが必要になるのでしょうか?

何しろ真夏の太陽光と直接対峙するのですから、当然大光量のストロボが必要になると思われる事でしょう。


キヤノンのストロボ軍団(左からGN60、GN43、GN32、GN27、GN9))

またそのガイドナンバーを知るには、かなり難しい計算、もしくは長年の経験と勘、或いは試行錯誤が必要になると思われかもしれません。

ところが全くそんな事はないのです。

上の写真の場合、被写体までの距離は2mほどですので、ガイドナンバーは20で十分なのです。

ではこのガイドナンバー20をどうやって求めたかと言えば、絞り値の10に距離の2を掛けるだけで良いのです。

例えば、(同じシャッタースピードとISO感度で)絞り値がF5.6で距離が3mならば、ガイドナンバーは17で済みます。

もし嘘だと思ったら、是非試してみて頂ければと思います。


EOS R3の目玉動画機能
2021/09/12(日)

この数日、EOS R3の動画機能についてちょくちょく話をさせて頂いているのですが、薄々気付かれている事でしょう。


縦位置グリップ一体型のEOS R3

この話はまだ続くなと。

そうなのです。

今までの話は、全てこれからの話をしたいがための伏線です。

お伝えしました様に、EOS R3の動画機能がどんなに優れていても、大きく重たくなった分、ジンバルも大きく重くなるので、手持ちで滑らかな動画を撮るのは、むしろ難しくなります。

ですが、そんな事はキヤノンも百も承知でしょう。

そうなると、何かしら対策を盛り込んでいるのではないでしょうか。

それが以前からお伝えしている、電子式の水平維持機能です。

ご存知の様にGoProシリーズは、HyperSmoothと呼ばれる強力な電子手ブレ補正と、水平維持機能を搭載して、ジンバル要らずとも言える所にまで達しています。


電子手振れ補正が大幅に進化したGoPro Hero9

GoProとフルサイズ機では撮像素子の大きさが天と地ほどに違うと思われるかもしれませんが、4K動画でみればいずれも同じ800万画素ですので、GoProができてフルサイズ機ができないという話はありません。

そんな訳で、EOS R3は水平維持が可能な強力な電子手ブレ補正を搭載してくると思うのですが、いかがでしょうか。

また電子手振れ補正を使うとAPS-Cサイズ並みに画像がクロップされるのですが、新しいRF16mm F2.8のレンズを使えば、それでも画角26mmの広角を維持できます。

そうなると、普通のフルサイズ機にジンバルを装着するより容易に、手持ちで滑らかな動画を撮れる様になるかもしれません。

それでは最後に、また例のキャッチフレーズを思い出して頂けますでしょうか。

映像の新しい時代が走り出す

今回はこの”走り出す”がキーワードになります。

このキャッチフレーズは、EOS R3の映像(動画)は走りながら撮ってもブレない、という事を暗示しているのではないでしょうか。

お後が宜しいようで。



動画機としてのEOS R3の問題点
2021/09/12(日)

詳細は不明ながら、EOS R3は動画機としての性能を高めてくるのは間違いないでしょう。


縦位置グリップ一体型のEOS R3

ところがそうなると、非常に気掛かりな事が起きます。

それは、縦位置グリップ一体型となると、当然ながらカメラが数cm高くなりますので、使用できるジンバルが限られるという事です。


それでも色々探せば、EOS R3を載せられるジンバルが見つかるでしょうが、その場合当然ながらジンバル自体も大きく重くなります。

ジンバルを使った事がある方でしたらご存知でしょうが、一般的なフルサイズのカメラをジンバルに載せて撮影するだけでも、小1時間ほどでヘトヘトに疲れます。


ジンバル撮影は見た目以上に疲れる

この理由は、カメラを顔に近づけて撮るのと違って、ジンバル撮影の場合ジンバルを身体から離して持たなければならないため、カメラとジンバルの総重量に腕の長さを掛けたモーメントの負荷が働くからです。

ほんの数kgの荷物であっても、身体に密着させて運ぶのは楽なのですが、身体から少しでも離して運ぼうとすると、めっぽう疲れるのはこれが理由です。

そんな訳で、どんなにEOS R3の動画性能が優れていても、簡単にジンバル撮影ができないとなると、どうやって手持ちで滑らかな動画を撮るのでしょう。

どうせ高くて手も足も出ないのですが、本機を買って動画撮影を撮ろうと思われている方は、どうやって撮ろうと考えていらっしゃるのでしょうか?

