デジタルカメラ便覧
目次
キヤノン
次はニコンと共に一眼レフの双璧となるキヤノンです。
キヤノンEOSの番号体系は、1桁の”6”までがフルサイズカメラを表し、さらに若い(小さい)数字ほど高級機である事を示します。
系列 | 最新機種 | 特徴 |
EOS-1D系 | EOS-1D X II | プロ御用達のフラッグシップ |
EOS 5D系 | EOS 5D IV | プロ、ハイアマチュア向け高級機 |
EOS 6D系 | EOS 6D II | フルサイズ中/入門機 |
高精細系 | EOS 5DR | 高精細モデル |
それではフラッグシップ機から順番に見ていきたいと思います。
EOS-1D系
まずキヤノンのフラッグシップ機であるEOS-1D系ですが、その値段と大きさを見ると溜息が出ます。
なにしろ本体だけで重さは1.5kgもありますので、これをポートレートで使うとなったら、先ずは筋トレから始めなくてはなりません。
EOS-1D X III |
EOS-1D X II |
EOS-1D X |
EOS-1Ds III |
EOS-1DsII |
EOS-1Dシリーズには、過去報道/スポーツ用の追加文字の付かないEOS-1Dシリーズ(EOS-1D~EOS-1D IV)がありましたが、撮像素子のサイズがAPS-Hの大きさですので、ここでは割愛します。
という訳で、フルサイズの新旧EOS-1Dの特徴をまとめると以下の様になります。
高精細モデル
次に、EOS 5Ds とEOS 5Ds Rですが、これrらは5,060万の画素数を達成しています。
EOS 5Ds EOS 5Ds R
これくらいの画素数になりますと、ふすまサイズのプリントが可能になりますので、プロ用機材と思った方が妥当でしょう。
ただし、最近SONYから4200万画素のミラーレス機(α7R II)や一眼レフ(α99 II)が発売されましたので、そういう意味ではこれぐらいの画素数でも、徐々に一般的になっていくのかもしれません。
モデル | 特徴 | シャッター速度 | ISO感度 | 画素数 |
EOS 5Ds 2015/6 |
高画素追求モデル(計算上、1ギガメモリーに20枚で一杯になる) フルHD(30P)対応。 |
B, 30"- 1/8000 |
100- 6,400 |
5,060 万画素 |
EOS 5Ds R 2015/6 |
5Dsにローパスフィルターキャンセル機構を搭載した解像度追求機 | B, 30"- 1/8000 |
100- 6,400 |
5,060 万画素 |
おまけにこれだけの高解像度になると、わずかなブレでも画像に影響する事から、新たにミラー振動制御システムまで開発したそうです。
となると、高精細になればなるほどミラーレス機が有利になる事をキヤノンは自ら認めている事になります。
ですので、事ここに至ってもフルサイズ対応のミラーレス一眼レフを発表しないのが残念です。
EOS 5D系
次はEOSの顔とも言えるEOS 5D系です。
これは現在マークIVまで進んでいます。
EOS 5D Mark IV |
EOS 5D Mark III |
EOS 5D Mark II |
EOS 5D |
これらのモデルの特徴は以下の通りです。
モデル | 特徴 | 連写 (コマ/秒) |
シャッター 速度 |
ISO感度 | 画素数 |
EOS 5D Mark IV (2016/9) |
EOS-1D X IIのユニットを流用し、ISO感度、AFポイント、連写速度等を改善。 他社と異なるデジタルシネマ規格(4096×2160)のDCI 4K(30P)動画対応。162万ドットのタッチパネルはEOS-1D X II以上の高解像度。 |
7 | B, 30"- 1/8000 |
100- 32,000 (50- 102,400) |
3,040 万画素 |
EOS 5D Mark III (2013/3) |
EOS-1D Xのユニットを流用し、ISO感度、AFポイント、連写速度等を改善。HDR(ハイダイナミックレンジ)撮影機能を新規追加。 | 6 | B, 30"- 1/8000 |
100- 25,600 |
2,230 万画素 |
EOS 5D II (2008/11) |
EOSシリーズ初のフルHDの動画撮影機能を搭載。 | 3.9 | B, 30"- 1/8000 |
