カメラのダイナミックレンジ
(RAWファイルの本当のメリットとは?)
Feb. 2016:Release
目次
11) JEPGとRAWファイルの明度調整
お持たせしました。
百聞は一見にしかず、という事で早速JEPGとRAWファイルで明度を調整した画像を見てみましょう。
先ず下の2枚の写真は、同時に撮影したJEPGファイルとRAWファイルで、上がJPEG、下がRAWファイルをPCで現像した画像です。

JPEGファイル

RAWファイル
JEPGファイルは使用したカメラの設定が盛り込まれているので、多少色味が異なりますが、明るさは殆ど差がない事が分かって頂けると思います。
ではそれぞれのファイルを使って、明るさを変えたらどうなるでしょう。
先ず明度を上げてみます。

JPEGファイル

RAWファイル
これを見比べてみますと、いずれも空は白飛びしてしまったものの、以前は見えなかった右奥の建物が判別できる様になっています。
更にRAWファイルの方は、手前の木々も緑色が浮き出ています。
次に明度を落としてみます。

JPEGファイル

RAWファイル
それ程大きな差は無いものの、RAWファイルの方が沈んでいく太陽や雲の輪郭が分かります。
これでRAWファイルには、JPEGファイルより広いダイナミックレンジの情報が蓄えられている事をご理解頂けましたでしょうか?
ここで、これまでに分かった事をまとめてみましょう。
①カメラのダイナミックレンジが広がっても、モニターや紙で見る画像には直接影響しない。
②ただし適正露出から外れた場合は、カメラのダイナミックレンジが広い方が後で救済し易い。
③RAWには広いダイナミックレンジの情報が残っているので、あとで明るさの異なる写真を再生する事が可能である。
それでは次に、お待ちかねのダイナミックレンジを拡げた画像を見てみたいと思います。