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Photo Cafeteriaにようこそ。

写真やカメラに関するコンシューマレポート、テクニカルレポートは各種ありますが、ここでは余り知られていない耳寄りな情報を、小学生にも分かる様に平易にお伝えしたいと思います。

徐々に更新していきますので、もし宜しければ珈琲でも飲みながらお楽しみ下さい。



2021年5月の新着情報


簡易スタビライザー
2021/05/31(月)

過去2回、カメラの重心の話をしてきましたが、いよいよ最終回です。

下は、既にお伝えしましたスモールリグのケージとグリップ、それにアルカスイス互換のホルダーとプレートを介して三脚にカメラを取り付けた所です。


リグを一式取り付けた状態

この場合、三脚の中心とカメラの重心が一直線になっていますので、三脚が不安定になる事はありません。

と言う話は第1回目でお話ししたのですが、今回はこの状態で上部のグリップを持ってカメラを三脚ごと持ち上げた場合の話です。

カメラを三脚ごと持ち上げれば当然重くなるのですが、1点メリットが生まれます。

それは、追加した三脚によってカメラの重心が下がり、カメラがより安定するのです。

そんな訳で、もし少しでもカメラのブレ(水平揺れ)を抑えたいのでしたら、カメラの重心の下に三脚や一脚をぶら下げる事です。

これは、三脚が重ければ重い程、そして脚が長ければ長い程、効果があります。

またもし目の高さで撮りたい場合は、三脚の根元を支える様にすれば、(上部のグリップを持つ場合より劣るものの)両手でカメラを持つ場合より、カメラを安定させる事ができます。

重くて大変ですが、知っていて損はないでしょう。



カメラの重心位置とグリップの関係
2021/05/30(日)

ついに大枚をはたいて、手持ちのカメラ(EOS R6)用にスモールリグのケージとグリップを購入してしまいました。


ケージ

グリップ

目的は、以前お話ししていました様に動画撮影中に極力カメラを水平に維持するためです。

早速それを取り付けた写真を見て頂きますと、以下の通りです。


グリップの真下にカメラの重心があるのがベスト

いきなり宙に浮いた(紐で吊るした)状態で恐縮ですが、これが意味する所をご理解頂けますでしょうか。

斜め横からの姿ですが、カメラが前後左右ともほぼ水平になっている事を分かって頂けると思います。

すなわち紐の位置に指を掛ければ、指1本で水平を維持できるのです。

一般的に良く見るのは、以下の様にグリップが後側(カメラ側)に付いています。


グリップが後側に付いたスモールリグの宣伝写真

ですが、これではグリップに対して全体の重心が前方(レンズ側)にありますので、普通にグリップを持てばカメラ(レンズ)は下を向きます。

地面を撮るのならば別ですが、もし手首に負担を掛けずにカメラを前後方向に水平に保ちたいのならば、グリップは重心のある前側(レンズ側)に付けるべきです。

またグリップの左右取り付け位置も、レンズの光軸に合わせたい所ですが、それでは(電池の入っているグリップ側が重くて)グリップ側が下に傾いてしまいます。

ですので、グリップの左右取り付け位置も、レンズの光軸より少しグリップ側にずらす必要があります。

そうすれば手首に負担を掛けずに(それこそ指1本で)、楽に水平を保ったまま動画が撮れるという訳です。

ちなみにこれより安いグリップもあるのですが、それですと左右位置の微調整ができないので、止む無く高いグリップを購入したという訳です。


またグリップをケージに付けるのではなく、アクセサリーシューに付けるタイプもあるのですが、これでは左右のバランスを調整できないので、(安いのですが)カメラが水平になりません。


アクセサリーシューに付けるグリップ

また下の様に三脚穴に固定するグリップもあります。

三脚ネジに取り付けるグリップ

この場合小判穴を利用して左右方向の微調整も可能なのですが、水平にできる所まで調整できるかどうか不明なので、これまた諦めました。

もしこれでカメラを水平にできるのでしたら、かなりお安いので魅力的です。

いずれにしろ、どこに何を付けるかは、見た目ではなく重心位置で判断すべきです。


カメラの重心位置とアルカスイス
2021/05/29(土)

カメラを三脚に乗せた時、下の写真の様にいかにもアンバランスで不安定な状態になった事はないでしょうか。


重いレンズを装着すると三脚に乗せた時のバランスが悪くなる

と言っても珍しい事ではなく、カメラに重いレンズを装着して三脚に乗せれば、当然こんな風になります。

もしかしたら既にご経験があるかもしれませんが、この場合三脚の中心軸よりカメラの重心がレンズ側にありますので、三脚のパン棒の締め付けが少しでも緩んでいると、何かの拍子にいきなりカメラがお辞儀をして、レンズを三脚に思いっきりぶつける事があります。

また最悪の場合、突風が吹いたり、身体が三脚にぶつかったはずみで、三脚が倒れてくる事さえあります。

それを避けるためには、大きくて重い三脚を使う事になるのですが、それでは荷物が重くなって大変です。

或いは、大きな望遠レンズに付属する三脚座の様な物があれば良いのですが、生憎市販品でその様な物は見当たりません。


RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMに付属の三脚座

そこで登場するのが、アルカスイス互換プレートとホルダーです。


ホルダー

プレート70mm

プレート100mm

アルカスイス互換と聞くと、単に三脚への脱着が容易なプレートとホルダーと思ってしまいますが、これは前後に位置が調整できるのです。

これをいつものカメラと三脚に装着すれば、カメラの重心位置と三脚の中心軸を下の様に合わせる事ができます。


アルカスイス互換のプレートとホルダーを使うとカメラの重心位置を調整できる

そうなると、雲台がいきなり傾いたり、三脚が倒れるリスクを大幅に減らす事ができます。

また多少小型の三脚であっても、重いカメラとレンズをしっかり支える事ができます。

更に長めのプレートを使って、レンズとプレートの間にクッションでも挟んでおけば、プレートでカメラとレンズの両方を支える事になり、カメラの三脚穴とレンズマウントに掛かるストレスを減らす事もできます。

丁度左手で、カメラとレンズの両方を支える様なものです。

(三脚座の無い)重いレンズと三脚を頻繁に使う方には、お勧めと言うより必須です。


バリアングルとチルト式モニターの優劣
2021/05/28(金)

チルトとバリアングル、どちらが良いのでしょう。

チルト バリアングル
操作が簡単 操作が手間
レンズと光軸が同じ レンズと光軸が異なる
縦位置撮影不能 縦位置撮影可能
自撮り不可 自撮り可能
表示面を格納できない 表示面を格納できる
ストラップと干渉しない ストラップと干渉する

幣サイトとしては、背面モニターの使用頻度から言ってチルト式の方が好みなのですが、この先バリアングルが主流になると、本当に困ってしまいます。

いっその事、チルト式とバリアングルの2機種を用意してほしいのですが、構造から言ってそう簡単にはいかないのでしょう。

今の世の中で、自分の好みではない物を使い続けるしかないとは、何たる事でしょう。

何とかならないものでしょうか。


バリアングルとチルト式モニターの採用機種
2021/05/28(金)

EOS R3のモニターがバリアングルになると知って、次第に不安になってきました。

もしかしたらこれからは、バリアングルが主流になるのではないかと。

そんな訳で、以前まとめた記事を更新して、現在主流のミラーレスカメラはどちらの可変モニターが主流なのかを調べてみました。

先ずマイクロ4/3機については、下にあります様に上位機種はバリアングル、下位機種はチルト式にほぼ決定した模様です。

マイクロ4/3サイズミラーレス
クラス パナソニック OMデジタル
上級機 バリアングル バリアングル
中級機 バリアングル バリアングル
自撮り可能チルト チルト
初級機 自撮り可能チルト 自撮り可能チルト

APS-Cサイズ機については、従来はチルト式が主流だったのですが、最近になってフジフィルムのX-T4やX-S10でバリアングルが使われ始め、不穏な雰囲気が漂っています。

APS-Cサイズミラーレス
クラス ソニー フジフィルム キヤノン ニコン
上級機 自撮り可能チルト バリアングル
3方向チルト
中級機 自撮り可能チルト バリアングル 自撮り可能チルト 自撮り可能チルト
チルト
初級機 自撮り可能チルト バリアングル バリアングル

最後にフルサイズミラーレス機ですが、従来バリアングルを採用していたのはキヤノンだけだったものの、ここも最近になってソニーのα7CやパナソニックのLumix S5の様にバリアングルを採用する機種が増えてきました。

フルサイズミラーレス
クラス ソニー キヤノン ニコン パナソニック
上級機 チルト バリアングル チルト チルト+バリアングル
3方向チルト
中級機 チルト バリアングル チルト 3方向チルト
初級機 バリアングル バリアングル チルト バリアングル

今後どちらが主流になるのかは、市場が決めるのでしょうが、本当にチルトよりバリアングルの方が便利だと市場は思っているのでしょうか?

