デジタルカメラ便覧

2014/10:発行
2020/8:更新

目次


▼デジタルカメラ分類チャート

2: フルサイズミラーレス



従来フルサイズの撮像素子を搭載したミラーレスデジタル一眼カメラを発売しているのは、2013年から発売しているソニー製しかありませんでした。

それに対して、2018年下期にようやくニコンとキヤノンが参入し、更には全く予想外のパナソニックも2019年初頭に、またパナソニックと同じLマウントアライアンスに参加したシグマも2019年秋に参入してきました。

いずれもいきなりソニーの牙城を崩す事などできないでしょうが、特徴的なのはいずれもマウント径をソニー以上に大きくしているという事です。

今後このマウント径の差が、画質や性能にどう影響するか楽しみな所です。


ソニー


α1シリーズ

α1はソニー初のフラッグシップ機です。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ソニー α1 ボディ [ILCE-1] 《納期約1ヶ月》
価格:849,220円(税込、送料別) (2024/7/17時点)

α1


モデル 特徴 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
α1
2021/3
ソニー初のフラッグシップ機。新開発5000万画素メモリー内蔵積層型撮像素子(Exmor RS)と従来比8倍の高速処理が可能な「BIONZ XR」を搭載し、電子シャッタースキャン速度1/200秒と最大30コマ/秒のブラックアウトフリーの連写に対応。
ストロボ同調速度1/400秒の電子先幕シャッター搭載。AWB改善のため可視光+IRセンサを新規搭載。瞳AFが鳥にも対応。
8.6Kからのオーバーサンプリングによる8K30p 4:2:0 10bitでの動画撮影に対応。
0.64型
944万dot
0.9倍
25mm
3型
144万dot
Tilt
Touch
10
コマ/秒

(30コマ)
1/8000
-30, B

(1/32000
-30秒)
(50)
100-
32,000
(102,400)
5010万画素

最大の特徴は、5000万画素の高解像度で秒速30コマの高速連写と、電子シャッターのスキャン速度1/200秒を達成しローリング歪みがのメカシャッター並みの歪み抑えられた事でしょうか。

このため、どうしてもフルサイズ5000万画素の画像を秒速30コマで撮りたい方以外は、手を伸ばし難いのではないでしょうか。


α9シリーズ

α9は秒速20コマの高速機です。








α9II


α9

モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
α9 II
2019/11
α9の後継機。
メカシャッターで10コマ/秒達成し、最大60回/秒の演算によるAF/AE追従、フリッカーレス撮影にも対応。
マルチインターフェースシューはデジタルオーディオインターフェースを追加。
ファイル転送が大幅に強化され、有線LANは1000BASE-Tに対応、無線LANもIEEE 802.11ac対応に強化され、FTPSにも対応。
音声メモ機能も搭載。
4K30P
FHD120P
0.5型
369万dot
0.78倍
19mm
3型
144万dot
Tilt
Touch
10
コマ/秒

(20コマ)
1/8000
-30, B

(1/32000
-1/8秒)
(50)
100-
32,000
(102,400)
2420万画素
α9
2017/5
読み出し速度を高速化した2420万画素積層型CMOSセンサーを搭載。
これによって、歪の少ない1/32000秒の電子シャッターを実現し、AF/AE追従最高20コマ/秒のブラックアウトフリー連続撮影が可能。
全面位相差センサーを693点と大幅に増やし、4D FOCUSに対応。
動画は4K30P。
バッテリーを従来比で約2.2倍の高容量タイプに変更。
デュアルメディアスロット、LAN端子を採用。
4K30P
FHD120P
0.5型
369万dot
0.78倍
19mm
3型
144万dot
Tilt
Touch
5
コマ/秒