100- 6,400 |
2,110 万画素 |
EOS 5D (2005/11) |
一般ユーザにも手の届く初のフルサイズモデル。 | 3 | B, 30"- 1/8000 |
100- 1,600 |
1,280 万画素 |
信頼性の高さはお墨付きですが、未だに(Mark IVですら)モニターが固定というのが頂けません。
EOS 6D系
最後はフルサイズの廉価版であるEOS 6D系です。
EOS 6D Mark II |
EOS 6D |
モデル | 特徴 | モニター | 連写 | シャッター 速度 |
ISO感度 | 画素数 |
EOS 6D Mark II (2017/8) |
第2世代となり、新たにバリアングルのタッチパネル式モニターを採用し、NFC/Bluetoothを追加。 AF測距点数は45点になり、ライブビューAFはデュアルピクセルCMOS AFに格上げ。 |
バリアングル | 6.5 | B, 30"- 1/4000 |
100- 40,000 |
2,620 万画素 |
EOS 6D (2012/11) |
680gの当時世界最小、最軽量フルサイズモデル。AF測距点数は11点で、EOS初のWi-FiとGPS機能搭載 | 固定 | 4.5 | B, 30"- 1/4000 |
100- 25,600 |
2,020 万画素 |
EOS 6Dの発売当初(2012年)は世界最小、最軽量(680g)のフルサイズ機を売りにしていたのですが、その翌年にミラーレス機のソニーα7(474g)が売り出されて、フルサイズ一眼レフの中では世界最小という但し書きになってしまいました。
とは言え、今時めずらしいフォーカシングスクリーンを交換機能を備え(実際に交換する事はまずないでしょうが)、中央のAF測距点はEV-3まで働くので、カメラマニアにもソコソコ興味有る仕様になっていました
続くMark IIは、フルサイズ対応のEOSで初めて、バリアングルの液晶モニターを採用してくれました。
まとめ
上記の様に、キヤノンのフルサイズ一眼レフを購入しようと思ったら、最低でもEOS 6D Mark IIで19
万円が必要になります。
さもなければ中古機を購入する事になりますが、それでも1世代前のEOS 6Dで11万円です。
またEOS 5D系の場合、1世代前のEOS 5D Mark IIIの中古で15万円台、2世代前の初代EOS 5D Mark IIでも7.2万円台です。
機種 | 2017年中古相場 | 2016年中古相場 |
EOS 5D Mark III | 15万円 | 18万円 |
EOS 6D | 11万円 | 12万円 |
EOS 5D Mark II | 7.2万円 | 7.5万円 |
EOS 5D | 3.1万円 | 3.5万円 |
という訳で、もし極力コストを抑えてキヤノンのAFレンズを使ってみたいのでしたらEOS 5D Mark II(7.2万円)、もしもう少し金銭的に余裕があるのならばEOS 6D(11万円)が選択肢になります。
ただし、前述のスペック表をご覧頂きます様に、EOS 6D系はシャッタースピードが1/4000になっています。
明るい屋外で大口径レンズを絞り開放で使用する場合、シャッタースピードはどうしても1/8000が必要になるので、ここはEOS 5D Mark IIを選んだ方が無難かもしれません。
キヤノンレンズ群
ついでにキヤノンのレンズ群を見ておきたいと思います。
下にあります様に、大口径単焦点レンズは豊富に揃っています。
EF24mm F1.4 |
EF35mm F1.4 |
EF50mm F1.2 |
EF85mm F1.2 |
EF135mm F2.0 |
また当然ながら、明るいズームレンズも豊富です。
EF11-24mm F4 |
EF16-35mm F2.8 |
EF24-70mm F2.8 |
EF70-200mm F2.8 |
EF24-105mm F4 |
最後に眩しい白レンズを眺めておきましょう。
EF200mm F2L IS USM |
EF300mm F2.8L IS II USM |
EF400mm F2.8L IS USM |
EF500mm F4L IS USM |
EF200-400mm F4L IS |
ちなみに上記400mmと500mmレンズは既に生産中止になっています。