不安です。


EOS R3の流出写真
2021/05/28(金)

既にご存知の様に、EOS R3の本体写真が流出しました。


軒下カメラ情報局にアップされたEOS R3の流出写真

キヤノンからの追加情報を待ち侘びていたのですが、先に新たな本体画像が流出したとなると、やはりオリンピック前の発売を予定しているのでしょうか。

EOS R3の既に開示された情報

新開発の35mmフルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサー搭載
映像エンジンは、DIGIC X
電子シャッター(AF/AE追従)で最高約30コマ/秒達成
電子シャッターによる像の歪みを大幅に抑制
室内や夜景など暗いシーンでもノイズを抑えた動体撮影を実現
デュアルピクセル CMOS AFにより、高速・高精度・広範囲なAFを提供
ディープラーニングにより、人物の頭部・瞳の検出機能の向上と新たに胴体の検出を実現
新たに検出が可能となる被写体の追加に向けた開発も進行中
視線入力機能を搭載

この流出写真を見て真っ先に思ったのは、ファインダーの窓が飛んでもなく大きい事です。

恐らく視線入力用の発光部とセンサーが、四隅に配置されているのでしょう。

これで四方八方から赤外線で瞳を照らされていると思うと、人体への影響はないのでしょうが、少々抵抗感があります。

また相変わらずのバリアングルモニターも頂けません。

この大きさの筐体で、入門機と同様に側面にモニターを引き出して撮影している姿を想像すると、かなり幻滅です。

よもやこれで自撮りをする人はいないでしょうに。

さらにどうやら電源スイッチも左肩にある様で、キヤノンとしてはこの使い難さを未来永劫踏襲する気の様です。

とは言え、背面右側に一眼レフ機と同様に動画と静止画の切り替えスイッチがあるのは好感が持てます。

またAFボタンには、EOS-1D X Mark IIIで新規に採用された、スマートコントローラも搭載されている様にも見えます。


EOS-1D X Mark IIIのAFボタンに搭載されたスマートコントローラ

となると本機の測距点の選択は、視線入力、スマートコントローラ、マルチコントローラ、タッチパネルの計4通りが使える事になります。

これはむしろ、かなり無駄な事と言えるのではないでしょうか。

何しろキヤノンの場合、画像(人物/動物)認識精度がかなり高いので、結局スポーツを含めた人物撮影や野鳥撮影では画像認識ばかり使って、4種類もある測距点選択はどれも使わないという事になるかもしれません。

となると、いくら過渡期とは言え同じ機能のものが4つもあるのは、誰がどう考えても無駄です。

さて気になるお値段ですが、画素数も動画性能も分からないものの、この大きさからすればEOS-1D X Mark III以下でEOS R5以上なのは間違いないでしょう。


EOS-1D X Mark III

EOS R5

EOS R6

EOS R

EOS RP

EOS-1D X Mark IIIが当初80万円、EOS R5が45万円だった事を考えると、EOS R3は70万円(もしかしたら60万円台)としたいと思いますが、いかがでしょうか。

もしそうなると、ソニーのα1の80万円は何とも高く感じてしまいます。


2021年度版
暗闇に強い小サイズ高感度カメラベスト10
2021/05/24(月)

標準出力感度と推奨露光指数の違いをはっきりさせた所で、ようやくAPS-Cサイズ以下で高感度なカメラのベスト10を書き上げました。


Nikon Z 50
(2000万画素)

EOS M6 II
(3200万画素)

α6400
(2400万画素)

X-T3
(2600万画素)

Lumix GH5S
(1000万画素)
APS-Cサイズ以下のカメラで最も高感度なのはどれか

もし興味がありましたら、こちらへ。




標準出力感度と推奨露光指数の違い
2021/05/24(月)

皆様は標準出力感度推奨露光指数をご存知でしょうか?

実は、幣記事の中で何度かお見せしている下の小サイズ機のISO感度スパンなのですが、これについて1本記事を書こうと思っているものの、この二つの規格がネックになってなかなか前に進めません。


小サイズ機のISO感度スパン

と言いますのは、このチャートの中に明らかに不自然な事が、二つあるからです。

一つ目は、どこのメーカーもISO感度については、減感と常用と増感の3種類に分けていながら、ペンタックスのカメラ(PENTAX K-3 Mark III等)は全てを常用ISO感度として扱っている事です。

二つ目は、フジフィルムのカメラ(FUJIFILM X-S10等)に至っては、APS-Cサイズ機でありながらマイクロ4/3機より最大常用ISO感度が劣る事です。

いくら何でも、そんな事は有り得ないでしょう。

もしかしたらフジフィルムは、X-Trans CMOS 4センサーと呼ばれる独特の配列のカラーフィルターを採用しているせいかと思われるかもしれませんが、一般的なベイヤー配列であるX-A7も同じく最大常用ISO感度は小さくなっています。

玉石混合のネット情報によれば、他社は推奨露光指数でISO感度を表示しているのに対して、ペンタックスとフジフィルムは標準出力感度を基にISO感度を表示しているらしいとの事です。

ではこの標準出力感度推奨露光指数の違いは何かと言うと、下にありますCIPA(カメラ映像機器工業会)のデジタルカメラの感度規定に関する概要書にそれらしい事が書かれています。


CIPAのデジタルカメラの感度規定に関する概要書の抜粋

何とも古めかしい書体ですが、これによると、標準出力感度はカメラの光感応性に基づいて規定される物理的な測定量で、推奨露光指数とはカメラの提供者による画質官能評価に基づく露出の推奨設定指標とあります。

果たしてこの規格の違いによって、ISO感度はどれくらい違うのでしょうか?

そしてカメラの高感度レベルを、最大常用ISO感度の大小で判断しても良いのでしょうか?

これらに関して幣サイトなりの結論を導き出しましたので、もし興味がありましたらこちらへ。




α7Cは星空ポートレート最強カメラ
2021/05/23(日)

既にお伝えしました様に、ソニーのα7Cはフルサイズ機として見ると全く魅力を感じないのですが、高感度で被写界深度の深いAPS-Cサイズ機としてみると、俄然魅力を発揮します。


小型フルサイズミラーレスカメラのα7C

そうなると、星空ポートレートに打って付けのカメラだ、という記事を書いてみました。

もし興味がありましたら、こちらへ。




たまにはマクロ
2021/05/22(土)

甚だ無粋で恐縮ですが、10本で1万円だそうです。


2021年春ネイルコレクション

そして、一つ一つにテーマがあるそうです。

そして、確かにその価値はありそうです。

EOS R6の電子シャッター
2021/05/22(土)

何故なのでしょう?

全く予想外の事が起きてしまいました。

EOS R6の電子シャッターは、1/2秒より遅いシャッタースピードは使えないのです。

How come?

かれこれ数時間悩んでいるのですが、その理由がみつかりません。

何故なのでしょう?

α7CはAPS-Cサイズ機としてみれば最強カメラ
2021/05/22(土)

何事も文字にして整理してみるものです。

以前ソニーのα7Cに関して、フルサイズ機として考えると、色々な面で矛盾を抱えているという記事を書かせて頂きました。


小型フルサイズミラーレスカメラのα7C

ところが、先程”星空ポートレートに最適なカメラとレンズの組み合わせ”なる記事を書いていて、ソニーのα7CはAPS-Cサイズ機として考えてみると、理想的なカメラである事にいきなり気付きました。


α7C

既にお伝えしました様に、α7Cの2400万画素をクロップすると1000万画素になります。

今どき小サイズ機のカメラは、どれも2000万画素以上が普通ですのですので、断トツの低画素機(すなわち高感度機)と言えます。


Nikon Z 50
(2000万画素)

EOS M6 II
(3200万画素)

α6400
(2400万画素)

X-T3
(2600万画素)

ちなみに本機の最大常用ISO感度は51200で、下のチャートにあります様に小サイズ機でも同じ常用ISO感度を謳っている機種はあるのですが、どれもフルサイズ機より電気的に増幅している事を考えれば、α7Cが最も高感度の実力を持っていると言っても良いでしょう。


小サイズ機のISO感度スパン

言わば、α7SシリーズのAPS-Cサイズ版と言えば分かり易いでしょうか。

実際大きさや重さも、APS-Cサイズ機であるα6000シリーズと大差ないのですから。


APS-Cサイズミラーレスカメラのα6400

またAPS-Cサイズ機として使うと、もう一つメリットがあります。

それは、APS-Cサイズ用の標準パワーズームであるE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSSが使える事です。


E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS 

E PZ 18-105mm F4 G OSS

E PZ 18-110mm F4 G OSS

パワーズームが内蔵された交換用レンズはかなり少ないので、これが使えると動画撮影の幅が一気に拡がります。

それでいて、いざとなればフルサイズ機にもなるAPS-Cサイズ機と考えると、α7Cはかなり魅力的な存在ではないでしょうか。

これでスーパー35mm(動画のAPS-Cサイズ)で、全画素読み出しの4K動画が撮れれば文句無しなのですが、調べてみたらスーパー35mmでは画素加算(ビンディング)が行なわれている様です。

残念。

星空ポートレートに最適なカメラとレンズの組み合わせ
2021/05/22(土)