(20コマ)
1/8000
-30, B

(1/32000
-1/8秒)
(50)
100-
32,000
(102,400)
2420万画素

最大の特徴は(くどい様ですが)秒速20コマの連写速度なのですが、電子シャッターであれば今どき驚くほどの速度ではありません。

またそれ以外は、特に際立った特徴もありません。

このため、どうしてもフルサイズ2400万画素の画像を秒速20コマで撮りたい方以外は、手を伸ばし難いのではないでしょうか。

α7シリーズ

α7シリーズは当初3機種でしたが、その後後継機が発売され現在7機種が併売されています。

第1世代

α7

α7R

α7S

第2世代は、5軸手ブレ防止が搭載され、更に筐体の剛性アップ、グリップ形状やシャッターボタンの位置変更等、操作性の向上が図られています。

第2世代

α7 II

α7R II

α7S II

第3世代はα7R IIIしかありませんが、本モデルがα7シリーズのフラッグシップなのは間違いありません。

第3世代と第4世代

α7 IV

α7 III

α7R III

α7R IV

α7S III

更に2020/11にα7シリーズのコンパクト版としてα7Cが発売されました。

α7C

α7C

4機種の特徴を発売順にまとめると、以下の通りです。

モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
α7C II
2023/10
α7Cの後継機で、基本性能はα7IVとほぼ同じ。
先代に対して手ぶれ補正効果が最大7段にアップし、前ダイヤルと動画/静止画切り替えスイッチ追加。
動画記録方式にXAVC S-I、XAVC HS、4:2:2 10bitが追加された。
なおα7IVにはないAIプロセッサーも搭載。
4K60P
クロップ
FHD120P
0.5型
236万dot
0.7倍
22mm
3型
104万dot
Vali
Touch
10
コマ/秒
1/8000
-30, B
(50)
100-
51,200
(204.8k)
3300万画素
α7R V
2022/11
α7R IVの後継機
撮像素子は同じで画像処理エンジンをBIONZ XRに更新。
ファインダーの解像度が944万ドットになり、背面モニターは4軸マルチアングルを採用した3.2型の209万ドットに向上。
手振れ補正効果最大8段を達成。
AIプロセッシングユニットを内蔵し、被写体の認識性能が大幅に向上。HDMI Type A採用。
8K24P
4K60P
FHD120P
0.6型
944万dot
0.78倍
19mm
3.2型
209万dot
Tilt
Tuch
10
コマ/秒
1/8000
-30, B
(50)
100-
32,000
(102.4k)
6100万画素
α7 IV
2020/12
α7 IIIの後継機
ボディがα7S IIIと同じ第四世代となり、画素数が3300万画素にアップ。
画像処理エンジンをα1やα7S IIIに搭載されたBIONZ XRに更新。
露出補正ダイヤルは自由に機能を割り当てられるダイヤルに置き換えられ、静止画/動画/S&Q切り替えダイヤルを新たに搭載。
液晶はバリアングルに変更。
ボディー内手ブレ補正は0.5段分向上して5.5段となり、4K60Pが可能になったがスーパー35mm。
4K60P
クロップ
FHD120P
0.5型
369万dot
0.78倍
19mm
3型
104万dot
Vali
Touch
10
コマ/秒
1/8000
-30, B
(50)
100-
51,200
(204.8k)
3300万画素
α7C
2020/11
α7 IIIの作像系を流用したレンジファインダーカメラ風のコンパクトモデル。
ボディ内手ぶれ補正搭載フルサイズミラーレスにおいて世界最小、最軽量。
シャッターユニットは小型化され、動画撮影時におけるリアルタイム瞳AFに対応し、バリアングルモニターを採用。
ただしメモリーカードスロットがシングルになり、シャッターが電子先幕シャッター(最高速1/4000秒)のみで、ファインダー倍率が0.59倍に縮小。
4K30P
FHD120P
0.5型
236万dot
0.59倍
20mm
3型
92万dot
Tilt
Touch
10
コマ/秒
1/4000
-30, B
(50)
100-
51,200
(204.8k)
2420万画素
α7S III
2020/10
α7Sシリーズの3世代目
新開発の裏面照射型撮像素子を搭載したが、最高ISO感度は先代と同じ。
新たに4K60p/4K120p動画とファストハイブリッドAFに対応。
ファインダーは業界トップの944万ドットで、背面モニターはα7シリーズで初めてバリアングル方式を採用。
HDMI Type-A端子を搭載し、メモリーカードはCFexpress Type AとSDXCカード/CFexpress Type Aに対応したデュアルスロット。
4K60p
4K120p
0.64型
944万dot
0.9倍
21mm
3型
144万dot
Vari
Tuch
10
コマ/秒
1/8000
-30, B
(40)
80-
102,400
(409,600)
1210万画素
α7R IV
2019/9
α7R IIIの後継機
新開発6100万画素撮像素子と最新画像処理エンジンBIONZ X採用。
ファインダーの解像度が576万ドットになり、AF/AE追従で10コマ/秒対応。
ピクセルシフトマルチ撮影機能は7R IIIの4枚から16枚へアップ。
低感度時にダイナミックレンジ15ストップを実現。
マルチインターフェースシューにデジタルオーディオインターフェースを追加。
無線LANが802.11acに対応しPCリモート(テザー)撮影可能。
4K30P
FHD120P
0.5型
576万dot
0.78倍
19mm
3型
144万dot
Tilt
Tuch
10
コマ/秒
1/8000
-30, B
(50)
100-
32,000
(102.4k)
6100万画素
α7 III
2018/3
α7の第3世代
センサーはα9と同じ裏面照射型になり、5軸手ブレ補正は先代と比べて0.5段分向上(5段分)し4D FOCUSに格上げ。
瞳AFモードはAF-Cでも利用可能となり、AF/AE追従で最高約10コマ/秒の高速連写(サイレントモード含む)も可能。
またハイブリッドログガンマによる4K HDR撮影にも対応。
4K30P
(1.2倍クロップ)
FHD120P
0.5型
236万dot
0.78倍
19mm
3型
92万dot
Tilt
Touch
10
コマ/秒
1/8000
-30, B
(50)
100-
51,200
(204.8k)
2420万画素
α7R III
2017/11
α7Rの第3世代
中感度域で約一段分のノイズ低減、手ブレ補正5.5段にアップ、α9同様4D FOCUSに対応。
瞳AFの追従性能も、約2倍に向上。
HLG(ハイブリッドログガンマ)方式による4K HDR撮影に対応。
ファインダーは、α7IIと比べて最大輝度が約2倍になり、ファインダー倍率が0.78倍となり、解像度も1.5倍にアップ。
4K30P
FHD120P
0.5型
369万dot
0.78倍
19mm
3型
144万dot
Tilt
Touch
10
コマ/秒
1/8000
-30, B
(50)
100-
32,000
(102.4k)
4240万画素
α7S II
2015/10
α7sの第2世代
ボディー内5軸手ブレ補正搭載と4K動画の内部録画対応。
FHD30p 0.5型
236万dot
0.78倍
19mm
3型
123万dot
Tilt
5コマ/秒 1/8000
-30, B
(50)
100-
102,400
(409,600)
1220万画素
α7R II
2015/6
α7Rの第2世代
ボディー内5軸手ブレ補正を搭載しと画素数を4200万画素にアップ。
フルサイズで世界初となる裏面照射型のCMOSセンサー搭載。
1/8000
-30, B
(50)
100-
25,600
(102,400)
4240万画素
α7 II
2014/11
α7の第2世代
ボディー内5軸手ブレ補正搭載、AF速度等改善
0.5型
236万dot
0.71倍
22mm
1/8000
-30, B
(50)
100-
25,600
(102,400)
2430万画素
α7S
2014/5
1200万画素ながら、最高ISO感度102万達成。ただしAFはコントラスト方式のみ。
4K動画の外部録画対応。
3型
92万dot
Tilt
1/8000
-30, B
(50)
100-
102,400
(409,600)
1220万画素
α7R
2013/10
ローパスフィルターレスとした3600万画素の高解像度モデル
コントラスト方式と像面位相差AF対応。
4コマ 1/8000
-30, B
(50)
100-
25,600
3640万画素
α7
2013/10
2400万画素の標準モデル
コントラスト方式と像面位相差AF対応。
5コマ 1/8000
-30, B
(50)
100-
25,600
2430万画素