またキヤノンは、何故ジンバル撮影に不利な縦位置グリップ一体型のカメラを開発したのでしょう?

謎です。



映像の新しい時代が走り出す
2021/09/11(土)

EOS R3の発表が近付いてきました。


キヤノン公式HPのカウントダウン画像

既に何度もお伝えしております様に、幣サイトの最大の関心事は果たしてメカシャッターが削除されるかどうかなのですが、上にあるカウントダウンの表題が気になりました。

映像の新しい時代が走り出す。

月並みなキャッチフレーズと言えない事もないのですが、気になったのが”映像”です。

従来でしたら、これは”画像”とか”写真”としていたのではないでしょうか。

”映像”と聞けば、やはい動画の雰囲気が色濃くなります。

そうなると、動画で何か隠し玉があるのではないかと勘ぐらずにはいられません。

だとしたら、それは何でしょう。

フルサイズで2400万画素という事は、16:9にクロップしても2000万画素になりますので、6K動画が十分撮れます。

EOS R5が8K動画が撮れるのに、その上位機種であるEOS R3が4K止まりだと、やはり立場上面白くないでしょう。

そんな訳で、EOS R3は昇温フリーで6K30P動画が撮れるという事でいかがでしょうか?

6K30Pで撮れれば、4K動画の編集において、ズームやトリミング、更には水平出しが容易にできます。

これでもしNDフィルター内蔵となれば、シネマEOS C70を喰ってしまうかもしれません。


RFマウントのAPS-Cサイズ機は出ない?
2021/09/08(水)

ご存知の様に幣サイトでは、RFマウントのAPS-Cサイズ機はいつか登場すると確信していたのですが、その確信が一気に揺らいできました。

その原因がRF16mm F2.8 STMの登場です。


RF16mm F2.8 STMのリーク画像

APS-Cサイズのカメラ自体にはさほど興味がないのですが、同じマウントでAPS-Cサイズのレンズがあれば、滅多に使わない超広角やマクロや超望遠レンズをAPS-Cサイズのレンズで安く揃える事ができます。

ところが、こんなに安いフルサイズの超広角のレンズが出ては、そんな事は言っていられなくなりました。

またご存知の様に、暗いながらも既にRFマウントの安めの超望遠レンズも存在しています。


RF600mm F11

RF800mm F11

さらに噂ですが、EOS RPよりも安いフルサイズ機もこれから登場すると囁かれています。

そうなると今の所キヤノンは、RFマウントの廉価版も全てフルサイズで全てカバーする気でいるのではないでしょうか?

これでもし等倍まで撮れる安いマクロレンズが出たとしたら、もう決まりでしょう。

余程の事がない限り、キヤノンはRFマウントのAPS-Cサイズ機を出す気はありません。

何しろ、出せば間違いなく自社のフルサイズ機と競合するからです。


Insane!
2021/09/08(水)

皆様は、有り得ないという英単語をいくつご存知でしょうか?

unbelievable、impossible、unlikely、improbable、incredible、ridiculous等色々ありますが、これは正にinsane級の有り得ないではないでしょうか?

それは、キヤノンが発売予定のRF16mm F2.8 STMです。


RF16mm F2.8 STMのリーク画像

この大きさでフルサイズの16mm F2.8とは、どう考えても有り得ないでしょう。

何しろ広角レンズには不利な一眼レフ用とは言え、キヤノンのNFD17mm F4ですら以下の様な大きさなのですから。


NFD17mm F4(1979年発売)

またソニーのFE 40mm F2.5 Gは、下にあります様に比較的小柄なものの、所詮24mmです。


左からFE 24mm F2.8 G、FE 40mm F2.5 G、FE 50mm F2.5 G

そして最後に思い出したのが、ソニーのE16mm F2.8です。


 SONY E16mm F2.8

これはAPS-Cサイズのレンズなのでフルサイズ換算で画角は24mmなのですが、これを見るともしかしたらRF16mm F2.8 STMの外観写真は本物かもしれないと、思い至った次第です。