昨日、星空ポートレートに最適なのはフルサイズ機をAPS-Cサイズにクロップして使う事だとお伝えしました。

そんな訳で、幣サイトお勧めの星空ポートレートに最適なカメラとレンズの組み合わせをお伝えしたいと思います。

お勧めの第1位は、何と言ってもソニーのα7シリーズとそのAPS-Cサイズ用レンズのです。


α7 III

α7C

α7S III

カメラ本体については、高感度である事を考えると1200万画素のα7S IIIが理想なのですが、いかんせん価格が高く、さらにAPS-Cサイズにクロップすると画素数が500万画素にまで落ちてしまいますので、ここは2400万画素のα7 IIIもしくはα7 Cがお勧めと言えます。

これでしたらクロップしても1000万画素ありますので、4Kモニターで見ても大丈夫です。

レンズについては、APS-Cサイズ用の標準ズームレンズであるE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSSでも良いのですが、ここではそれより開放値が明るいE16mm F2.8をお勧めしたいと思います。


E PZ 16-50mm
F3.5-5.6 OSS
 

 E16mm F2.8
 
 

VCL-ECU2
ウルトラワイド
コンバーター

VCL-ECF2
フィッシュアイ
コンバーター

これでしたら、純正のコンバーターレンズを装着すると、レンズの開放値は同じまま更に超広角の画角を楽しむ事ができます。

続いてはニコンです。

この場合お勧めのカメラは、Nikon Z 6II(もしくは先代のNikon Z 6)それに廉価モデルのNikon Z 5になります。


Nikon Z 6 II
 

Nikon Z 6
 

Nikon Z 5
 

NIKKOR Z DX 16-50mm
f/3.5-6.3 VR

またレンズは、依然ラインナップが少ないため標準ズームレンズのNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR一択になるのが辛い所です。

次にキヤノンですが、ご存知の通りRFマウントのAPS-Cサイズのレンズは存在しません。

ですが、一つだけ手があります。

それはEOS R6にマウントアダプター(EF-EOS R)を介してEF-S10-22mm F3.5-4.5 USMを使う事です。


EOS R6
 

EF-EOS R
 

EF-S10-22mm
F3.5-4.5 USM

これでしたらフルサイズ換算で15mmから33mmまで使えます。

最後にパナソニックですが、これはLumix S5とシグマのSIGMA 16mm F1.4 DC DNの一択でしょう。


Lumix S5

SIGMA 16mm F1.4 DC DN

レンズがF1.4と明る過ぎるのですが、思いきって星をぼかして撮るのも面白いかもしれません。

これ以外に、もしかしたらライカからLマウントのAPS-Cサイズ用のレンズが出ているかもしれませんが、いかんせんべらぼうに高いのは間違いありませんので、調べる気もしません。

星空ポートレートにおいて
人物と星の両方にピントを合わせる方法
2021/05/20(木)

最近動画の話題ばかりだったのですが、久々に静止画の話です。

下は、幣サイトで毎度お馴染みの星空ポートレートの写真です。


星空ポートレート(24mm、ISO8000、15秒、F4)

写真が小さくて恐縮ですが、拡大すると人物にはピントが合ってはいるものの、星は若干ボケて点ではなく小さな丸になっています。

それではこんな時、人物と星の両方にピントを合わせるには、どうすれば良いのでしょうか?

最も手っ取り早いのは、絞りを絞って被写界深度を深くしたい所ですが、ISO感度は既に8000にまで上げていますし、シャッタースピードも15秒ですので、これ以上遅くするは気が引けます。

また同じく被写界深度を深くするため、更に超広角のレンズを使ったり、被写体から離れたりすれば良いのですが、それでは人物がどんどん小さくなってしまいます。

実際星空ポートレート写真の大半において人物が小さいのは、これが大きな理由なのでしょう。

そんな訳で、こんな時(人物とカメラの距離が近い時)に人と星の両方にピントを合わせて撮る、誰も知らない画期的な方法をご紹介したいと思います。

もし興味がありましたら、こちらへ。




水平維持機能
2021/05/19(水)

水平維持機能をご存知でしょうか。

動画撮影において水平線がフラフラしないようにする機能で、この機能があれば手持ちで撮った映像がかなり安定します。

当然ながらジンバルを使えばそれが可能になるのですが、それに伴って機材が大きく重くなります。

カメラの電子手振れ補正を工夫すればできそうなものなのですが、と思っていたら既にそんなビデオカメラが存在していました。

それがGoPro社のアクションビデオカメラであるHEROシリーズです。
.

HERO9

HERO8 Max

HERO8
水平維持機能が使えるGoPro

本モデルのGoPro HERO8 Maxからこの水平維持機能が内蔵され、GoPro HERO8ではスマホのアプリと連携してこの機能が使えるそうです。

GoProの水平維持機能に関する説明動画

いやはや何とも、これは素晴らしい。

この機能さえあれば、もうジンバルはいらないと言っても良い程です。

ですがフルサイズ機には当面搭載されそうもないので、先日お伝えした(まだ見ぬ)簡易スタビライザーや、片手ハンドルは今後も検討を進めていこうと思っています。


画像と映像の違い
2021/05/19(水)

画像と映像の違いをご存知でしょうか。

広辞苑で調べた訳ではありませんが、恐らく画像の元々の意味は、(読んで字の如く)紙や壁に描かれた像(絵)を指すのでしょう。

そしてとは何かと言えば、人偏が付いている事からすれば、恐らく代表的なのは人の姿だったのでしょう。

一方映像とは、映画やテレビが普及してから作られた言葉で、レンズを介してスクリーンやモニターに映し出された像を指すのでしょう。

となると、写真も映像と呼ぶべきなのかもしれないのですが、従来幣サイトでは何でもかんでも画像と呼び続けてきました。

ところが最近動画の話題が多くなってきて、それらも画像と呼ぶのに何となく違和感を覚えてきました。

そんな訳で、今後は静止画を画像、動画を映像と呼ぶ事にしたいと思います。


電子手振れ補正の功罪
2021/05/18(火)

先程動画の大敵はフレーム揺れなる話をさせて頂きましたが、そうなると一番手っ取り早い解決策は電子手振れ補正を使う事です。


EOS R6の手振れ補正の説明図

ただしこれは、画像がクロップされるという何とも忌々(いまいま)しい幣害があります。

幣サイトをご覧になっている方でしたらご存知の通り、折角のフルサイズ機でありながら1.4倍にクロップすると凡そAPS-Cサイズ機並みの画質とボケになり、2倍にクロップするとマイクロ4/3機並み、2.8倍すると1インチサイズ機並み、4倍するとスマホ並みになってしまうのです。

となると電子手振れ補正を使うとどれ位にクロップされるのか、手元にあるEOS R6で調べてみる事にしました。


EOS R6の電子手振れ補正選択画面

すると、電子手振れ補正の入りで1.1倍、強で1.4倍にクロップされます。

という事は、例えば50mm F1.2のレンズを使って電子手振れ補正を強にすると、焦点距離は70mm相当になり、被写界深度を考慮すると絞りはF1.7相当と普及クラスのレンズになってしまいます。

これを表にすると、以下の様になります。

レンズ\手振れ補正 入り
24-105mm F4 26-115mm F4.4 34-147mm F5.6
35mm F1.8 39mm F2.0 49mm F2.5
50mm F1.2 55mm F1.3 70mm F1.7
85mm F1.2 94mm F1.3 119mm F1.7
電子手振れ補正を使った場合のレンズの焦点距離と被写界深度を考慮した絞り値

ご覧の通り手振れ補正が入りの場合は、補正効果は低いものにクロップ率は1.1倍ですので、常時ONにしていても良さそうな感じです。

問題は手振れ補正のです。

クロップ率が1.4倍という事は、早い話がボディーもレンズもAPS-Cサイズ機並みの性能に落とした様なものです。

だったら何もフルサイズ機ではなくて、より安くて軽いAPS-Cサイズ機にジンバルを付けて撮れば良いと思わないでもありません。

ですが、それでも本体だけで(ジンバル並みとは言わないまでも)フレーム揺れが収まれば、それはそれで確かに魅力的です。

そんな訳で幣サイトとしては、カメラ本体だけで動画を撮る際は、電子手振れ補正をにして撮ると決めたいと思います。


動画の大敵はフレーム揺れ
2021/05/18(火)

実に興味深い。

今までは、動画は静止画の延長線上にあると思っていました。

ところが、動画を撮り始めて日が浅いのですが、動画と静止画はこんなにも違っていたとは驚きです。

その最たるものが、動画は動きながら撮る必要がある事です。

静止画撮影においては、そんな事は有り得ない事でしょう。

またカメラを持って動き回らないにしても、映像に幅を出すため、撮影中にズームしたり、フォーカスや絞りや露出を調整する事も良くある事です。

となると素人動画における最大の敵は、カメラを持って移動したりカメラを操作する度に生じる大きなカメラブレ(フレーム揺れ)と言えるのではないでしょうか。

兎にも角にも、これを退治しなければ先には進めません。

そんな訳で、次の話に進みます。


動画撮影の基本は片手持ち
2021/05/17(月)