それでは、この中のどれがポートレートに向いたカメラと言えるでしょうか?

理想を言えば、5軸手ブレ防止機能の付いた高価なカメラが一番かもしれませんが、本書ではそんな野暮な事は言いません。

昼間の撮影がメインであれば、初代のα7で十分です。

また夜の撮影がメインであれば、同じく初代のα7sで十分です。

なぜならば、α7でもISO6400までは殆どノイズを気にせずに撮れますし、ましてα7sに至ってはISO12800でも全く問題なく使えるからです。

そこまで感度を上げれば、通常の撮影であれば1/1000以上の高速シャッターが使えますので、(手ブレ防止機能が無くても)手ブレも被写体ブレも抑えられるからです。

また普段、撮った写真をPCのモニターで鑑賞しているのでしたら、1000万画素も必要ありません。

という訳で、もし財布に余裕があれば、本書では夜間もストロボ無しで撮影できるα7sをお勧めします。

と以前は書いてたのですが、実際にα7Sでポートレートを撮ってみたところ、全くピントが合いません。

α7Sの場合コントラストAFしか搭載していないのですが、これですととても大口径レンズを絞り開放で撮るだけのAF性能を有していないのは間違いありません。(詳細についてはこちらへ)

ですので、最低限像面位相差AFを搭載したα7、α7 II、α7R II、α7R III(α7S IIは依然コントラストAF)を選択される事をお勧めします。

と、α7 IIIが発売される前は述べていたのですが、またまた前言撤回です。

一押しはα7 IIIです。

α7 III以降、ニコン、キヤノンからもフルサイズミラーレス一眼が発売されましたが、現段階においてα7 IIIが本分野のスタンダードと言っても過言はないでしょう。(詳細はこちら


フルサイズミラーレス一眼のスタンダードとも言えるα7 III

なお本気で購入を検討されている方のために、中古価格表を作ってみました。

機種 新品価格 中古(ヤフオク落札価格) 下落率
MIN AVE MAX MIN AVE MAX
α7 154,584円 27,000円 38,500円 50,000円 17% 25% 32%
α7R 177,800円 57,000円 73,500円 90,000円 32% 41% 51%
α7S 199,746円 63,000円 86,500円 110,000円 32% 43% 55%
α7 II 174,000円 50,000円 80,000円 110,000円 29% 46% 63%
α7R II 401,799円 94,000円 127,000円 160,000円 23% 32% 40%
α7S II 391,340円 120,000円 150,000円 180,000円 31% 38% 46%
α7 III 229,880円 150,000円 175,000円 200,000円 65% 76% 87%
α7R III 349,880円 214,000円 235,500円 257,000円 61% 67% 73%
2019/6版中古価格表

機種 新品価格 中古(ヤフオク落札価格) 下落率
MIN AVE MAX MIN AVE MAX
α7 154,584円 48,000円 60,000円 75,000円 31% 39% 49%
α7R 177,800円 72,000円 89,000円 105,000円 40% 50% 59%
α7S 199,746円 70,000円 120,000円 160,000円 35% 60% 80%
α7 II 174,000円 75,000円 120,000円 160,000円 43% 69% 92%
α7R II 401,799円 160,000円 210,000円 260,000円 40% 52% 65%
α7S II 391,340円 190,000円 230,000円 270,000円 49% 59% 69%
2017/12版中古価格表

ちなみに、2015/11の中古価格は以下の通りでした。

機種 新品価格 中古(ヤフオク落札価格) 下落率
MIN AVE MAX MIN AVE MAX
α7 154,584円 70,000円 79,000円 88,000円 45% 51% 57%
α7R 177,800円 85,000円 117,500円 150,000円 48% 66% 84%
α7S 199,746円 145,000円 162,500円 180,000円 73% 81% 90%
α7 II 174,000円 100,000円 125,000円 150,000円 57% 72% 86%
α7R II 401,799円 326,000円 363,000円 400,000円 81% 90% 100%
α7S II 391,340円 300,000円 300,000円 300,000円 77% 77% 77%

