デジタルカメラ便覧
2014/10:発行
2018/11:更新
2018/11:更新
目次
フルサイズ一眼レフ
ここではソニーとペンタックスのフルサイズ一眼レフをご紹介します。
ソニー
次はソニーです。
ご存じの様に、2006年にSONYがコニカミノルタのカメラ部門を統合し、その2年後の2008年に満を持して発売されたのがミノルタ時代のAマウントを採用したα900です。
その後TLM(トランスルーセントミラー・テクノロジー)と呼ばれるハーフミラーを採用したのが、α99系列になります。
【α900】
ミノルタ時代からαの最上位機種を継承する9の数字の付くα900は、他社と同じく光学ファインダーを搭載していました。

SONY初のフルサイズデジタル一眼レフとなったα900
モデル | 特徴 | 連写 | シャッター速度 | ISO感度 (拡張) |
画素数 |
α900 2008/10 |
光学ファインダーとボディ内手ブレ補正機能を採用したAマウントフルサイズ機。 光学ファインダーは視野率約100%、倍率0.74倍、アイポイントは接眼部から約20mm、明るさは最も明るい。防塵防滴でダブルスロットル搭載。 |
5コマ/秒 | 30- 1/8000, B |
200-3,200 (100-6,400) |
2460 万画素 |
打倒キヤノン、ニコンを目指しただけあって、光学ファインダーは今でもトップクラスですが、最高ISO感度が3200と、高感度特性が劣るのが難点でした。
【α99】
その後2012年に、次機種となるα99で数字が2桁になると共に、ファインダーが光学系から電子ビューファンダーに切り替わりました。(これに伴ってミラーは半透明ミラーに変更)

SONYの第2世代フルサイズデジタル一眼レフα99
モデル | 特徴 | 連写 | シャッター速度 | ISO感度 (拡張) |
画素数 |
α99 2012/10 |
半透明固定ミラーを搭載したAマウントの最上位機種。 毎秒6コマの高速連写、11点クロスセンサーと102点像面位相差センサーのデュアルAFを搭載、フルハイビジョン動画対応、GPS搭載、防塵防滴設計、ボディー内手ブレ補正。 |
6コマ/秒 | 30- 1/8000, B |
(50)100- 25,600 |
2430 万画素 |
ただし本機が発売された翌年の2013年にフルサイズミラーレス一眼のα7シリーズが発売され、SONYは一気にミラーレスに傾注します。
このためAマウントを採用するフルサイズ一眼レフは、これが最後になるのではないかと危ぶまれたものです。
【α99 II】
ところが、その予想を覆して2016年にα99 IIが発売されました。

SONYの第2世代フルサイズデジタル一眼レフα99
モデル | 特徴 | 連写 | シャッター速度 | ISO感度 (拡張) |
画素数 |
α99 II 2016/11 |
4年ぶりのAマウントのフラッグシップ機。 ボディ内5軸手ブレ補正機能と共に、AF性能、連写速度、高感度特性の向上、4K(30P)動画対応、及び小型化を実施。 |
12コマ/秒 | 30- 1/8000, B |
100-25,600 (50-102,400) |
4240 万画素 |
本モデルはミラーレス一眼レフのα7R IIのコンポーネントを流用しながらも、AF性能や連写性能は明らかにα7R IIを上回っており、まだまだAマウントの存在感をアピールしています。
特に連写速度については、(一般的な大きさのボディーでありながら)下の表にあります様にキヤノンやニコンの縦グリップ一体型のフラッグシップ機に迫る勢いです。
機種 | 最高速 | AF追随 |
EOS-1D X II | 16コマ | 14コマ |
NIKON D5 | 14コマ | 12コマ |
α99 II | 12コマ | 12コマ |
α99 II α99 α900 α-9
前記しました様に、現在SONYはミラーレス一眼の拡充に全力を上げていますが、中古のAマウントレンズが(ミラーレス用のEマウントレンズより)比較的安く購入できる事や、連写性能やAF速度がα7R IIより優れている事からこちらを選択する価値は十分あります。
なにより、AマウントレンズにはEマウントレンズから削除された、距離目盛と被写界深度目盛が付いている事が嬉しい限りです。
ソニーレンズ群
ソニーのフルサイズ一眼レフ用レンズは、一般的にAマウントレンズと呼ばれています。
Aマウントレンズは、SONYからだけでなくツァイスブランドからも明るい単焦点レンズが用意されています。
35mm F1.4 50mm F1.4 85mm F1.4 135mm F1.8 24-70mm F2.8
14位 12位 5位 4位 N/A
中でも、135mm F1.8と85mm F1.4はポートレート用として断然お勧めです。
ただしこの数年、新しいレンズの登場がない事が寂しい限りです。
ペンタックスのフルサイズ一眼レフ
昔からのペンタックスユーザーの熱い要望に応えて、ついにペンタックスからもフルサイズ一眼レフが2016年にリリースされました。
【K-1】
それがペンタックスK-1です。

ペンタックス初のフルサイズ一眼レフK-1
フルサイズのしんがりという事で、APS-Cサイズの一眼レフと同様、最先端の技術を惜しみなく搭載しています。
モデル | 特徴 | シャッター速度 | ISO感度 | 画素数 |
K-1 Mark II 2018/4 |
初期型に対して、リアル・レゾリューション・システムn手持ちの撮影対応、アクセラレーターユニット追加によりISO感度を4倍アップ、AFの強化、アウトドアモニター機能の追加。 | 30"- 1/8000 B |
100- 819,200 |
3,640 万画素 |
K-1 2016/4 |
5段階分の5軸手ブレ補正機構、ローパスセレクター、内蔵GPSユニットと組み合わせた簡易的な天体追尾撮影が可能、回転方向にセンサーを動かす構図微調整、自動水平補整機能、4本のステーで繋がったフレキシブルチルト可動モニター、暗闇で便利な操作部照明 ただし4K動画には未対応。 |
30"- 1/8000 B |
100- 204,800 | 3,640 万画素 |
K-1 Mark II K-1
続いて2018年にマイナーチェンジ版として登場したのがK-1 Mark IIで、有償ながら初期型のアップグレードに対応するのは好感が持てます。
恐らくこれからフルサイズの普及機もリリースされるでしょうから、今後の展開が楽しみです。
ただしミラーレス機はどうするのでしょうか?
ペンタックスレンズ群
フィルム時代のKマウントレンズは豊富にあるのですが、デジタル対応のレンズは以下の通りです。
FA77mmF1.8 FA24-70mm F2.8 70-200mmF2.8ED 100mmF2.8 FA50mmF1.4