先程、簡易スタビライザーへの挑戦なる大仰なタイトルの記事を書いたのですが、その前にお伝えしておく事がありました。

それは、動画撮影においては片手で撮る方が画像が安定するのではないかという事です。

実際ビデオカメラは、その形状からして片手で撮影する様にできています。


手持ちの動画撮影で最も困るのはあらゆる方向で発生するブレなのですが、特に水平が傾くのは見ていて最も気になります。

これが片手持ちであれば、両手持ちよりかなり軽減されるのではないでしょうか。

何しろこの状態でカメラをロールさせようとすると、手首を捻る必要があるので、故意にしようとしても難しいものがあります。

ところが両手持ちの場合、両方の手の高さが少し変わっただけで、ロールが起きてしまいます。

ただし両手持ちを想定して設計されたカメラを、片手だけで支えるのはかなり無理があります。

そこで登場するのが、下にあります本体上部に追加するハンドルです。


これらの商品名は、ハンドルスタビライザーとなっていますので、恐らくその効果(水平安定)を狙ったものなのでしょう。

ただしこれらの商品には1点問題があります。

それは本体の三脚ネジを使用する事から、ハンドルの中心線とカメラの重心位置がずれる可能性がある事です。

そんな訳で、いつかこれらのハンドルとカメラの重心位置を合わせて、どれほどの効果があるか試してみたいと思います。


簡易スタビライザーへの挑戦
2021/05/17(月)

動画撮影用のジンバルが、重くてかさばる。


DJI Ronin-SC

Zhiyun-Weebill-S

MOZA Aircross 2

という不満をお待ちの方は多い事でしょう。

おまけに積載重量も限られており、折角なのでフルサイズ機に大口径の単焦点レンズを付けて動画を取りたくても、市販のスタビライザーでは限界があります。

だったら何とかできないかと無い頭を絞って考えた結果が、簡易式のスタビライザーです。

どんな物かと言えば、カメラの重心の下にオモリを付けて、カメラの振れを極力抑えてやろうという、誰でも考えそうな事です。

丁度、ヨットの横揺れを防ぐダガーボードの様な物と言えば、何となく想像がつくでしょうか。


ヨットの船底に付いているダガーボード

カメラの場合、ロールとピッチ方向のブレの2軸しか抑制できませんが、水平を一定に保てるだけで画像はかなり安定すると思われます。


SONY α7 IIの5軸手ブレ補正に関する説明図

ではどうするかですが、いつか効果が確認できたら、ご紹介したいと思います。


森山大道展
2021/05/17(月)

最近森山大道がブームなのでしょうか。

今度は渋谷パルコで、”はじめての森山大道”展が開催されているそうです。

今回の展示でも代表作として扱われている三沢の犬は、その昔のアサヒカメラかカメラ毎日に掲載されたのではないでしょうか。


森山大道の代表作として扱われている三沢の犬(ストレイドック)

何しろ当時は、毎月必ず両誌には目を通していましたので、この写真は今でも鮮明に覚えています。

この時代はコンテンポラリー写真と呼ばれるコダックのトライXをガンガンに増感して、粒子を荒らしてコントラストをガチガチに上げた写真が流行っていましたので、良く真似をして撮ったものです。


今でも売っているトライXの100フィート巻き

ご存知ないかもしれませんが、このガンガンに増感したフィルムは、フィルムを電灯にかざしただけでは何が写っているかも良く分からないほど濃くて、印画紙の焼き付けに数分掛かるという、今から考えると飛んでもなく面倒なものでした。

最近の記事を読むと、この当時の写真をアレ・ブレ・ボケとかと呼んでいる様ですが、これは大きな間違いです。

そもそもISO6400程度まで増感しているのですから、ちょっとやそっとではブレやボケなど起きません。

今風に言えば、スマホで撮った場合よりももっとブレやボケが起き難いと言えば、良く分かって頂ける事でしょう。

なおこの三沢の犬にはストレイドックなる副題が後付けされているそうですが、恐らくこれはストレイシープに引っ掛けたものなのでしょう。

そんな事を思っていたら、漱石の三四郎を思い出してしまいました。

あれから美禰子は、どうなったのでしょう。


EOS R3の追加情報
2021/05/16(日)

4/14に開発発表されたEOS R3ですが、以前お伝えしました様にEOS R5は1か月置きに新情報が開示されましたので、来週中には何か追加発表があるかもしれません。


裏面照射積層型CMOSセンサーを搭載したEOS R3

幣サイトの予想としては、4500万画素以上の高画素機で、8K30P時間無制限と読んでいるのですが、果たしてどうなるでしょう。

ソニーのα1が5000万画素秒速30コマ、電子シャッターのスキャン速度は1/200秒なので、それを抜いてくるかどうかも楽しみです。

更に、幣サイトの勝手な推測通り、メカシャッターを削除してNDフィルターを内蔵してくるでしょうか。

発表はもうじきです。(多分)


理想の小型動画用カメラ
2021/05/16(日)

先日、小型の動画用カメラを何にするかに関して、スマホとフルサイズ機で果たして画質に差があるのかという話をさせて頂きました。

これについては、既に記事(スマホとカメラの画質の差)にしていますので、そのまとめを抜き出すと以下の様になります。


①フルサイズ機はスマホより常に画質が良いと思われているが、画質が良いのは1画素の受光量が多いときだけである。

②すなわち同じ画素数であれば、フルサイズ機のISO感度を3200にして(受光量を減らして)撮ると、スマホのISO100で撮ったのと同じ画質になり、更に感度を上げるとスマホより画質が劣る事になる。

③またスマホが1200万画素だとすると、2400万画素のフルサイズ機でISO1600、4800万画素フルサイズ機のISO800で同じ画質になる。

③このとき、(シャッタースピードが同じであれば)両者の被写界深度も同じになる。

③故に、もしブレやピンボケを減らす事を優先するのであれば、元々被写界深度の深い撮像素子の小さな機種を選択するのが賢明である。

これをご覧頂きます様に、当然ながらフルサイズ機の方が画質は良いのですが、その差は2400万画素のフルサイズ機のISO100とISO1600で撮った写真の差ほどしかないのです。

となれば、何も高いAPS-Cサイズ機や1インチサイズ機でなくても1/2.3型のカメラでも十分ではないかと思ってきました。

さらにフルサイズ機があれば、1段ISO感度を上げればAPS-Cサイズ機と同じ画質と被写界深度になり、2段上げればマイクロ4/3と同じ、3段上げれば1インチサイズ機と同じになるのですから、1/2.3型の小型カメラと組み合わせれば、至上最強のコンビと言えるのではないでしょうか。

そんな訳で、お金に余裕ができたら1/2.3型の安い動画用カメラを購入しようと思う今日この頃です。


小型動画用カメラ要求事項
2021/05/15(土)

先日来、小型の動画用カメラを物色しているのですが、未だに決まりません。

このため、幣貧乏サイトの希望を文書にしてみました。

①撮像素子はAPS-Cサイズ以下。

②最低でも4K30PとFHD120Pが撮れる。

③とにかく安い。

④ただしフルサイズと比べて画質は遜色ない。

⑤ファインダーは不要。

⑥できればパワーズーム。

⑦できればチルト式背面モニター

⑧できれば強力な手振れ補正

⑨できれば完全防水


そこで気になるのが、④のフルサイズと比べて画質は遜色ないです。

これはフルサイズ機で撮った動画に小型動画用カメラで撮った画像を編集で挿入しても、いきなり画質が変わったと悟られないためです。

このため、まだ見ぬニコンのNikon  Z 30やらキヤノンのPowerShot G1 X Mark IVやら、現行品となるソニーのRX 0 Mark IIやらキヤノンの PowerShot G7 X Mark IIIやらEOS M6 Mark IIなど、撮像素子の大きめの機種を検討してきました。

ですが、つい昨日iPhoneで撮られた綺麗な水中写真を見せられて思いました、1/2.3型の撮像素子もフルサイズの撮像素子の画質も同じではないかと。

何方もそんなバカな事がある訳がないと思われるでしょうが、実際スマホとフルサイズ機の画質を見比べて、背景や手前のボケ以外で判別する事は殆ど不可能です。


iPhone XS vs Sony α7III

では真実はどちらなのでしょう?

という訳で、次回に続きます。


EF-Mマウントレンズのフルサイス換算
2021/05/13(木)

相変わらず小型の動画用カメラを探しています。

一向に姿を表さないPowerShot G1 X Mark IVに業を煮やして、取り敢えずEOS M6 Mark II用のレンズを調べてみる事にしました。

 
2019/9に発売されたEOS M6 Mark II

ところが、当然ながらレンズの焦点距離がフルサイズ換算ではないので、今一ピントきません。

そんな訳で、フルサイズ換算の焦点距離を追加してみました。


  18-35mm F4-5.6   24-72mm F3.5-6.3    29-240mm F3.5-6.3     35mm F2


   45mm F3.5      51mm F1.4     88-320mm F4.5-6.3

ここで興味深いのは、EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM(18-35mm F4-5.6)でしょうか。

フルサイズで超広角ズームとなると、軽く10万円以上はしますので、この価格は魅力的です。

また被写界深度を考慮すると、フルサイズ換算で絞り値は18-35mm F6.4-9になり、ピンボケの心配は全くしないで済みそうです。

本レンズ(220g)とEOS M6 Mark II(408g)の組み合わせでたったの628gですので、EOS R6本体(680g)だけより更に軽くなります。

おまけにチルト式背面モニターですので、ジンバルに乗せた場合の安定性も向上します。

でもやっぱり高い。

等と、悩んでいるときが一番楽しいときかもしれません。


ニコン商品企画の失敗の数々の続編
2021/05/12(水)

以前”ニコン商品企画の失敗の数々”なる記事を書いたのを、覚えていらっしゃいますでしょうか?