価格は299ドルとの事ですので、消費税を入れても4万円以下になりそうです。

おまけにAPS-Cサイズにクロップしても、26mm相当になりますので、24mmには少々足りないものの、被写界深度を深くしたい星空ポートレートにも十分使えます。

いやはや、長生きはするものです。


一眼レフは10年後にも生き延びているのか
2021/09/08(水)

推定値とは言え、よもや一眼レフの売り上げが、来年中にゼロになるとは夢にも思ってもいませんでした。

余りにショックが大きいので、少しでも延命させるために(殆ど効果はないでしょうが)、一眼レフの魅力を(忘れない内に)ここにしたためておきます。

一番目は、何方も光学ファインダーだと思われるでしょうが、幣サイトは違います。

間違いなく、あのミラーが動くメカニカルな衝撃音とその手に伝わる微振動でしょう。

写真を撮っていると思う充実感と満足感を、撮影者と被写体の双方が味わえます。

ミラーの衝撃音はいくらでも再現できるとしても、あの左手に伝わる振動はスマホのバイブレーター用モーターでは無理でしょう。

そして二番目が、遅延の無い素の被写体が見える事です。

電子ファインダーがどんなに頑張っても、素通しの光学ファインダーを超える事は決してありません。

三番目は、専用のAFセンサーを搭載している事に伴い、測距ポイントの数ではミラーレスカメラには劣るものの、測距精度に関しては一眼レフの方が間違いなく上な事です。

ただしこれも、クロス測距やダブルクロス測距が普及したら、ミラーレスカメラの方が上になるかもしれません。

四番目は、電池が長持ちする事です。

似た様なカメラ同士で比べると、ファインダー撮影であれば一眼レフの方が3倍ほど電池が長持ちします。

予備の電池を2本持つのと、1本で足りるメリットはかなり大きいと言えます。

これは今後も変わらないでしょう。

五番目は、昇温し難いという事です。

バッテリーの持ちが3倍違うという事は、熱量は1/3になりますので、一眼レフの方が熱ノイズの発生を抑える事ができます。

思い付くのは以上ですが、果たして10年後にも一眼レフは生き残っているでしょうか?

そんな事を考えると、フルサイズ機を生産し続けるのは無理でも、APS-Cサイズ機ならば何とか生き延びていそうな気もしないではありません。

もしそうならば、もしかしたら世界最後の最新一眼レフになるかもしれないPENTAX K-3 Mark IIIは、その最右翼ではないでしょうか。

 
ペンタックスにおけるAPS-Cサイズのフラッグシップ機となるPENTAX K-3 Mark III

さすがにそれはないでしょうが、K-3 Mark IIIが予想外に高かったのは、もしかしたら長期生産のための管理費が含まれているのではないかと疑ってしまいます。

果たして10年後はどうなっているのでしょうか?


一眼レフはいつ消え去るのか?
2021/09/08(水)

徐々にその日が近付いてきました。

ご存知の様にミラーレスカメラの台頭が著しい今日この頃、果たして一眼レフカメラはどうなるのでしょう。

そんな訳で、CIPAのデジタルカメラの販売金額統計データを元に、全世界における一眼レフの売り上げがいつごろゼロに近付くかを予測してみました。

その結果、下のチャートにあります様に、ななな何と2022年にはほぼゼロになりそうです。



まだまだ先だと思っていたのですが、2022年とは来年です。

レンジファインダーカメラが1960年代に廃れ、マニュアルフォーカスカメラが1990年代に無くなり、フィルムカメラが2000年代に無くなり、ここで一世を風靡した一眼レフが無くなるとは。

長生きするのも考え物です。


僕のコダクローム
2021/09/06(火)

先日チラッとKodachrome 25の話をさせて頂いたのですが、覚えて頂いておりますでしょうか。


低感度ながら粒状性、発色性ともピカ一だったKodachrome 25

最近若い方の間でフィルムカメラが流行っている様ですが、できることならばこのフィルムを一度使って、同じ感動を味わってみて欲しかったと思う次第です。

と言うのは、本フィルムを初めて使って、現像されたスライドフィルムを蛍光灯にかざして見た時の感動を今でも忘れられないからです。

ところが本フィルムは既に生産中止になり、仮に未使用のフィルムがどこかに残っていたとしても、現像できる所は世界中探してもありません。

以前(2018年)エクタクロームの再販が決定した際、コダクロームの再販も検討するとの事だったのですが、結局流れた様です。


復活したエクタクローム

ですがもし今あったら、そこそこ需要があるのではないでしょうか?

