ボケ易い単焦点レンズのベスト15
(お勧めポートレート用レンズ)
第2位:105mm F1.4
撮影距離:2.5m
従来第2位はキヤノンの85mm F1.2だったのですが、下のチャートの様に非常に僅差(たった1ポイント差)ながら新たなレンズが登場してきました。
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED
そのレンズがはじめにでもご紹介しました、ニコンの105mm F1.4レンズです。
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED (2016/8発売) | |||
最短撮影距離 | フィルター径 | サイズ | 質量 |
1m | 82mm | φ94.5mm ×106mm | 985g |
ピント機構 | IF(インターナルフォーカシング) | ||
AFモーター | 超音波モーター | ||
M/Aモード | マニュアルフォーカス可能 | ||
コーティング | ナノクリスタルコート+フッ素コート | ||
絞り形状 | 9枚円形絞り | ||
その他 | フォーカスホールドボタン |
ニコンには長らくキヤノンの85mm F1.2レンズに対抗するレンズが無かったので、このレンズを相当意識して開発されたのは間違いないでしょう。
という訳で早速絞り開放時のMTF(空間周波数10本/mm)を見ると、キヤノンの85mm F1.2レンズが中心部で0.7前後なのに対して、105mm F1.4レンズは0.9前後ですので、その差は歴然です。
それでいて85mm F1.2レンズより40gも軽く仕上がっており、更に135mm F1.8よりも軽い(-10g)のです。
また本年(2006年)4月に発売されたソニーの85mm F1.4と比べても、周辺部でのMTFは優秀です。
ニコンは軟派なポートレート用レンズには興味がないのかと思っていたら、どうしてどうして興味あるレンズを作ってくれました。
余談ですが、本レンズが突然第2位に割り込んできたおかげで、本書の順位を全て書き直さなければならなくなりました。
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM Art
よもや105mm F1.4がもう1本発売されるとは、夢にも思っていませんでした。
それが、シグマの105mm F1.4 DG HSM|Artです。
発売が2018/6ですので、もしかしたらニコンの105mm F1.4が発売されてから開発が進められた可能性も十分ありますが、それにしてもシグマの開発力には、目を見張るものがあります。
一昔前は、安価な高倍率ズームばかりを作っていたのに、一体何があったのでしょうか?
それは兎も角、シグマの105mm F1.4 DG HSM Artの仕様を見てみましょう。
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM Art (2018/6発売) | |||
最短撮影距離 | フィルター径 | サイズ | 質量 |
1m | 105mm | φ116mm ×131.5mm | 1645g |
ピント機構 | 不明 | ||
AFモーター | 超音波モーター | ||
M/Aモード | フルタイムマニュアル機構搭載 | ||
コーティング | スーパーマルチレイヤーコート | ||
絞り形状 | 9枚円形絞り | ||
その他 | AF/MF切り換えスイッチ |
仕様を見るまでもないでしょうが、フィルター径が105mmで重さが1.6kgとは、135mm F1.8のレンズより太くて重いレンズと言えます。
そして気になるのは、MTFです。
このMTFをニコンの105mm F1.4と比べると、明らかにシグマの方が優れています。
また価格はシグマの方が安いとなると、結論は一つです。
もし大きくて重いのを我慢できるのでしたら、シグマを選択すべきです。