かなり辛辣な記事を書かせて頂いたのですが、読者の方よりまだ抜けがあるとのご指摘を頂きました。

それがニコンのAPS-CサイズコンパクトのCOOLPIX Aです。


1代で終了となったAPS-CサイズコンパクトのCOOLPIX A

余り知られていませんが、本機はリコーのGRがAPS-Cサイズになる前に発売されていたのです。

にも関わらず、何が原因か不明ですが、これまた一代で立ち切れになりました。

そういう意味では、デジタル一眼レフのNikon Dfも1代限りのノスタルジックデジタル一眼と言えるかもしれません。


ニコン一眼レフの中で異色の存在だったNikon Df

そんな訳でこの数年、ニコンは出しては潰し、出しては潰し、出しては潰しを、何度も何度も何度を繰り返していたのです。

とは言え、いいかげんこの話はこれくらいにして、これからのニコンを見守りたいと思います。


ソニーとキヤノンの1インチサイズ機のボケ量の違い
2021/05/12(水)

先程、APS-Cサイズ機と1インチサイズ機のボケ量の違いについて述べさせて頂きましたが、ついでにソニーとキヤノンの1インチサイズ機のボケ量の違いについても調べておこうと思います。

下は先ほどの表に、キヤノンの1インチサイズの2機種を追加したものです。

機種\項目 フルサイズ換算
(焦点距離)
フルサイズ換算
(絞り値)
PowerShot G1 X Mark III 24-72mm F2.8-5.6 24-72mm F4.5-9.0
PowerShot G1 X Mark II 24-120mm F2.0-3.9 24-120mm F3.2-6.2
VLOGCAM ZV-1 24-70mm F1.8-2.8 24-70mm F4.9-7.6
PowerShot G5 X Mark II 24-120mm F1.8-2.8 24-120mm F4.9-7.6
PowerShot G7 X Mark III 24-100mm F1.8-2.8 24-100mm F4.9-7.6

ご覧の通り、キヤノン機の方が望遠端が延びていますので、多少優れていると言えるかもしれません。


VLOGCAM ZV-1
24-70mm F1.8-2.8

G5 X II
24-120mm F1.8-2.8

G7 X III
24-100mm F1.8-F2.8

ただし余りに望遠ですと持て余す事になるので、動画用と考えればファインダーレスで24-100mm F1.8-F2.8のPowerShot G7 X Mark III辺りが無難かもしれません。

そんな訳で、もしPowerShot G1 X Mark IVがMark IIIと同じレンズを使うとしたら、次なる候補はPowerShot G7 X Mark IIIとしたいと思います。


APS-Cサイズ機と1インチサイズ機のボケ量の違い
2021/05/12(水)

先日来PowerShot G1 X Mark IVの話をさせて頂いていますが、動画用にもっとコンパクトな1インチサイズ機を使う手もあります。


APS-Cサイズの撮像素子を採用したPowerShot G1 X Mark III

となると、APS-Cサイズ機に比べてボケ量がどれくらい違うか(劣るのか)知りたくなってきます。

そんな訳で、ソニーのV-Log機であるVLOGCAM ZV-1と比べてみる事にしました。


1インチサイズ機であるソニーのVLOGCAM ZV-1

レンズはフルサイズ換算でPowerShot G1 X Mark IIIが24-72mm F2.8-F5.6、VLOGCAM ZV-1が24-70mm F1.8-2.8です。

既にお伝えしております様に撮像素子が小さくなる程被写界深度は深くなりますので、それを考慮したフルサイズ換算の絞り値は以下の様になります。

機種\項目 フルサイズ換算
(焦点距離)
フルサイズ換算
(絞り値)
PowerShot G1 X Mark III 24-72mm F2.8-5.6 24-72mm F4.5-9.0
VLOGCAM ZV-1 24-70mm F1.8-2.8 24-70mm F4.9-7.6

これを見てビックリではないでしょうか。

APS-Cサイズ機なので、1インチサイズ機より1段程度はボケ易いと思っていたのですが、あに図(はか)らんや1インチサイズ機並みというより、1インチサイズ機の方が望遠側ではボケ易いではありませんが。

唖然としました。

もし次期PowerShot G1 X Mark IVがMark IIIと同じレンズを使うとしたら、むしろ1インチサイズ機を選んだ方が背景をボカした動画が撮れるという事です。

そんな訳でPowerShot G1 X Mark IVを期待する気持は一気にしぼんでしまったと言いたい所ですが、そんな事はありません。

実は先代のPowerShot G1 X Mark IIは、APS-Cサイズより小さい1.5インチサイズ機ながら24-120mm F2.0-F3.9のレンズを搭載していたのです。


1.5型撮像素を採用しファインダーレスだった先代のPowerShot G1 X Mark II

これを先ほどの表に加えると、以下の様になります。

機種\項目 フルサイズ換算
(焦点距離)
フルサイズ換算
(絞り値)
PowerShot G1 X Mark III 24-72mm F2.8-5.6 24-72mm F4.5-9.0
PowerShot G1 X Mark II 24-120mm F2.0-3.9 24-120mm F3.2-6.2
VLOGCAM ZV-1 24-70mm F1.8-2.8 24-70mm F4.9-7.6

これでしたら全域でMark IIIより絞り1段分明るくなり、さらに望遠側に焦点距離が延びますので、これこそAPS-Cサイズ機としての価値が出てきます。

果たして次期PowerShot G1 X Mark IVは、先祖帰りしてくれるのでしょうか?

それとも1インチサイズ機並みのレンズを、また採用してくるのでしょうか?

期待と不安で一杯です。


グリップ一体型のキヤノンのV-Log機
2021/05/12(水)

PowerShot G1 X Mark IVと共に気になるのは、キヤノンの特許で頻繁に登場する、グリップ一体型のAPS-Cサイズのミラーレスカメラです。


APS-Cサイズの撮像素子を採用したグリップ一体型カメラ

もしこのままの形状で発売されるとなると、パワーズーム搭載レンズが発売されるのは間違い無さそうです。

ただしこの特許を見る限り、気になる点がいくつかあります。

先ずこの形状からすれば、誰しもジンバル一体型と思いきや、これは電動でチルトとパンができる機構しか搭載していない模様です。



そんな機構を喜ぶ人がいるのでしょうか?

またこの構成ですと、レンズを装着すると重心位置が変化して回転軸に負荷が掛かります。

そんなメカ屋なら誰でも嫌がる様な構成にするでしょうか?

また撮像素子を搭載したメインユニット上部にアクセサリーシューがあるのも、どう考えても不自然です。

となると、この特許の図はあくまでもカモフラージュで、実際はロールを含めた3軸ジンバルを搭載して登場すると考えるのが妥当ではないでしょうか。

その場合も、当然ながら電動のパンもチルトも可能です。

またジンバル一体型だとすれば、レンズも固定式になるのではないでしょうか。

もしこの図の通りだとしたら全く興味は湧かないのですが、もしジンバル一体式でしたら、かなり登場が楽しみになります。


Canon PowerShot G1 X Mark IVは未だか
2021/05/11(火)

今日か明日かと、それこそ一日千秋の思いで待ち侘びているキヤノンのPowerShot G1 X Mark IVは、いつ発売されるのでしょうか?


APS-Cサイズの撮像素子を採用したPowerShot G1 X III

動画を撮り始めると、ボケを重要視するのでなければ、どうしても(ジンバルに乗せる事を考慮して)軽くて小さいカメラが欲しくなります。

また当然ながら、4K30PFHD120Pパワーズームは必須になります。

となると、キヤノンのEF-Mマウントのレンズにパワーズームを搭載した物はありませんので、必然的にPowerShot G1 X Mark IV一択になります。

ところが待てど暮らせど、一向に姿を表しません。

ただし、下にあります様に以前ボディー内手振れ補正の特許の中で、それらしい姿が登場しています。


キヤノンのボディー内手振れ補正に関する特許図

当然このままの姿で登場する事はないでしょうが、これを見るとほぼ現行機と同じ外観で、大嫌いなバリアングルモニターもしっかり引き継いでいます。

ただしグリップが大型化して、レンズ前に自動開閉式のバリアが付いているのが見て取れます。

そんな事より問題は、EOS M6 Mark IIと同じ様に3200万画素の撮像素子を搭載するかどうかです。

 
2019/9に発売されたEOS M6 Mark II

そんな訳で、もし幣サイト得意の当たらないPowerShot G1 X Mark IVの予想スペックに興味がありましたらこちらへ。




EOS R5とR6にストロボの新機能が追加されていた
2021/05/11(火)

先般GODOXのTT350Cに関する記事を書いたのですが、その際EOS R6の操作マニュアルに気になる記述を見つけました。


EOS R6に追加された評価調光(顔優先)モード

それが上にあります、評価調光(顔優先)モードです。

調べてみた所、一眼レフのEOS 5D Mark IVにもなく、更には初代フルサイズミラーレスカメラのEOS Rにも無いモードですので、どうやらEOS R5やR6から新たに追加されたモードの様です。

単なる評価調光が、恐らく被写体はこの辺にあるのだろうとカメラが判断した所を調光範囲とするのに対して、この評価調光(顔優先)は瞳認識や顔認識で測距した所を調光範囲とするのでしょう。

となると、TT350Cを使ってTTL自動調光の精度が上がった気がした理由は、このせいだったのかもしれません。

また更に、下にありますE-TTLテイストなる項目も新たに追加された様です。


EOS R6に追加されたE-TTLテイスト

この中にある雰囲気重視は、かなり使えそうな感じなのですが、調光補正をマイナス気味にしたのとどう違うのでしょうか?