もし宜しければご活用ください。



ソニーレンズ群

レンズについては、ミラーレス一眼専用レンズとして新たにEマウントレンズが開発されました。

これが少々分かり難いのですが、フルサイズ対応がレンズ名にFEと付き、APS-Cサイズ専用のレンズには単にEの文字が付きます。

ソニーのHPには、いずれのレンズも使用可能としてカタログに両方を分かり易い説明もなく載せています。




ですが、フルサイズ対応のカメラでありながら、APS-Cサイズの範囲しか写らないレンズを同じに扱うのはどうかと思います。

もしα7シリーズを購入されたら、迷わずFEレンズを購入しましょう。

と当初は書いていたのですが、広角レンズでしたらEレンズは非常にコンパクトで且つ低価格ですので、大きく引き伸ばすのでなければ、こちらを購入するメリットは十分あります。

特にパンフォーカスを目的とした広角レンズや、極力ピントの合う範囲を広くしたいマクロレンズはAPS-Cサイズ対応のレンズが断然お勧めです。

なおフルサイズのミラーレスカメラは最近発売されたばかりのため、専用レンズ(FEレンズ)はまだまだ少なく、当面はアダプタを付けてフルサイズデジタル一眼カメラ用のレンズを使う事になります。

とは言え、一応専用レンズ(FEレンズ)も見ておきましょう。

ソニー
         
28-70mm F3.5-5.6 24-70mm F4    35mm F2.8    55mm F1.8  70-200mm F4

上記の様に、残念ながらポートレートを意識したレンズは見当たりません。

ただしSONYが公式発表しているFEレンズ開発ロードマップによれば、今後大口径単焦点レンズの発売が予定されている事から、それらを大いに期待したいものです。


2015年当時のFEレンズ開発ロードマップ

できる事ならば、85mm F1.2(もしくは85mm F1.4)が発売されれば言う事ありません、と以前は言っていたのですがどんどん大口径単焦点レンズも増えています。


FE 50mm F1.4 ZA

FE 85mm F1.4 GM

FE 85mm F1.8

FE135mm F1.8 GM

ただしマウント径が他社より小さいためか、F1.2レンズが無い所が辛い所です。


ニコン


2018/9、ついにニコンのフルサイズミラーレス一眼であるNikon Z 6とNikon Z 7が発表されました。


見た目は同じNikon Z 6(左)とNikon Z 7(右)

期待が大きかった割りには、これといったずば抜けた性能が見い出せなかったせいか今一つインパクトに欠けた印象です。

ですが、本機最大の特徴はマウントがついに変わった事でしょう。

従来のFマウントは口径44mm(フランジバック:46.5mm)だったのに対して、新しいZマウントは口径55mm(フランジバック:16mm)になったのです。

これに伴い、ボディーと共に発表された専用レンズの性能は大幅に改善されています。

もしかしたらこのミラーレス一眼の登場を一番望んでいたのは、外ならぬニコンの開発陣だったのかもしれません。

発売早々でまだ本機の評価は不明ですが、単にボディーのでき云々ではなく、新レンズを含めたその画質の良さがどう市場で評価されるかが鍵と言えます。

Nikon Z9

2021年末に待望のNikon Z 9が発売されました。

 
Nikon Z 9

モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
Z 9
2021/12
縦位置グリップ一体型のフラッグシップモデル
電子シャッターの幕速度アップに伴いついにメカシャッターを削除。被写体の動きを常にそのまま表示するReal-Live Viewfinderを搭載し1100万画素のJPEGながら120コマ/秒のハイスピード撮影が可能。
発売当初は8K30Pで、その後のバージョンアップで8K60PのN-RAWに対応。9種類の被写体検知とCFexpress (Type B)のダブルスロット採用。
8K60P

4K120P
0.5型
369万dot
0.8倍
21mm
3.2型
210万dot
3軸Tilt
Touch
20
コマ/秒
1/32000
-30, B,T
X250
64-
25,600

(32-
102,400)
4571万画素


Nikon Z 7 & Z 6

既にお伝えしました様にニコン初のフルサイズミラーレス一眼であるNikon Z 6とNikon Z 7が2018年に発表され、2020年にはZ 6 IIとZ 7のマイナーチェンジモデルとも言えるZ 6 IIとZ 7 IIが発売されました。


Nikon Z 6 II

Nikon Z 7 II

Nikon Z 6

Nikon Z 7


モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
Z 7 II
2020/12
Z 7のマイナーチェンジモデル。
外観はZ 6 IIとほぼ同じ。
変更点もZ 6 IIとほぼ同じ。
4K60P
(93%クロップ)
FHD120P
0.5型
369万dot
0.8倍
21mm
3.2型
210万dot
Tilt
Touch
10
コマ/秒
1/8000
-30, B,T
X200
64-
25,600