一時期完全に無くなったと思われたレコードプレーヤーが最近また復活している事を思うと、もしかしたらと思わないではいられません。

最後にポールサイモンの”僕のコダクローム”の歌詞を付けておきます。



高校時代に習ったいろんなガラクタを思い出してみると

自分でちゃんと頭を使えているのが不思議なくらいさ

それに大した教育を受けていないことで 困ったことなんて一度もない

壁の落書きは読めるんだから

コダクローム

それは僕たちに素敵な輝く色をもたらした

夏の鮮やかな緑も再現してくれる

世界中が晴れているって思わせてくれる

そうなんだ! 僕はニコンのカメラを持っている

それで写真を撮るのが大好きなんだ

だから、ママ 僕のコダクロームを取り上げないで

もし僕が独身時代に知っていた女の子全員の写真を君が撮っていて

ある晩、それを全部持ってきてくれたとしても

僕の甘い妄想とは一致しないんだ

白黒写真じゃ、全部が台無しになっちゃうからね

コダクローム

それは僕たちに素敵な輝く色をもたらした

夏の鮮やかな緑も再現してくれる

世界中が晴れているって思わせてくれる

そうなんだ! 僕はニコンのカメラを持っている

それで写真を撮るのが大好きなんだ

だから、ママ 僕のコダクロームを取り上げないで

ママ 僕のコダクロームを取り上げないで、、

この歌詞を読んで頂くだけで、コダクロームの発色の素晴らしさを何となく想像して頂けるのではないでしょうか。


EOS R3の幕速度は1/400秒?
2021/09/06(火)

EOS R3の正式発表が刻一刻と近付いてきました。


キヤノン初の裏面照射積層型CMOSセンサーを搭載するEOS R3

常々お伝えしております様に、幣サイト最大の関心事はEOS R3がメカシャッターを削除するかどうかです。

そうなると知りたくなるのが、EOS R3の電子シャッターの幕速度(スキャン速度)ですが、簡単に推測できる事に気付きました。

そのヒントは、ソニーのα1です。


幕速度1/200秒を達成したSONY α1

ご存知の様にSONY α1は、5000万画素の(EOS R3と同じ)裏面照射積層型の撮像素子を使用して、幕速度1/200秒を達成しています。

もし仮にEOS R3の撮像素子が2400万画素で、α1と同じ読み込み性能(読み込み速度)だとすると、画素数がほぼ半分ですので単純に幕速度はその2倍の1/400秒になります。

もしそうなると、誰がどう考えてもEOS R3はメカシャッターを削除してくるのは間違いないでしょう。

何しろ(既にお伝えしております様に)、幕速度が同じであれば、(音と振動の有無以外)メカシャッターと電子シャッターに差はないからです。

プロ用カメラでいきなりメカシャッターを削除するのは、かなりの勇気のいる事ですが、このオリンピックでの試用でもしかしたら自信を深めたのかもしれません。

果たしてEOS R3は、フルサイズ機において世界で初めてメカシャッターを削除した機種になるのでしょうか?

注目の発表はもうじきです。


4K30Pの画質はEOS R5が世界一?
2021/09/01(水)

YouTubeを見ていたら、非常に興味深い動画を見つけました。


それによると、EOS R5の4K動画は、ソニーのα7S IIIよりも高解像度との事です。

先日α7S IIIは1200万画素で、ドットバイドットに近い読み込み行なっているので、4K動画は最も優れているはずだとお伝えしたのに、何という事でしょう。

となると、以前お伝えしました以下の順位も間違いだという事になります。

ドットバイドット > オーバーサンプリング > 画素間引き

ですが、ですが、

EOS R5が高解像度なのは、4K30Pの高画質モードのときだけとの事です。

何だその高画質モードとは、と思って調べてみると、どうやらそれこそが正に8Kオーバーサンプリングによる4K動画の様です。

すなわち、EOS R5の4K30Pの高画質モードは、ピッタリ4倍の画像情報から作り出されているのです。

という事は、よくピクセルビンディングの説明で使われている2×2の4画素を1画素にまとめているのと正に同じなのです。


ピクセルビニングのイメージ図

では2×2画素を一つにまとめるとどんな良い事があるかと言えば、思い付くのはカメラのカラーフィルターに使われているベイヤー配列です。


ベイヤー配列

ご存知の様にベイヤー配列は、赤青緑の4つの受光素子が1組となっているのですが、実際には各受光素子に補完した3色の色情報を持たせて4画素として出力しています。

ですが、一つの光をこの4つの受光素子に分割し、それぞれの受光素子が受け取った光の量をこの2×2の大きさの色情報だとすれば、解像度は1/4になるものの全く色補完のない純粋な画像を再現できます。