こういうのは、文字だけの説明だけでなく、画像でどの程度違うのかを示して貰いたいものです。

となると、いつかマネキンでも使って、違いがどれくらいあるか、調べてみたい所です。


ストロボの調光補正が機能しない場合の対処方法
2021/05/11(火)

ストロボのTTL自動調光を使った撮影をしていて、こんな経験はありませんでしょうか。

調光補正でプラスやマイナス側に設定しても、被写体の明るさ(ストロボの光量)が変わらない。


ストロボの調光補正が効かない場合どうするか

そうなると止む無くストロボの光量をマニュアルで調整する事になるのですが、ちょっとお待ち下さい。

そんな場合、調光補正をきちんと働かせる方法があるのです。

その方法に興味がありましたら、こちらへ。




GodoxストロボTT350C
2021/05/08(土)

GodoxのストロボTT350Cをご存知でしょうか。


TT350CとEOS R6

中華製で新品でも1万円前後で購入できますので、純正品と比べれば誰がどう見ても安物といった印象を拭えないのですが、どうしてどうして侮れない性能を秘めているのです。


TT350C

TT350N

TT350S

TT350F

何しろポケットに入る大きさ(単三電池2本駆動)でありながら、ワイヤレス同調の親機にも子機にもなり、キヤノン機に接続すればTTL自動調光も可能で、当然ながらハイスピードシンクロやマルチ発光にも対応しています。

GMは35(ISO100)しかありませんが、ご存知の通りISO感度を2倍(ISO200)にすればGMは1.4(√2)倍の50になり、4倍(ISO400)にすれば2倍の70に跳ね上がります。

このため、ISO感度を上げられる夜間でしたら、大きなストロボを持ち出す必要は全くありません。(詳細はこちら

ところでストロボを使い慣れている方でしたら、ストロボの発光量はマニュアル調整で十分という方も多いのではないでしょうか。

何しろカメラになってからは、撮った写真がすぐ見れるので、それを見て発光量を上げたり下げたりすれば良いのですから。

ところが、夕焼けを背景にした人物をストロボで撮影すると、刻一刻と背景の明るさが変わるため、カメラ側の露出に合わせてストロボの発光量を変えなければならないのが、どうにも面倒でたまりません。


夕焼けを背景にしたストロボ撮影は意外に大変

また単焦点レンズを使っていると、被写体に近寄ったり離れたりしなければならず、この場合もその都度発光量を変えなければなりません。

そんな訳で、キヤノン機でTTL自動調光が可能なTT350Cを購入したのですが、これが予想外に出来が良いのです。

以前はTTL自動調光と言いながら、撮る度に被写体が明るくなったり暗くなったりしたものですが、これが非常に安定して撮れるのです。

更に、当然ながら被写体に近付いたり、離れたりしても安定しているのです。

当然これらはカメラ側(キヤノン機)の性能に起因しているのでしょうが、サードパーティーながらGodoxも頑張っていると言えそうです。

すっかり前置きが長くなってしまいましたが、そんなTT350Cにも問題があります。

それはEOS R6に接続すると、暗くなればAF補助光(ストロボ発光)は光るものの、カメラのAFと同期してくれないのです。

ならばカメラ側のAF補助光を使おうとストロボのAF補助光をOFFにしても、ストロボのAF補助光が光ってしまいます。

更に何度かストロボ側の補助光が光ると、カメラがハングアップしてしまうではありませんか。

所詮サードパーティー製のストロボだからしかたがないと思ったのですが、もしかしたらバージョンアップで使える様になるかもしれません。

そんな訳で、苦労に苦労を重ねてバージョンアップをした一部始終をご紹介したいと思います。

果たしてバージョンアップはできたのでしょうか?

そしてバージョンアップの効果はあったのでしょうか?

その結果にもし興味があればこちらへ。

ただしかなりの長文になってしまいましたので、適当に飛ばしてお読み下さい。




ファインダー撮影はもう古い
2021/05/07(金)

先日Nikon Z 30の記事におきまして、今どき背面モニターさえあればファインダーなどはいらない、という様な話をさせて頂きました。

ですが大多数の方は、背面モニターを使って撮るのは邪道とは言わないまでも、あくまでも基本は両脇を締めてカメラを顔に押し当ててファインダーを覗いて撮るのが基本中の基本だと思われている事でしょう。


モニター撮影の場合、好きな高さで撮影ができる

そんな訳で、今回はそれはもう古いという話をアップしてみましたので、もし興味があればこちらへ。




Nikon Z 30のまとめ
2021/05/07(金)

この数日Nikon Z 30の話を散々してきましたので、忘れない内にまとめをしておきたいと思います。

①Nikon Z 30が、単にNikon Z 50からファインダーと内蔵ストロボを削除した物であれば、これによってカメラ上面の突起物が無くなり携帯性が大幅にアップすると共に、価格が数万円安くなる。

②また、もし後付けのチルト式ファインダーが付けれる様になれば、利便性が一気に増す。

③Nikon Z 30の感度特性は、APS-Cサイズ以下のカメラの中ではトップクラスであり、これに伴い暗闇に強く、更に表面照射型撮像素子を採用している事に伴い画質もトップクラスだと言える。

④更に背面モニターは3.2型のチルト式で、これまた小サイズカメラの中ではトップクラスと言える。

⑤唯一残念なのは、標準ズームレンズがパワーズームではない事ぐらいである。


Nikon Z 30の弱点
2021/05/07(金)

この数日Nikon Z 30の称賛記事を書いてきましたが、世の中に良い事ずくめの物などありません。

そんな訳で、今回はNikon Z 30の弱点をお伝えしたいと思います。

そう聞かれれば、何方も動画機能が劣ると思われるかもしれませんが、以前お伝えしました様に母体となるNikon Z 50は4K30PとFHD120Pに対応しています。

APS-Cサイズ機に限れば、フジフィルムのX-T4が4K60Pに対応しているのですが、余程高速で動き回る被写体でなければ60P(1秒間に60コマ)など必要ありません。

実際いつも見ているテレビですら1秒間に30コマ、映画はたったの24コマなのですから、後でスローモーションの編集でもしない限り4K30Pで十分と言えます。

またNikon Z 50はLog撮影はできないのですが、先程お伝えしました様に画質の劣化するLog撮影など不要です。

むしろ使いもしないLog撮影機能が無い方が、無駄なコストが発生せずメリットと言えます。

もしかしたらLog撮影機能の有無でカメラの値段が変わる訳がないと思われているかもしれませんが、実は開発費等が微妙に上乗せされているのです。

またボディー内手振れ補正を内蔵していないため動画撮影には不利なものの、標準ズームレンズに4.5段分の手振れ補正を搭載しているので、本体価格が安くて軽くて小型になる事を考えれば許容レベルと言えます。

では何が弱点かと言えば、標準ズームレンズ(NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR)が電動パワーズームではない事です。


Z DX 16-50mm
f/3.5-6.3 VR

EF-M15-45mm
F3.5-6.3 IS STM

E PZ 16-50mm
F3.5-5.6 OSS

XC16-50mm
F3.5-5.6 OIS II

これがもしソニーの標準ズームレンズ(E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS)の様に電動パワーズームであれば、V-Log最強マシンと呼んであげたのですが、残念。


Log撮影とは
2021/05/07(金)

動画のLog撮影をご存知でしょうか。

撮影後にカラーグレーディングなる呪文を唱えると、より自分のイメージに近い映像を作り出すことが可能になるそうです。

ソニーのLog撮影に関する説明動画

そう聞けば何とすばらしい事だと思われるでしょうが、世の中そんなに甘くはありません。

メリットがあれば、当然デメリットがあるのです。

そもそもLog撮影とは、モニターの性能を無視して広いダイナミックレンジと色域で動画を記録する事で、静止画で言えば軟調で彩度の薄いJPEGファイルを記録する様なものなのです。