(32-
102,400)
4575万画素
Z 6 II
2020/11
Z6のマイナーチェンジモデル。
厚みが僅かに増えたが外観はほぼ同じ。
画像処理エンジンを2基で搭載して、処理速度を向上。
これに伴い、連写速度、AF性能、動画性能アップ。XQD/CFexpressカードとSDカードのデュアルスロット採用。
横位置グリップ追加とUSB給電に対応。
4K60P
(クロップ)
FHD120P
14
コマ/秒
1/8000
-30, B,T
X200
100-
51,200
(50-
204,800)
2450万画素
Z 6
2018/11
Z7と同じプラットフォームを使った標準モデル。
Z 7に対して、撮像素子が2450万画素になり、ローパスフィルター有り。
これに伴い、ISO感度、連写速度、AF測距点数等が異なる。
4K30P
FHD120P
3.2型
210万dot
Tilt
Touch
12
コマ/秒
1/8000
-30, B,T
X200
100-
51,200
(50-
204,800)
2450万画素
Z 7
2018/10
ニコン初のフルサイズミラーレス一眼。
像面位相差AFを搭載した裏面照射型撮像素子を採用し、最大5段分の効果があるボディ内5軸手ブレ補正、チルト式可変モニター(タッチパネル)を採用し、本体上部に表示パネルも搭載。
ローパスフィルター無し。
電子ファインダーは倍率0.8倍の369万ドットでトップクラス。
ローライトAFにより、-4EVまでAF撮影が可能。
動画は4K/30Pに対応。
4K30P
(クロップ)
FHD120P
9
コマ/秒
1/8000
-30, B,T
X200
64-
25,600

(32-
102,400)
4575万画素


Nikon Z 5

そして2020/8に登場したのが、Zシリーズで最廉価版となるZ 5です。


右肩にモードダイヤルを備えSDカードのダブルスロットにしたNikon Z 5

Z6の裏面照射型と異なる撮像素子を搭載しているとは言え、Z6と同じ2400万画素でこの値段は魅力的ではないでしょうか。


Nikon Z 5

ただし動画性能は明らかに上級機より劣りますので、あくまでもスチールカメラとし見た方が良さそうです。

モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
Z 5
2020/8
2400万画素の表面照射型撮像素子を搭載した小型軽量の廉価版モデル。
ただし最高常用ISO感度はZ 6と同じくISO51200。
最大5.0段分の手振れ補正可能なボディー内手ブレ補正、SDカードのダブルスロット、動物AF搭載。
4K30P動画はクロップ。
容量がアップした新開発のバッテリーを採用や、電源ON時のUSB給電にも新たに対応し防塵防滴。
4K30P
(クロップ)

FHD60P
0.5型
369万dot
0.8倍
21mm
3.2型
104万dot
Tilt
Touch
4.5
コマ/秒
1/8000
-30, B,T
X200
100-
51,200
(50-
102,400)
2432万画素


ニコンレンズ群


ニコンのZマウントレンズは、今の所以下の3本です。


35mm f/1.8S

50mm f/1.8S

24-70mm f/4S

と思っていたら、矢継ぎ早に新レンズを投入しています。


Z 14-30mm
f/4 S

Z 24-70mm
f/2.8 S

Z 70-200mm
f/2.8VR S

Z 24-200mm
f/4-6.3VR



Z 58mm f/0.95
S Noct


Z 20mm f/1.8 S

Z 24mm f/1.8 S

Z 35mm f/1.8 S

Z 50mm f/1.8 S

Z 85mm f/1.8 S

先ほどお伝えしました様に、Sラインと呼ばれるハイクオリティーレンズは明らかに従来のレンズと一線を画する性能を有しています。


キヤノン


お待たせしました。

いよいよキヤノンのフルサイズミラーレス一眼です。

2019年に満を持して発売されたキヤノン初のミラーレス一眼の普及機であるEOS Rと入門機のEOS RPは、今にしてみればEOS R5とEOS R6の露払い役だったのかもしれません。

実際2020年に発売された最上位機種のEOS R5と普及機となるEOS R6は、従来のミラーレス一眼の市場を塗り替えるほどのインパクトのある機種となりました。

EOS R3

縦位置グリップ一体型のEOS R3は、フィルムカメラ時代の視線入力を復活させて登場してきました。

 
視線入力を搭載したEOS R3

モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
EOS R3
2021/12
縦位置グリップ一体型の最上位機種。新開発の裏面照射積層型撮像素子とDIGIC Xを搭載
視線入力を搭載し、連写速度は最大で30コマ/秒。6K60PのRAW出力に対応。
6K60P
4K120P
FHD120P
0.5型
576万dot
0.76倍
23mm
3.2型
415万dot
Vari
Touch
12
(30)
コマ/秒
1/8000
-30
(1/64000
30)
X
1/200
(1/180)
(50)
100
-
102,400
(204.8k)
2410万画素

6K60PのRAW出力にも対応したのですが、ジンバルに乗せて撮るにはかなり気合が必要です。

EOS R5

EOS R5は、いきなり世界初の8K30P動画を実現させて、業界の度肝を抜かせてくれました。

 
8K動画を搭載したEOS R5

またRFレンズの大多数で8段分の手振れ補正も実現し、業界に衝撃を与えたのは間違いないでしょう。

モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
EOS R5
2020/7
撮像素子と映像エンジンは新規で、それぞれ約4500万画素とDIGIC X。EOS初のボディー内5軸手ブレ補正を搭載し、世界初の8K動画撮影を実現。 8K30P
(RAW)
4K120P
FHD120P
0.5型
576万dot
0.76倍
23mm
3.2型
210万dot
Vari
Touch
12
(40)
コマ/秒
1/8000
-30
(1/8000
0.5)
X
1/200
(1/250)
(50)
100
-
51,200
(102.4k)
4500万画素

