録画開始ミスの原因と対策
(動画撮影中の赤枠は必須だ)

2020/11/29:発行

はじめに


やってしまいました、大チョンボ。

何方も1度や2度は、経験がおありではないでしょうか?

録画ボタンを押したつもりだったのに、実は録画になっていなかった。

そんな初歩的なミスを、EOS R6を使って今頃またやらかしてしまったのです。

他社機でも同じ事を起こす可能性は十分あると思いますので、動画を撮る方は是非参考にして頂ければと思います。


それは何故起きたのか


全て言い訳ではありますが、EOS Rシリーズの場合(他社機も同じ様なものですが)、シャッターボタンを録画開始ボタンに設定する事が可能です。

その場合半押しするとピントが合った事を知らせるピッという合焦音が鳴り、更に全押しすると録画が開始されます。


押し難くてブレ易いEOS Rシリーズの録画ボタン(写真はEOS R6)

従来は専用の録画開始ボタンを使っていたのですが、このボタンが使い難いので、シャッターボタンを録画開始ボタンに設定した途端に、この大チョンボをやってしまいました。

どうやらこのピッ鳴った音で、録画が開始されたと錯覚して、シャッターボタンを全押ししなかった模様です。

更に録画スタンバイから録画中への画面内の表示の違いは、タッチ操作部が赤丸から四角に変わって、更に右上に●RECと表示されるだけなのです。

上記説明無しで下の画面を見て、どちらがスタンバイでどちらが録画中か瞬時に判断できますでしょうか。


どちらが録画中か、にわかに判断できないEOS R6の動画撮影画面

今さら何を言っても始まらないのですが、もしスタンバイ画面の上部にSTBYの4文字を表示してくれていれば、もしかしたら録画していないと気付いたかもしれません。

またついでに言えば、どうして録画中の画面に四角と赤丸のマークを混在させたのでしょうか?


再発防止策


いずれにしろこんな初歩的な大チョンボを二度と起こさないために、再発防止策を以下にお知らせしておきますので、明日は我が身と思って是非参考にして頂ければと思います。

EOS Rシリーズにおける録画漏れ防止策

①シャッターボタンに録画開始機能を持たせる場合は、半押しでワンショットAFに設定すると合焦音を録画開始と錯覚する恐れがあるので、極力他のサーボAF或いは測光開始のみを選択する。

②録画中は、撮影領域内に四角のマークが表示されている事を確認する。(四角のマークがあるのは録画中しかない)

③撮影後は録画開始時の画像だけではなく、中身を早送りして狙ったシーンが入っているかどうか必ず確認する。

③について補足させて頂きますと、この場合スタンバイと録画が逆になっています。

すなわち録画していると思ったらスタンバイ状態になっていますので、録画を停止したと思ったら録画を開始した事になります。

ですので、後で再生ボタンを押すと何かしらの動画は残っているものの、当然ながら狙ったシーンは入っていません。

このため、動画の撮影後は必ず中身を再生して確認しなければなりません。

EOS Rシリーズの場合、画面をスワイプしても、どのコントロールホイールを回しても動画を早送りできませんが、ジョグダイヤルを傾けると早送り可能です。

くどい様ですが、動画は(撮影条件が変わる前に)必ず中身を早送りして確認する必要があります。


動画撮影中の赤枠は必須だ


ところで、こんなにも録画開始に気を使わなくても、このミスをカメラ側の対策で大幅に削減する事は可能なのです。

それがLUMIXが採用している、録画中に画面全体に赤枠を付ける事です。


LUMIX Sシリーズは録画中に画面全体に赤枠が表示される

どうやらこれはパテントがとられていない様で(それともパテント料を支払ったのでしょうか?)、最近発売されたソニーのα7S IIIにも採用されました。

キヤノンとしては、安易に他社機の真似をするのはプライドが許さないでしょうが、どうせいつか採用する事になるのでしょうから、さっさと真似して貰いたいものです。

昔から言われている事でしょう。

過ちを改めざる事、これすなわち過ちなり。


まとめ


それではまとめです。

①シャッターボタンに録画開始機能を設定する場合は、半押しと全押しに気を付ける。

②スタンバイ中と録画中における画面内の表示の違いを確実に把握する。

③撮影後は、必ず動画の中身を早送りして確認する。

④一部の機種で採用されている動画撮影中の赤枠表示は必須である。




録画開始ミスの原因と対策
(動画撮影中の赤枠は必須だ)




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