このためLogで撮った動画を普通のモニターで見ると、色味が薄くて軟調な画像になるのです。

カラーグレーディングとは、その眠たい動画ファイルから都合の良い部分だけを抜き出して、明るさや色味を元に戻す(近づける)事を指します。

ですので、当然ながらそれによって画質は大幅に劣化するのです。

余りウマイ例えとは言えませんが、Log撮影とはオレンジジュースを濃縮する様なもので、そのままでは濃過ぎてとても飲めません。

このため後で水を加える事で、自分好みの濃さで飲める様なものと言えば、何となくご理解頂けるでしょうか。

それに対して通常の動画撮影は、絞りたてのフレッシュジュースの様なものです。

飲み比べれば当然フレッシュジュースの方が美味しいのは間違いありませんし、濃縮したオレンジジュースはどうやっても元のフレッシュジュースには戻せないのです。

そんな訳で画質至上主義の幣サイトとしては、画質を劣化させるLog撮影なんぞに頼らず、通常撮影に集中すべきと思う次第であります。

いくらハイウッドのシネマ業界が使っていると言っても、我々が無理して使う必要はないのです。

何しろ映画は暗い所で見ますが、一般的なテレビやビデオは明るい所で見るのですから。


Nikon Z 30の背面モニターはトップクラス
2021/05/06(木)

続いては、Nikon Z 30の背面モニターについて語りたいと思います。

ネットでは全く取り上げられていませんが、Nikon Z 30の母体となるNikon Z 50の背面モニターは3.2型の大型液晶モニターを搭載しているのです。


Nikon Z 50の背面モニターは3.2型の104万ドット

となれば、Nikon Z 30も当然ながら3.2型を搭載してくるのは間違いないでしょう。

フルサイズを含めて大多数のカメラの背面モニターは3型ですので、恐らくAPS-Cサイズ未満の機種で3.2型の背面モニターを採用しているのは、先日発売されましたPentax K-3 Mark IIIと本機だけではないでしょうか。

ニコンの商品企画を散々扱き下ろしてきた幣サイトですが、このスペックは高く評価できます。

何しろ液晶モニターの解像度の違いは、よほど近くから見ない限り違いは分かりません。

ところが、この対角線で僅か0.2インチ(5mm)の差は誰でも気付き、その優位性を実感できるからです。


3型(内側)と3.2型(外側)のモニターの大きさ

さらに毎度お伝えしております様に、Nikon Z 30の背面モニターはチルト式です。

今さらクドクドと申しませんが、これはバリアングル式とくらべて、本当に魅力的です。(詳細はこちら

おまけにNikon Z 50は、下開きながら自撮りにも対応しているのです。


下開きの自撮りに対応したNikon Z 50

下開きですと、三脚に乗せられないという方もいらっしゃるかもしれませんが、Nikon Z 30は上面がフラットになる事から、上開きの自撮りが可能になるかもしれません。

どうなるか分かりませんが、Nikon Z 30期待しないではいられません。


Nikon Z 30の画質はAPS-Cサイズでトップクラス
2021/05/06(木)

続いては、Nikon Z 30の画質の素晴らしさについて語りたいと思います。


以前幣サイトが作成したNikon Z 30の予想CG

下は幣サイトで良く登場するISO感度スパンのチャートです。


小サイズ機のISO感度スパン

これをご覧頂きます様に、Nikon Z 30のベースとなるNikon Z 50のISO感度は、ミラーレスのLumix GH5Sや一眼レフのNikon D500と並んでAPS-Cサイズ未満のカメラの中でトップクラスなのです。

そう聞くと、単に夜に強いとしか思われないかもしれませんが、同じ感度で撮り比べた場合、撮像素子の1画素が受ける光が最も多い事から、これだけでNikon Z 30の画質はトップクラスにあると言えるのです。

もちろん、それだけではありません。

それは本機が(恐らくタワーセミコンダクター製の)表面照射型の撮像素子を搭載している事です。

何方も表面照射型より裏面照射型の受光量が多くなって有利だと思われていますが、低画素であればその差は殆どないのです。

一方裏面照射型撮像素子は異なる材質の境界層(表面照射型撮像素子は1面)が2面あるため、低感度時の画質は表面照射型より劣るのです。(詳細はこちら


裏面照射型撮像素子には材質の異なる境界面が二つある

そんな訳で、実際に撮った写真でどれだけ差があるか分かりませんが、理論上Nikon Z 30の画質はAPS-Cサイズ未満のカメラの中でトップにあると言えるのです。

同じ事は同じ撮像素子を搭載しているNikon D500、Nikon Z 50にも言えるのですが、もしNikon Z 30が最新の画像処理エンジンを搭載して更に画質を向上させてきたら、Nikon Z 30の画質が名実共にトップになるかもしれません。

それでいてAPS-Cサイズ機の中で最も安い価格(8万円台)になったとしたら、これはかなり美味しい話ではないでしょうか?


Nikon Z 50
(2000万画素)

EOS M6 II
(3200万画素)

α6400
(2400万画素)

X-T3
(2600万画素)

これで4点分離のローパスフィルターを搭載していれば、もう言う事はないのですが、生憎この撮像素子はローパスフィルターレスの様です。


Nikon Z 30には外付けファインダーが付く?
2021/05/06(木)

昨日、Nikon Z 30のファインダー無しの魅力について述べましたので、次は外付けのファインダーの話をしたいと思います。


以前幣サイトが作成したNikon Z 30の予想CG

それが、以前お伝えしましたNikon DLの外付けファインダーです。


市場に投入される事が無かったNikon DL18-50 f/1.8-2.8と外付けのチルト式ファインダー

これをご覧頂きます様に、このチルト式の外付けファインダーを装着すれば、どの高さからもファインダーを覗いて撮れるのです。

以前はキヤノンのAPS-Cサイズ機用にチルト式の外付けファインダーがあったのですが、現行機から固定式になってしまいました。

今どきファインダーが無くても不都合はないものの、オプションとしてあれば更に便利なると言うのは何方もご納得頂ける事でしょう。

おまけにこれが光軸の中心に乗れば、もう何も言う事はありません。


Nikon Z 30登場
2021/05/05(水)

先日、とっとと出せ!!!と偉そうにお伝えしておりましたNikon Z 30が、いよいよ登場するそうです。


Nikon Rumorsに記載されたNikon Z 30の予想CG

なお先にお伝えしておきますと、本記事は(いつもと違って)当該機に関するポジティブ記事ですので、ご安心下さい。

ではNikon Z 30のどこが良いかと言えば、先ず何と言ってもファインダーが無い事です。


以前幣サイトが作成したNikon Z 30の予想CG

人によって撮り方は様々(さまざま)でしょうが、とにかく楽をして撮りたい幣サイトとしては、ファインダーを覗く事さえ億劫です。

ましてや光軸がズレて倍率の小さなファインダーでしたら、使う意義すら見出せません。

さらにニコン機の場合、あの独特の形状のペンタ部が無いのですから、どれだけスッキリする事でしょう。

 
ファインダーを搭載したNikon Z50と NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

なおレンジファインダー風のスタイルにすれば、ファインダー内蔵でも外形をフラットにできると思われるかもしれませんが、それはあくまでも上面だけの話です。

レンジファインダー風にしても、背面には接眼部やアイカップの出っ張りがあるのです。


ソニーのHPには決してアップされないアイカップを装着した状態のα6400

それでいて価格は安くなり、重量も軽くなるのです。

正に百利あって一害無しとはこの事です。

この他にもいくつかZ 30には利点があるのですが、それらについては後ほどじっくり語らせて頂きますのでお楽しみに。


Nikon Zシリーズの失敗
2021/05/05(水)

先日、意を決してニコン商品企画の失敗を書せて頂いた勢いに乗じて、次はNikon Zシリーズの失敗について、洗いざらい言わせて頂きたいと思います。

Nikon Zシリーズが売れない理由のトップは、やはりデザインの悪さではないでしょうか。

ハッキリ言わせて頂きますと、待ちに待ったニコン初のフルサイズミラーレス機のチラ見せ写真が公開されたときは、何だこれはと思ったものです。


ペンタ部が異様に目立つNikon Zシリーズのティーザー広告

既に別の記事にも書かせて頂きましたが、何しろペンタ部のデザインが最悪なのと、それと共にペンタ部が異様に突出て見えるからです。

 
傾斜が急な分ペンタ部がそそり立って見えるニコンのZシリーズ

下のモックアップを見ると、ペンタ部の形状はいくつか検討されていた様ですが、ペンタ部を低く見せる検討は一切行なわれなかった模様です。


Nikon Zシリーズのモックアップ

これで多少両脇のエプロン部を高くしたり、なで肩にすればファインダーを低く見せられるのですが、なぜやらなかったのでしょうか。


ファインダーの高さを変えずになで肩にしたNikon Z 6 II

その理由は明確です。

どうしてもマウント径の大きさを主張したかったためです。

ところが、結局目立ったのはファインダーだけだったという訳です。

恐らくニコンのデザイン部門も、開発ではなく例の商品企画に属しているのでしょう。

2点目の問題は、何度もお伝えしました様に、初代のZシリーズ(Nikon Z 6と Z 7)はSDカードが使えなかった事です。

当初ネット上ではシングルスロットが叩かれましたが、実際に購入する立場からすれば追加で1万円以上もするCFexpressType B(もしくはXQD)を購入しなければならないのは、かなりの障害になります。