これによって、いざとなればジンバル無しで重い大口径レンズを使ったジンバル無しの動画撮影が可能になります。


EOS R6

キヤノンで新スタンダードと呼ばれるEOS R6は、それまで門外不出であったEOS-1DX系の2000万画素の撮像素子を使い、標準機のハードルを一気に高くして登場してきました。

 
従来の標準機の常識を塗り替えたEOS R6

モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
EOS R6
Mark II
2022/11
EOS R6の後継機。
2420万画素の撮像素子を新規採用し、映像エンジンは変わらないものの、ISO感度レベルは先代を維持。
電子シャッターでAF/AE追従で40コマ/秒を達成し、被写体認識が向上。0.5秒前のRAWバーストモードも搭載し、マルチアクセサリーシューを採用。
動画は30分制限解除。
4K60P
FHD180P
0.5型
369万dot
0.76倍
23mm
3型
162万dot
Vari
Touch
12
(40)
コマ/秒
1/8000
-30
(1/80k
-30)
X
1/200
(1/250
電子先幕)
(50)
100
-
102,400
(204.8k)
2420万画素
EOS R6
2020/8
センサーと映像エンジンはそれぞれ約2010万画素のCMOSセンサーとDIGIC Xを搭載。EOS初のボディー内5軸手ブレ補正を搭載 4K60P(クロップ)
FHD120P
0.5型
369万dot
0.76倍
23mm
3型
162万dot
Vari
Touch
12
(20)
コマ/秒
1/8000
-30
(1/8000
1/2)
X
1/200
(1/250)
(50)
100
-
102,400
(204.8k)
2000万画素


EOS R8


2023/4に発売されたのがEOS R8です。

EOS R6 Mark IIの基本性能をEOS RPの外装に押し込めたフルサイズ入門機と言えますが、25万円という価格がネックの様です。


モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
EOS R8
2023/4
EOS R6 Mark IIの2420万画素の撮像素子を流用し、外観はEOS RPとほぼ同じ。
ただしメカシャッターは後幕だけで、メカの連写は6コマ/秒。
4K60P
FHD180P
0.5型236万dot
0.7倍
22mm
3型
162万dot
Vari
Touch
6
(40)
コマ/秒
1/4000
-30
(1/80k
30)
X
1/200
(1/250
電子先幕)
(50)
100
-
102,400
(204.8k)
2420万画素


EOS R

中級機となるEOS Rも、一見これと言った特徴は見当たりませんが、実はAFの性能が他の競合機と比べて格段に優れているのです。

 
2018/11に発売されたEOS R + RF24-105mm F4

それはデュアルピクセルCMOS AFと呼ぶ、撮像素子の1画素を2分割し全画素をAFセンサーとして使える点です。


デュアルピクセルCMOS AFのイメージ図

モデル 特徴 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
EOS Ra
2019/12
EOS Rを流用した天体撮影機。
ただし赤みが増すものの一般撮影でも使用可能。
違いは赤外線カットフィルターの効果と撮影時の最大拡大倍率が10倍から30倍になった事のみ。
天体撮影機の発売は、EOS 60Da(2012/4)以来7年ぶり。
0.5型
369万dot
0.76倍
23mm
3.15型
210万dot
Vari
Touch
8
コマ/秒
1/8000
-30
(1/8000
0.5)
X
1/200
(1/250)
(50)
100
-
40,000
(102.4k)
3030万画素
EOS R
2018/10
キヤノン初のフルサイズミラーレスのスタンダードモデル。
撮像素子はEOS 5D IVと同じ3000万画素で、デュアルピクセルCMOS AFと新開発のRFレンズにより、最速0.05秒の高速AFを実現。
測距点の5,655ポイントは業界最多で、EV-6の低輝度AFを達成。
バージョンアップにより瞳AFもサーボAFに対応。
背面モニターはバリアングルのタッチパネルで210万ドット、電子ファインダーは0.76倍の369万ドット。
Bluetoothを搭載し、動画は4K/30P(クロップ)とFHD60P、HD120P。

一般の像面位相差AFセンサーは、(画像に影響するため)撮像素子上に限られた個数しか乗せられないのですが、これは撮像素子の全面をAFセンサーとして使用できるため、暗い場所でもAFが可能となり、更にAFの高速・高精度化、測距エリアの拡大、測距点の多点化が可能になります。

これによって、本当の意味での瞳AFが可能になります。

またEOS Rのボディーを流用した天体撮影機のEOS Raもあります。


EOS RP

続いては入門機になるEOS RPです。

 
 EOS RP

これは、EOS Rに対して性能を僅かずつ落としたモデルと言えば分かり易いでしょう。

ですが低価格で、軽いというのも確かに魅力的です。

モデル 特徴 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
EOS RP
2019/3
入門用ミラーレス一眼。
Rよりも小型化され、デュアルピクセルCMOS AFを採用し、最速0.05秒の高速AFを実現。
瞳AFもサーボAFに対応し、中央測距点ではEV-5を達成。
背面モニターはバリアングルのタッチパネルで104万ドット、電子ファインダーは0.76倍の236万ドット。
Bluetoothを搭載し、動画は4K25P(クロップ)とFHD60Pに対応。
0.4型
236万dot
0.7倍
22mm
3型
104万dot
Vari
Touch
5
コマ/秒
1/4000
-30, B
X180
(50)
100
-
40,000
(102.4k)
2620万画素

