写真写りを良くする方法
(可愛く写るための全10章)
Jan. 2013:発行
Jul. 2019:更新
Jul. 2019:更新
目次
第8章:表情に変化を付ける
いまさらですが、写真に最後に命を入れるのは、やはり貴方の表情です。
笑顔以外に、悲しい顔、怒った顔、クールな顔が自然に作れる様に、やはり鏡を見て練習しておきましょう。
ただし意識して”自然な表情”を作るのは、非常に難しいのは、ご存じの通りです。




実際、上の少女の様に自然な表情が出せれば申し分ないのですが、はたして意識的にこの様な表情を作れるものでしょうか?
いずれにしろ、かなりハードルが高いのは分かって頂けると思います。
もし自分には難しいと思ったら、その対策はまとめにあります。
なお前記しました様に、笑顔以外の表情であっても人はその写真を可愛いと思う事も、上の写真から再認識して頂けるのではないかと思います。
第9章:背面モニターを使う
何方も経験があるかもしれませんが、いきなり大きなカメラを向けられると、途端に緊張して真顔になったりします。
特にファインダーを覗かれて大きなレンズを向けられると、ますます緊張してどんな顔をして良いのか分からなくなってしまいます。

ご自分の昔の写真を見て、唇が真一文字に閉じているのがあれば、緊張の表れです。
ところが、背面の液晶モニターを見ながら撮影されると、なぜかその緊張の度合いが薄れ、口元が緩んだ自然な表情になります。
また背面モニターを上から覗きながら撮って貰うと、さらにリラックスできます。
おまけに全身像の場合、背面モニターを開いてカメラを腰の高さにすれば、被写体中央の高さになりますので、より自然な写真になります。
前記しました様に、その昔モデルの撮影でウェストレベルファインダーが多用されたのは、これも理由の一つです。

是非試してみて頂ければと思います。
第10章:背景をボカス
最後にテクニカルな話をお伝えしておきましょう。
下の2枚写真を見て皆さんはどう思われますか?


60mm F19 85mm F1.2
構図が若干異なるのですが、左は背景がクッキリ写り、右は背景がボケています。
普通の記念写真でしたら左の写真で全く問題ないのですが、右の写真の方が被写体をより浮き上がらせて、モデルの笑顔を一層惹き出している様な気がしませんでしょうか?
そうなのです。
絵筆で描かれたポートレート(肖像画)の場合、通常背景までしっかり描かれるのが普通なのですが、こと写真のポートレートの場合、背景がボケていた方が断然魅力的に見えるのです。
背景をぼかすのは非常に簡単で、望遠系のレンズを使用して、絞りを一杯に開け、被写体に可能な限り近付き、且つ被写体と背景の距離を離せば良いのです。
ただしカメラやレンズによって限界があります。
実際スマホやコンパクトカメラの場合、撮像素子が小さく、レンズも広角系で暗い(開放絞り値の大きい)ものを使用しているため、右上の写真の様にボカスことは決してできません。
もし右上の写真の様にぼかしたいのでしたら、少々お高いのですが以下の様に撮像素子の大きなカメラに、明るい(開放絞り値の小さい)望遠系レンズが必要になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
一部テクニカルな話もありましたが、写真写りを良くするには、いかにしてわざとらしさを感じさせない自然な表情、自然な姿でカメラの前でいられるかではないでしょうか。
ですが、撮影という極めて非日常的な行為のなかで、カメラを意識しないで自然でいる事はかなり難しい事です。
このため従来本書では、以下の二つ方法をお勧めしていました。
デカルト式:貴方が徹底的に練習して、プロのモデルの様に自然さを演じられる様にする。
パスカル式:カメラを意識していないときに撮影してもらう。
しかしながら、いずれの方法も現実的には難しいものがあります。
このため本書では、上記二つの方法の良いところ取りの、以下の方法お勧めしたいと思います。
本書お勧めの撮影方法
身近な方にカメラ(できればボケ易いカメラ)を渡して、どんどん写真を撮ってくれる様にお願いする。
その際貴方自身は、不自然にならない程度で色々なポーズや表情を試してみる。
また撮影者には、最初のうちは背面モニターを使って貰い、角度や高さや明るさや大きさを色々変えて一杯撮影して貰う様お願いする。
そうすれば、偶然良い写真が撮れる可能性もありますし、なお且つ次第にカメラにも慣れて、自然な振る舞いもできる様になります。
さらに撮影者との息も次第に合って、良い写真の撮れる確率が増えていきます。
今どきのカメラでしたら、バッテリーとメモリーの容量さえあれば、何枚でも撮影可能ですので、気心の知れた友人や身内の方に頼めば、簡単に実現できると思います。
騙されたと思って、是非お試し頂ければ幸いです。
Good luck!