3点目は、高いマウントアダプターです。


確かに、AI NIKKOR以降の約360種のNIKKOR FマウントレンズでAE撮影が可能で、さらにその内モーター内蔵のAF-P、AF-S、AF-Iレンズ計90種以上でAE/AF撮影が可能なのですから、その評価コストはかなりのものでしょう。

ですが3万円は如何せん高いのは間違いないでしょう。

何しろ、知らない人から見ればタダの金属の筒なのですから。

折角手持ちのニコンレンズが使えると思っても、3万円と聞いた途端に二の足を踏む事でしょう。

ちなみにキヤノンのマウントアダプター(EF-EOS R)は1.5万円です。

ニコンもキャッシュバックキャンペーンを色々やっていますが、その原資をマウントアダプターに回してもっと安くすれば、一眼レフユーザーをもっと取り込む事ができたはずです。

これも商品企画の無策のせいだ、と言いたい所です。

続いての問題点は、と行きたい所ですが、残念ながら他に思い付く事はありません。

もしかしたらニコンは動画が遅れていると思われているかもしれませんが、ソニーのα7シリーズで4K60Pに対応しているのはα7S IIIだけなのに対して、二代目となるニコンのZ 6 IIとZ 7 IIは既に両機とも4K60Pに対応しているのです。

また同じく二代目(Z 6 IIもZ 7 II)は、デュアルスロットになりSDカードも使える様になりました。

そんな訳で、このデザインが許せて、且つZマウントレンズを購入される方にとっては、2代目以降のZシリーズは十分魅力的だと言えるのではないでしょうか。(詳細はこちら


Nikon Z 6II

α7 III

Nikon Z 7II

α7R III(中古)

何が言いたいかと言えば、ニコンの商品企画は最悪ですが、ニコンの技術力はまだまだ捨てたものではないという事です。


ニコン商品企画の失敗の数々
2021/05/03(月)

以前Nikon Z 30はまだかの記事におきまして、ニコンの商品企画はこれ以上妙な事をするな、とかなり辛辣な表現をさせて頂きました。

ですが、こう言われても致し方ない失敗を、ニコンの商品企画はこの数年次から次へと頻繁にやっているのです。

今回はその幾つかをご紹介したいと思います。

先ず思い出すのは、2011年に発売された1インチサイズの撮像素子を搭載したNikon 1シリーズです。


Nikon 1シリーズ最後のモデルとなったNikon 1 J5(2015年発売)

自社の一眼レフ機と被らない様に1インチサイズのミラーレスを選択したのは至極妥当と言えるのですが、ミラーレスカメラと呼ばずにレンズ交換式アドバンストカメラと呼んだり、機種名(ブランド名)を分かり難いNikon 1と名づけたり、1インチサイズをCXサイズと呼んだりと、どうも商品企画の独り善がりが目立つ印象でした。

それだけならまだ良いのですが、最悪なのは2015年に発売したNikon 1 J5を最後に本市場から完全に撤退した事です。

一時期、本シリーズの交換レンズは10本以上、さらにニコノスの復活とも言える水中カメラまで擁しながら、何の受け皿(代替機)もないままの市場撤退は、さすがにNikon 1ユーザーに対する背信行為とも言える事でしょう。


ニコノスの復活と言えるNikon 1 AW1(2013年発売)

温厚なニコンユーザーだからこそ許して貰えたものの、通常でしたら切腹ものです。

それだけではありません。

2016年に発売されたアクションカメラのKeyMissionシリーズは、アクセサリー類を含めれば数十種類に及ぶシステムを誇っていたのですが、鳴かず飛ばずで結局1代限りでお蔵入りになってしまいました。


1代で終わったKeyMissionシリーズの3機種(2016年発売)

一体全体、この責任は誰が負うのでしょうか?

ですが、これは未だマシな方かもしれません。

取り敢えず上市という日の目を見たのですから。

中には発売を大々的に予告しながら、結局発売中止になった機種もあるのですから。

それが1サイズの撮像素子を搭載したレンズ固定式カメラのNikon DLシリーズです。


日の目を見る事がなかったNikon DLシリーズ(2016年)

これは熊本地震の影響もあり、2016年のCP+で華々しくデビューしながら、発売が遅れに遅れて、結局翌年の2月に発売中止がアナウンスされました。

その損失と言ったら、一体どれくらいに上(のぼ)るのでしょう。

震災の影響だから止むを得ないとみる向きもあるかもしれませんが、それは他社も同じ事です。

むしろ震災の影響で発売を中止しなければならない様なモデルを企画した商品企画に問題がある、と言うべきではないでしょうか。

と言うより、フルサイズミラーレス機の開発を優先するという名目(目先の利益優先)でこれらの製造販売を中止にしたとしたら、それこそ商品企画の判断に重大な誤りがあった、と言えるのではないでしょうか。

何しろソニーのRX100シリーズやRX10シリーズ、或いはキヤノンの1インチサイズのPowerShotoシリーズはそれなりの利益を上げているのですから。

特にDL18-50 f/1.8-2.8は、他社機にない超広角ズームレンズを搭載しており、おまけにファインダーレス(チルトタイプの外付け)と今流行のV-LOG用としては打って付けの機種です。


市場に投入される事が無かったNikon DL18-50 f/1.8-2.8と外付けのチルト式ファインダー

これがもし存在していたらと、思わないではいられません。

それやこれやで、商品企画の失敗でニコンはいくら損失を出したのでしょう?

それだけではありません。

いくら開発、品保、工場、営業部門のやる気を削(そ)いだ事でしょう。

そして最も重要なのは、どれほど多くのユーザーを落胆させたかです。

これ以外にも、ニコン初のフルサイズミラーレスとなるNikon Z 6やZ 7において最も普及しているSDカードを使えない仕様にしたり、機種名をNikon Z6ではなく間延びしたNikon Z 6としたり、更にはNikon Z 6IIと、アラビア数字とローマ数字をピッタリ接触させたり、従来は数字が少ない方が上位機種であったのに、Zシリーズではそれを逆転させたりと、首を傾(かし)げる対応ばかりしています。

そして極め付きが、カメラの国内生産終了です。

made in Japanのブランド力がどれほどのものか、ニコンは全く理解できていない様です。

これで目先は多少生産コストを抑える事ができるのでしょうが、長期的に見ればニコンカメラの魅力が大幅に低下するのは間違いないでしょう。

実際どこの企業でも、国内生産を維持するために必死に自動化に取り組んでいるのですから。

そんな訳で、いつかタイコンカメラと呼ばれる日も、そう遠くないかもしれません。

さて、ここまで知って頂ければ、ニコンの商品企画と経営陣は1週間ほど山奥に閉じ籠(こも)って、自分たちの過去の過ちをじっくり分析しろ、と言いたくなる気持を分かって頂けるのではないでしょうか。

いつも楽な道ばかり選択していれば、いつかそのツケが倍になって戻って来るのです。

以前ニコンは今年中にソニーを追い抜くなる記事を書いたのですが、このままですとまた外れそうです。


動画撮影で重要なのは背面モニター
2021/05/02(日)

本格的に動画を撮り始めて日が浅いのですが、気が付くと全くファインダーを使わず、背面モニターばかり使って撮影しています。

どうしてなの何でしょう。

考えられる理由は、二つあります。

従来は撮影場所は固定で動く被写体を狙って撮っていたのに対して、今は止まっている被写体を動きながら撮っているからです。

そうなると、ファインダーを覗きながら移動する事はほぼ不可能(足元が見えない)なので、必然的に背面モニターを見ながらになります。

二つ目の理由は、以前は立ったまま(或いは座ったまま)の姿勢で撮っていたのに対して、今は高さを変えながら下からや上からも撮る様になったからです。

すなわち、運動会や学芸会を撮るのであればファインダーを使って撮れるのですが、それ以外の撮影では背面モニターを使わざるを得ないという事です。

そう聞かれれば、動画に詳しい方でしたら、そんなの当たり前だと思われる事でしょう。

何しろ、以前幣サイトでも取り上げました動画専用カメラであるブラックマジック社のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Pro(BPCC 6K Pro)は、ファインダーは非搭載(オプションで可変式電子ファインダー装着可能)で、背面モニターは5インチの高輝度タイプのチルト式です。


5インチの大型チルト式モニター採用したBPCC 6K Pro

ところが、動画も撮れる一般的なカメラにおいてはそういった考慮が全くなされていないのです。

何しろ、(またまたソニーファンには怒られそうですが)例えば動画撮影に重点をおいたα7S IIIは、さして重要でもないファインダーに何と90万ドットの高価な有機ELを奢っています。

にも関わらず背面モニターは、3インチの小型で暗いバリアングル式です。

どうみてもチグハグ感が否めません。

動画撮影を主体にするなら、ファインダーは並み品で構わないので、背面モニターは極力大きく且つ明るくして貰いたいものです。

またチルト式のモニターでさえ、被写体を中央にして撮り続けるのに苦労するのに、何故さらに難易度の高いバリアングルモニターを採用するのでしょうか。

理解に苦しみます。



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