ついでにお伝えすると、本機には東京オリンピックを意識したゴールドモデルがあるのですが、これは夜間の撮影において黒モデルより操作部が見易いという大きなアドバンテージがあります。


キヤノンレンズ群


EOS R用のRFマウントレンズは、当初3本だったのですが、今ではかなり増えてきました。

特に下にあります様に、大口径レンズが目白押しです。


RF28-70mm F2

RF85mm F1.2

RF85mm F1.2 DS

RF50mm F1.2

更に大三元と廉価版も揃ってきました。


RF15-35mm F2.8

RF24-70mm F2.8

RF70-200mm F2.8

RF24-105mm F4


開発発表
RF100-500mm
F4.5-7.1

そしてようやく廉価版のレンズも揃ってきました。


RF24-105mm F4-7.1

RF24-240mm F4-6.3

RF35mm F1.8

キヤノンも大幅にレンズの性能を上げてきましたので、こちらもAF性能と画質がいかに市場で評価されるかが鍵と言えます。


パナソニック


Lumix S1シリーズ

さてしんがりに控えしは、パナソニックから2019/3に発売されたLumix S1とS1Rです。


Lumix S1(左)とS1R(右)

パナソニックが予想外にフルサイズミラーレスをリリースする事自体驚きなのに、(他社がミドルクラスから発売を開始したのに対して)いきなり超高性能のプロ用カメラからリリースしたのですから、それはもうびっくり仰天です。


Lumix S1

Lumix S1R

そして2019/9に発売されたのが、動画撮影用のLumix S1Hです。

 
6K/24Pを達成したのLumix S1H(前面に録画ボタン、背面に冷却ファン搭載)

もしかしたら、パナソニックはこれが造りたくて、Lumix S1シリーズの開発に踏み切ったのではないでしょうか。

なぜならば、群雄割拠のフルサイズ市場にいきなり(それまで4/3サイズのカメラしか作っていなかった)Lumixが切り込んできても、そう簡単に割り込めるはずがありません。

しかしながら、シネマカメラとして見ると、この性能で50万円は超破格ですので、小規模プロダクションでならかなりの拡販が見込めます。

モデル 特徴 動画 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
Lumix
S1H
2019/9
LUMIX Sシリーズのプロ用動画撮影モデル。
フルサイズのカメラとしては初めて、6k/24pの動画撮影に対応し、シネマ向けとして10bitのCinema4K撮影をサポート。
LUMIX Gシリーズで採用した2系統のアナログ増幅器を14EVのダイナミックレンジを実現。
時間無制限の動画記録に対応するため、放熱用のファンを内蔵。
背面モニターはチルト式としても使えるバリアングル方式を採用。
録画ボタンを前面にも配置し、撮影状況のインジケーターは前面・背面両方の用意。
その他の基本仕様は、S1シリーズと共通。
6K30P

4K60P
クロップ

FHD120P
FHD180fps
576万dot
0.78倍
120fps
0.005秒
1万対1のハイコントラスト
3.2型
210万dot

チルト可能バリアングル

Touch
9コマ
(AFS)

6コマ
(AFC)
1/8000
-30, B

同調
1/320
(50)
100

51200
(205k)
2420
万画素
Lumix
S1
2019/3
2420万画素のプロ用スタンダードモデル。
ボディーとレンズの手ブレ協調により最大6段もの手ブレ補正効果達成。
高速メカシャッターでストロボ同調速度1/320秒、逆光に強いARコーティングの撮像素子採用。
96MP相当のハイレゾモード搭載。
0.08秒の超高速超高精度なAF、-6EVに対応する低照度AF、更に後ろ姿や動く動物をも追従可能。
マグネシウム合金ボディで防塵防滴仕様、-10度の低温度でも動作する耐熱凍結仕様。
シャッターユニットの耐久性は40万回。
SDとXQDに対応するデュアルカードスロットは将来的にCFexpressとも互換性有り。
4K/60P動画対応
4K60P
FHD60P
576万dot
0.78倍
120fps
0.005秒
1万対1のハイコントラスト
21mm
3.2型
210万dot

3軸チルト機構

Touch
9コマ
(AFS)

6コマ
(AFC)
1/8000
-30, B

同調
1/320
(50)
100

51200
(205k)
2420
万画素
Lumix S1R
2019/3
4730万画素のプロ用高精細モデル。
撮像素子はローパスフィルターレスで非球面マイクロレンズとフォトダイオードで効率よく集光可能。
187MP相当のハイレゾモードを搭載。
他はS1と同等。
4K60P
FHD60P
(50)
100