色補完がないという事は、単にモアレや偽色が無いと思われるかもしれませんが、見た目の最も顕著な差は解像度が大幅に上がる事です。

実際シグマのFoveonセンサーで撮られた色補完の無い写真を見て驚くのは、その解像度の高さです。


Foveonセンサーを搭載したシグマdp2 Quattro

EOS R5の4K30Pが、ソニーのα7S IIIより優れているのは、恐らくこれが理由ではないでしょうか。

そんな訳で、先の順位は以下の様に改めたいと思いますが、いかがでしょう。

4倍オーバーサンプリング >ドットバイドット >端数オーバーサンプリング >画素間引き

キヤノンもこの事をもっとアピールすれば良いのにと思うのですが、どうしてしないのでしょう。

また同じく8K30P動画が撮れるソニーのα1の4K動画も気になる所です。


1年使って思うEOS R6最大の不満点
2021/09/01(水)

EOS  R6を使い初めてほぼ1年が経過しました。

それまで使っていたカメラと比べると、格段に使い易くなったのですが、当然ながら不満点も多々あります。

それらについては、既にこちらに列記させて頂いておりますが、1年後にどうなったかについてお伝えしたいと思います。

その第一段として、先ずは最も不満である今までに一度も使わなかった機能をご紹介したいと思います。

①RATEボタン
②AF-ONボタン
③ズームレンズについているズームリングロックレバー


上記3点についてはあった方が良いという方もいらっしゃるのでしょうが、どう考えても不要です。


EOS R6の左背面上部にあるRATEボタン

そもそも撮影現場で、小さいカメラのモニターを見ながら撮った写真のRATE付けする方がどれだけいらっしゃるのでしょうか?

またどうしても現場でRATE付けをしたければ、メニューから行なえば良いものを、何故専用のボタンを設ける必要があるのでしょう?

また、今時親指AFを使う方がどれだけいらっしゃるのでしょうか?

そして、レンズを逆さにしても鏡筒は延びないのに、何故ズームリングロックレバーが必要なのでしょうか?

AF-ONボタンについては、別の機能を割り当てられるのでまだしも、RATEボタンはそれすらできないので、存在する事自体が許せません

次に、折角だから何とか使おうと努力したものの、結局使わなくなったのが以下です。

④Fvモード
⑤LOCKボタン(正確にはマルチ電子ロックボタン)
⑥M-Fnボタン
⑦コントロールリング


使わなくなった理由は、Fvモードは利点が全く見出せない、LOCKボタンは電源OFFで代用できる、M-Fnボタンはメニューの上下表示が逆で直感的に使えない、レンズの先端にあるコントロールリングは手探りでどこにあるか分からず誤操作の元凶、と言った所でしょうか。


EOS R6の右エプロン部にあるM-FnボタンLOCKボタン

恐らくこういった無用な機能や使えない機能は、プロの意見を聞いて取り入れましたと言うのでしょう。

ですが、その僅かなユーザーのために、それより遥かに多い声なき一般ユーザー(silent majority)に無駄な出費を強いるのは止めて頂きたいものです。

もしEOS R6の月産台数が1.6万台だとしますと、作り溜めを含めれば市場には既に20万台以上が存在する事になります。

この20万ユーザーのうち、果たして何人がこれらの機能を使っているのでしょう。

仮にRATEボタンを使っているユーザーが世界中に1000人居たとしても、全体の0.5%です。

その人達のために、199000(99.5%)人が無駄な出費を強いられるのは、どう考えても理不尽で不合理です。

もっと言わせて頂けるのならば、この1000人の利便性のために、何の関係もない199000人がお金を出し合っていると言えば、腹が立つ理由も分かって頂ける事でしょう。




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