ボケ易い単焦点レンズのベスト15
(お勧めポートレート用レンズ)
2015/4: 初版
2018/12: 更新 Tweet
2018/12: 更新 Tweet
ボケ量計算結果
それでは早速、フルサイズ対応短焦点レンズ毎の解放絞りに於ける、ボケ量を見てみましょう。
下の表は、フルサイズ対応のカメラとレンズを使ってポートレート撮影をした場合における、背景のボケ量を計算で求めたものです。
フルサイズ対応カメラとレンズに於けるボケ量の比較表 | |||||||
# | レンズ | 有効口径 | 被写体までの 距離 |
背景までの 距離 |
被写体の 写る高さ |
ボケ | 被写界深度 (mm) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 35 mm F1.4 | 25 mm | 0.84 m | 7.64 m | 58 cm | 73% | 49 |
2 | 50 mm F1.8 | 28 mm | 1.20 m | 8.00 m | 58 cm | 78% | 63 |
3 | 50 mm F1.4 | 36 mm | 1.20 m | 8.00 m | 58 cm | 100% | 49 |
4 | 50 mm F1.2 | 42 mm | 1.20 m | 8.00 m | 58 cm | 117% | 42 |
5 | 55 mm F1.2 | 46 mm | 1.32 m | 8.12 m | 58 cm | 126% | 42 |
6 | 58 mm F0.95 | 61 mm | 1.39 m | 8.2 m | 58 cm | 167% | 33 |
7 | 85 mm F1.8 | 47 mm | 2.04 m | 8.84 m | 58 cm | 120% | 63 |
8 | 85 mm F1.4 | 61 mm | 2.04 m | 8.84 m | 58 cm | 154% | 49 |
9 | 85 mm F1.2 | 71 mm | 2.04 m | 8.84 m | 58 cm | 179% | 42 |
10 | 105 mm F1.4 | 75 mm | 2.52 m | 9.3 m | 58 cm | 180% | 49 |
11 | 135 mm F2.0 | 68 mm | 3.24 m | 10.04 m | 58 cm | 151% | 69 |
12 | 135 mm F1.8 | 75 mm | 3.24 m | 10.04 m | 58 cm | 167% | 63 |
13 | 180 mm F2.8 | 64 mm | 4.32 m | 11.12 m | 58 cm | 129% | 97 |
14 | 200 mm F2.8 | 71 mm | 4.80 m | 11.60 m | 58 cm | 138% | 97 |
15 | 200 mm F2.0 | 100 mm | 4.80 m | 11.60 m | 58 cm | 193% | 69 |
16 | 300 mm F2.8 | 107 mm | 7.20 m | 14.00 m | 58 cm | 171% | 97 |
具体的には、フルサイズ一眼カメラの標準レンズである50mm F1.4のレンズを使って、1.2 m先の被写体(人物のバストアップ)を撮った場合における、8m先にある点光源のボケの大きさを100%として、レンズ毎に被写体を同じ大きさ(高さ58cm)で撮った場合の背景のボケ量を青字のパーセント示しています。
ですので、例えば85 mm F1.4のレンズを使って被写体を同じ大きさで撮影した場合、カメラから背景までの距離は8.84 mとなり、ボケ量は154%と50 mm F1.4と比べてボケの大きさが1.5倍になるという事を示します。
また下の絵の様に、同じ85mmのレンズであっても、更に明るいF1.2のレンズを使うと、ボケ量は179%となり、85 mm F1.4のレンズと比べ更に1.16倍(=179%/154%)大きくなります。
直径でたったの1.16倍と思われるかもしれませんが、面積では二乗で効いてきますので、上の絵の黄色の面積で比較すると34%ボケ量が大きくなるという訳です。
これで、この表の見方が大凡(おおよそ)分かって頂けましたでしょうか。
ちなみに、背景までの距離は異なりますが、85mmでf1.2~f2.8までのボケの大きさは以下の通りです。
上の写真より、さらに被写体から離れた写真が以下になります。
背景をぼかすには、極力被写体に近づく必要があるのが分かります。