25600
(51.2k)
4730
万画素

もしお金と体力に余裕があれば、現在最も高性能なミラーレス一眼は間違いなくこれです。

Lumix S5

高く重くて手がなかったLumixのSシリーズに追加されたのが、Lumix S5です。

 
Lumix S5とキットレンズのLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6

当然ながらS1シリーズに比べて性能は劣るのですが、絞りブラケットを搭載しているのが何とも魅力的です。

モデル 特徴 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
Lumix
S5IIX
2022/7
S5IIXは、S5IIの動画強化機。
基本性能はS5IIと同じで、HDMIかUSB経由でSSDへの5.8K Apple ProRes記録およびALL-Intra記録が可能。さらにAtomosへのApple Pro Res RAW 動画出力に対応する。また、有線​​およびワイヤレスのIPストリーミングとUSBテザリングにも対応している。
外観は黒で統一。
368万dot
0.78倍
21mm
3型
184万dot

Val

Touch
9コマ

(30コマ)
1/8000
-60, B

同調
1/250
(50)
100

51200
(205k)
2420
万画素
Lumix
S5II
2022/2
S5の後継機。
新映像エンジンと新撮像素子を搭載しLumix機で初めて像面位相差AFを採用。
メカシャッターで最大9コマ/秒、電子シャッターで30コマ/秒の高速連写 と高解像度モードを搭載。
手ブレ補正システムの改善、8方向のジョイスティック、拡張されたドライブダイヤルを採用。EVFは368万ドット、ボディはフロントとリアが頑丈なマグネシウム合金ダイキャストフレームで、防塵防滴構造。
動画は6K 30P(3:2) 4K60P(APS-C)。放熱ファンを搭載し無制限の記録時間が可能。
フルサイズのHDMI Type A端子と高速なUSB 3.2 Gen 2を採用し、ケーブルロックホルダーを搭載。
Wi-Fiは新たに5Ghzが追加され、高速な通信が可能に。
Lumix
S5
2020/9
S1の小型軽量機。
デュアルネイティブISOテクノロジーを搭載した2400画素のCMOSセンサーと最新作像エンジンを採用。
頭部認識によりAF追従性向上。
5段階分のボディー内手ブレ補正。
4K60p(クロップ)やAF追従のスロー&クイックモーション撮影可能。
ただしファインダーやモニター、連写性能がS1より劣る。SDカードのWスロット。
236万dot
0.74倍
120fps
/60fps
20mm
3型
184万dot

Val

Touch
7コマ
(AFS)

5コマ
(AFC)
1/8000
-30, B

同調
1/250
(50)
100

51200
(205k)
2420
万画素


パナソニックのレンズ群

レンズについては、新規参入組の他社と同様に下左3本のレンズがリリースされ、その後徐々に拡充されてきました。


LUMIX S
24-105mm F4 MACRO O.I.S.

LUMIX S PRO
70-200mm F4 O.I.S.

LUMIX S PRO
50mm F1.4

Lumix S 85mm F1.8

LUMIX S PRO 16-35mm F4

ご覧の様に、 LUMIX S PRO 50mm F1.4の予想外の高さに唸(うな)ります。


Lumix Sレンズのロードマップ(2019/6版)

2020年1月時点で公表されているSレンズのロードマップは上記の通りですが、これで明るい単焦点レンズが揃えば、台風の目になるかもしれません。


LUMIXから今後発売が予定されているF1.8の単焦点レンズ群

なおLマウントレンズについては、ライカと次に登場するシグマのレンズが使えますので、(高価なライカレンズはともかく)既にかなりのレンズが揃っています。


シグマ


大手各社のフルサイズミラーレスが一通り出揃ってから発表されたのが、SIGMA fpです。

 

シグマは、従来よりFoveonと呼ばれる3層で色を読み取る独自のセンサーを使ったカメラを発売しているのですが、ライカ、パナソニックのLマウント陣営に入った事もあるのか、いきなりニッチなカメラを出してきました。

特徴はひとえにその大きさで、ファインダーなし、メカシャッター無し、背面モニター固定等により、徹底した小型化を実現しています。

また2021年には、高画素モデルのSIGMA fp Lも発売しました。

モデル 特徴 EVF モニター 連写
(電子)
シャッター速度
(電子)
常用ISO感度
(拡張)
画素数
SIGMA
fp L
2021/4
fpの高画素モデル。
fpはコントラストAFであったが像面位相差に対応し、ローパスフィルター有り。静止画と動画で5倍のデジタルズームに対応。
連写速度は10コマ/秒にダウン。
なし 3.15型
210万dot
固定
Touch
10
コマ/秒
1/8000
-30
X1/30
(6)
100
-
25600
(102.4k)
6100万画素
SIGMA
fp
2019/10
世界最小最軽量フルサイズカメラ。.撮像素子は2400万画素の裏面照射型ベイヤータイプ。
外装はアルミボディを採用し、大型のヒートシンクをLCDとボディの間に搭載。
動画機能を強く意識しており、電子シャッターのみ搭載。
12bit CinemaDNGフォーマットの外部記録に対応し、最大4K UHD/24fpsでの収録が可能。
8.ディレクターズビューファインダー機能で、画角や見え方をシミュレーション可能。
防塵防滴
なし 3.15型
210万dot
固定
Touch
18
コマ/秒
1/8000
-30
X1/30
(6)
100
-
25600
(102.4k)
2460万画素

シグマについてはさすがにレンズメーカーだけあってLマウントレンズが豊富に揃っていますので、APS-Cサイズ用のレンズを含めて十分楽しめると思います。

今後はお家芸とも言える、Foveonの撮像素子を搭載したフルサイズミラーレスが登場する事になります。



フルサイズミラーレス





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